更年期障害と自律神経失調症について。現代医学的検査や治療法。鍼灸施術について。
(1)現代医学的検査
現代医学では以下のような
項目について調べて検査していく。
・ 血中エストラジオール(E2)、FSH
更年期障害と診断するには
E2の低下、FSHの上昇が
数回の異なる時期の測定で
認められることが目安となる。
・ 血中freeT4,TSH(甲状腺機能検査)
甲状腺機能亢進症では
のぼせ・発刊・動悸など
甲状腺機能低下症では
疲労感や抑うつ感など
更年期症状に類似した症状が出るために
必要に応じて甲状腺機能検査を行う。
・ 更年期指数
更年期障害の症状、不定愁訴を
生化学的あるいは理学的なパラメータにより
客観的にとらえることは困難ですが
それらをスコア化・計量化して
評価する方法がある。
Kuppermannの更年期指数menopausaiindex
が広く使用されていて
スコアが高いほど重症とされる。
(2)現代医学的な治療
血管運動神経症状にホルモン補充療法が行われる。
対処療法として睡眠導入剤や
鎮痛剤なども用いられる。
また規則正しい生活を指導することも
大切である。
(3)鍼灸の施術効果など
自律神経機能の改善効果があるために
鍼治療が有効とされている。
睡眠障害や筋緊張・胃腸の不調など
自律神経障害などなども
鍼灸施術で行うことができる。
冷えやのぼせなどに対しては
浅い鍼で対応する。
理由は副交感神経を優位に
するためである。
灸などを使い温めて
全身の血流を浴する施術も有効。
使用するツボ:
合谷・三陰交・背部兪穴など