月: 2020年6月

帯状疱疹(ヘルペスウィルス)、帯状疱疹後の神経痛と鍼灸治療に関して。

<1>帯状疱疹の原因は?

帯状疱疹は

「ウィルス感染」

によっておこります。

疲れや寝不足などによって
免疫が低下していると感染するので
「日和見感染」などと呼ばれます。

発症の原因となるのは
ヘルペスウィルスと呼ばれるウィルスで
たくさん種類があり
人間に感染するものだけでも
8種類存在し、そのうち帯状疱疹を
発症させるウイルスが

「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)」

と呼ばれます。

ヘルペスを発症させる
ウイルスは2種類に分けられ、
主に上半身に感染するのが

(1)単純ヘルペスウイルス1型
(HSV-1)

下半身に感染するのが

(2)単純ヘルペスウイルス2型
(HSV-2)

と呼ばれます。

帯状疱疹はその名の通り
体の右半身か左半身のどちらかに、
「着物の帯のように」
水ぶくれが密集して現れます。

右半身か左半身の
どちらかに症状が現れるのは、
ウイルスが進出する末梢神経が
身体の左右別々に
広がっている事に由来します。

皮疹出現の2から7日前に
のちに皮疹が出現する部位に
痛みや知覚異常、
かゆみが出現することが多いです。

<2>早期治療・薬物療法が基本

もしも帯状疱疹が疑われた場合
すぐ皮膚科等病院に行き薬物療法
による治療を受けることが原則です。

顔面部で帯状疱疹がおこると
顔面神経麻痺の原因にもなります。

とにかく悪化させないためにも
まずは病院へ行き
早期治療開始をするのが
良いでしょう。

抗ウィルス薬の
アシクロビル、バラシクロビルや
痛み止めのロキソニン等
神経回復のためのビタミンB12の
メチコバール等
が処方されることが多いです。

<3>神経痛に対して「鍼灸は有効か?」

帯状疱疹は一定期間の潜伏期を経て
神経痛として
体に出現することがあります。

肋骨に起こると
「肋間神経痛」などと呼ばれます。

これらの痛みに関しては
鍼灸が有効です。
様々な論文が存在します。

帯状疱疹が出現したら
まずは病院が原則ですが
その後の後遺症や
痛みの補助的な治療として
鍼灸がとても役に立ちます。

一例

「帯状疱疹痛に対する鍼治療の効果」
 
また国外の論文ですと
NCBI(国立生物工学情報センター)

にも掲載されていました。

全部は紹介しきれないので
簡単な日本語訳を一部、
紹介させていただきます。
少し長いですが興味がある方は
お読みください。

Acupuncture in acute herpes zoster pain therapy (ACUZoster)

– design and protocol of a randomised controlled trial

日本語訳

急性帯状疱疹疼痛治療における鍼治療(ACUZoster)

– ランダム化比較試験のデザインとプロトコール

■ アブストラクト 
*日本語訳
<バックグラウンド>

ヘルペス帯状疱疹は、
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の
再活性化によって引き起こされる
特有の症候群である。

それは、デルマトーム分布に続く
痛みを伴う、
水疱の多い皮膚の萌出を特徴とする。
年齢、ストレス、
または免疫抑制のために
VZVに対する細胞性免疫が
低下するにつれて、
ウイルスは再活性化して
感覚神経に沿って皮膚に移動し、
発疹の発疹の後に特徴的な
前駆痛を引き起こす。

帯状ヘルペスの診断は、
発疹の特徴的な外観に
臨床的に基づいています。

臨床的に不明確な場合にのみ、
PCRによるVZV-DNAの病変検出を用いて
診断を確認することができる。

帯状疱疹は
あらゆる年齢で起こりうるが、
最も一般的に高齢者に影響を及ぼす。
生涯に約3人に1人が 帯状ヘルペスを
発症すると推定されています。

ヘルペス帯状塊の発生率および
帯状ヘルペス関連合併症の発生率は
年齢とともに増加する。

ヘルペス帯状疱疹の症状には、
掻痒、感覚異常、および関連する
皮膚病の分布に伴う痛みが含まれる。

最も悲惨な症状は
一般的に痛みであり、
中枢神経系または眼の関与の他に
最も恐れられる合併症は
ヘルペス後治癒後の 痛みの持続性である
ヘルペス後神経痛(PHN)である。

PHNは、発疹が解消してから
3ヶ月以上持続する疼痛であると
定義されている。

70歳以上の患者では、
急性帯状ヘルペス後に
PHNが ほぼ半分になる。

ヘルペス帯状疱疹に関連する
急性疼痛およびPHNの
慢性疼痛の両方は、
健康関連QOLに
複数の悪影響をもたらす。

ヘルペス帯状疱疹の患者では、
さまざまなタイプの痛みや
他の感覚症状がみられ、
これらはその存在、位置、
持続時間、強度、
および質に関して大きく異なる。

これらの疼痛状態は、身体的、感情的、
社会的機能に大きな障害をもたらし、
結果的に医療費が増加する。

ヘルペス帯状疱疹および
PHNに関連する疼痛の予防
および治療のための
有効な戦略の開発は、未だ公衆衛生の
必要性が満たされていない。

帯状ヘルペスの早期発見と治療は
急性症状を軽減し、
またPHNの発生を減少させる
可能性がある。

証拠ベースは、
三環系抗うつ薬、
特定のオピオイド、
およびPHNを予防または治療するための
ガバペンチノイドの
経口使用を支持する。

このメタアナリシスの著者は、
軽微な有害事象の
かなりの頻度を抽出することができた。

最も頻繁に報告される有害事象は
めまいと鎮静であり、
患者の生活の質と
コンプライアンスが低下する。

さらに、現行の介入は、 帯状ヘルペス痛
およびPHNのすべての症例を
完全に予防または適切に
治療するわけではない。

鍼灸は代替として
考えられるかもしれない。

神経因性疼痛状態の治療において
鍼治療が有利であるという証拠が
いくつかある。

さらに、鍼治療は副作用の少ない
安全な治療であることが知られている。

<研究の目的>

提示された試験の第一の目的は、
標準化された鎮痛薬に加えて、
帯状ヘルペスに関連する
痛みの治療において、
4週間半標準化された鍼治療が
抗けいれん薬 ガバペンチンおよび
偽レーザー鍼治療に比べて
劣っているかどうかを
調べることである。

生活の質への影響、
鎮痛性の要求、感覚の知覚の変化、
疼痛発作の頻度の変化、
疼痛発作の頻度の変化、
ヘルペス後神経痛の発生率、
副作用および費用対効果。

2020年7月のお休みについて

2020年7月のお休みは以下です。

7/12(日)
7/17(金)
7/24(金・祝日)
7/26(日)

第2・4日曜日と
金曜日の2回をお休みいただきます。
よろしくお願いいたします。

以下・蛇足ですが
先日夏に向けて院エアコンの
クリーニングを行いました。

業者の方が部品を分解し
外の室外機まですべて掃除しました。

気持ちよく使っていただけますよう
定期的に掃除を行っています。

目の疲れ、ドライアイ、VDT症候群、慢性的な頭痛など・・・

*トップ写真は
クルミとお灸を使って
目を温めているものです。
少しインパクトがありますね。

・・・

現代人はストレスや慢性疲労、
それにパソコンなどの使い過ぎ
による慢性疲労(VDT症候群)
により悩んでいる方は
かなり多いです。

ドライアイや慢性的な頭痛、
肩コリ、よく眠れない、
といった症状が出てしまいます。

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その原因のほとんどは
頭や眼の周辺の筋肉の過緊張・
神経の興奮

などにあります。

田無北口鍼灸院では、

ストレッチ、マッサージ、
鍼灸などでそのような症状を
改善させていきます。

コリや疲労を解消し、
機能を回復させると
症状が出にくくなっていきます。
(体質改善)

様々な治療を試したが
結局ダメだった・・・

ヘッドスパで頭をほぐしても
あまりよくならない・・・

お悩み有りましたら
ご相談ください。

田無北口鍼灸院では
局所だけでなく
全体のバランスを調整することで
患部への負担も
和らげることができます。

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是非一度お試しください。

眼の周辺に鍼をしたり
お灸で温めたりすると
緊張や血流が改善され
かなりすっきりしますよ!

<論文など>

脳神経外科で
CT検査などを受けるも
異常なし、
しかし長年頭痛が取れない・・・

という頭痛の場合
鍼灸が有効かもしれません。

参考文献

頭蓋表層の解剖学的要因によ
る頭皮神経痛と頭痛
―眼窩上神経痛・後頭神経痛・
開頭術後頭痛― より

眼窩上神経痛は
表情筋による眼窩上神経の絞扼が,
後頭神経痛は後頸部筋群による
後頭神経群の絞扼
(主に頭半棘筋による
大後頭神経の絞扼)

および後頭動脈と
大後頭神経の接触が
原因となりえる.

脳や神経の問題でなく
絞扼の場合、細かく筋緊張をとれる
鍼が役に立つ可能性が
大いにあるのです。

詳しくはご相談ください。

腱鞘炎(手首の痛み)、使い過ぎによる肘の痛み・肩の痛みと鍼灸治療について。

仕事柄手首を使うことがあり
1年に一回ほど
腱鞘炎のような状態になります。

腱鞘炎とは・・・

手首(手関節)の母指側にある
腱鞘(手背第一コンパートメント)
と、そこを通過する腱に
炎症が起こった状態で、
腱鞘の部分で腱の動きが
スムーズでなくなり、
手首の母指側が痛み、腫れます。

母指を広げたり、
動かしたりすると
この場所に強い疼痛が走ります。
(日本整形外科学会より)

「手が痛い」と一口に言っても
様々なケースがあります。
痛みが出る場所や状態によって
病名や対策も変わります。
(ドゲルバン病・ばね指など)

ですので、まずは

何が原因で痛みが出ているのか?
どこが・どのように痛むのか?
いつから痛いのか?など

確認することが大切になってきます。
必要に応じて
整形外科も受診しましょう。

緊急性を要する場合

強くぶつけたなど、
きっかけがはっきりしていて
痛みが強い(骨折の疑い)

指が動かせない、指先の色が悪い
など

緊急性は要しないものの
一度専門家の受診を勧める場合

手や指を動かすと痛みが強い

痛みのある手が腫れている

日常生活に支障はないが、
痛みが慢性化している

・・・鍼灸院に相談に来る方は
使い過ぎによる手首の痛み
(腱鞘炎)でお悩みの方が多いです。

パソコンを使うエンジニアの方や
ハサミを使う美容師さん
楽器を弾くピアニスト
赤ちゃんを抱っこするママさん

などが多いです。

周辺にお灸や患部に鍼をしたり、
消炎鎮痛剤や固定をすることで
早く回復します。

早めに対策をすれば
すぐによくなることが多いので
すぐにご相談ください。

エビデンスは?

・・・昔から腱鞘炎のような
使い過ぎの痛みに対しては
鍼灸が良いとされていますが
それも思い込みの可能性があるので
研究論文がないか?
も調べていました。

以下・腱鞘炎ではないですが
「肘の痛み」論文があったので
ご紹介します。

Acupuncture and moxibustion
for lateral elbow pain:
a systematic review of
randomized controlled trials
(ひじ外側の痛みの鍼灸治療)

以下翻訳より
やはり痛みには効果ありそうです。

適度な品質の3つのRCTからの結果は、
鍼治療が恥の鍼治療(シャム鍼?)より
効果的であることを示した。

主に低品質の10 RCTからの結果は、
鍼または灸が局所麻酔薬注射、
局所ステロイド注射、
非ステロイド性抗炎症薬、
または超音波のような
従来の治療と同等
であることを示した。

鍼治療と灸を手動鍼治療単独と
組み合わせた6つの低品質RCTがあり、
すべて鍼治療と灸を組み合わせたものが
手動鍼治療よりも
優れていることが示された。

頭痛に関して分類(緊張型頭痛・片頭痛など)・鍼灸治療のエビデンスなど。

<1>頭痛の分類

頭痛とは頭部の一部
あるいは全体の痛み総称。

国際頭痛学会の頭痛分類は
以下のように頭痛を分類している。
 
(1)一時性頭痛

・ 片頭痛

・ 緊張型頭痛

・ 群発痛および
その他の三叉神経痛、
自律神経性疼痛

・ その他一時性頭痛
 
(2)二次性頭痛

・ 頭頚部外傷による頭痛

・ 頭頸部血管障害による頭痛

・ 非血管性頭蓋内疾患
による頭痛

・ 物質またはその離脱
による頭痛

・ 感染症による頭痛

・ ホメオスタシスの障害
による頭痛

・ 頭蓋骨・首・眼・耳・
副鼻腔・歯・口など
顔面・頭蓋の構成組織障害
による頭痛、顔面痛

・ 精神疾患による頭痛
 
(3)頭部神経痛、中枢性一時性顔面痛
及びその他の頭痛

・ 頭部神経痛および中枢性顔面痛

・ その他の頭痛 頭部神経痛など
 
鍼灸院の現場では
片頭痛および緊張型頭痛の相談や
施術が多いです。

それらを中心にまとめていきます。
 
<2>頭痛に対する鍼灸治療の
エビデンス

(1)一時性頭痛に関して

欧米では「非薬物療法」として
広く認知されランダム化
比較試験による報告も多い。
 
一例

・ 通常治療(薬物療法)

→ 3か月の頭痛日数が
8.1日から7.5日に減少
 
・ 通常治療に加え、鍼治療を加えた群
→ 3か月の頭痛日数が
8.4日から4.7日に大きく減少。

*医歯薬出版株式会社
「鍼灸臨床最新科学より」
 
片頭痛の予防に関しては
コクランレビューで
比較的ポジティブな評価。

 
現代医学のガイドラインでも
片頭痛の鍼灸治療は推奨度が高いです。
 
<3>まとめ

一時性の頭痛片頭痛や
緊張型頭痛に関しては
鍼灸治療がとても有効で
エビデンスもあります。
 
薬物療法以外の選択肢として
妊婦さん、薬を飲みたくない方へも
有効です。
 
一時性頭痛でなく
また緊急性が疑われる場合などは
医療機関への受診を勧めるなど
フォローさせていただきます。
お気軽にご相談ください。
 
動画も参考までにご覧ください。

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