慢性疲労症候群など、「疲労」に鍼灸が有効な理由。~うつっぽい、自律神経失調症っぽい症状が出る方もいます。

慢性疲労症候群など、「疲労」に鍼灸が有効な理由。~うつっぽい、自律神経失調症っぽい症状が出る方もいます。

疲労になぜ鍼灸が効くのか?

実験が多数行われていて

エビデンスがまとめられているので紹介します。

 

結論から言いますと

なぜ鍼灸治療が有効なのか?

メカニズムは明らかになっていないものの

鍼や灸刺激を入れると

ストレス物質が低下し

抗酸化物質が上昇する

ということが報告されているのです。

 

臨床上も

慢性疲労に悩む方は多いので

こちらでも紹介しておきます。

 

うつっぽい症状、自律神経失調症のような

症状が出る方もいます。

詳しくは以下・・・

 

(1)慢性疲労症候群(CFS)とは??

6か月以上持続する全身性の

激しい疲労感を主訴とする疾患です。

 

これまで健康に暮らしていた人が

風邪などがきっかけになり

微熱や頭痛・思考力の低下・抑うつなどが

長期にわたって続くような症状が出ます。

 

(2)ヒトの脳機能と疲労

原因不明の慢性疲労の正体は

前頭用を中心とした

脳機能の低下に基づく諸症状であることも

明らかにされています。

 

CFS患者を対象に

脳局所血流量と脳局所アセチルカルニン代謝の

検討を行ったところ

局所血流量は前帯状回、眼窩前頭野、

背外側前頭野などの前頭野のほか

左側頭葉、海馬など種々の

部位において低下していました。

 

前帯状回は

自律神経系の中枢であるとともに

集中力においても重要な働きをしています。

 

前頭野はコミュニケーション

の際に重要な働きをします。

 

慢性疲労の状態では

上記のようになってしまいます。

 

 

(3)鍼灸治療の有効性の実験

CFS(慢性疲労症候群)患者を対象とした

実験や動物実験が数多く行われています。

 

 

刺激により

酸化ストレスの指標であるMDA

(マロンジアルデヒド)の減少、

や抗酸化作用を持つ血清のSOD

(スーパーオキシドジスムターゼ)と

グルタチオンペルオキシターゼが

上昇することなどが報告されています。

 

また方法としては

有効とされるツボの位置

(足三里や百会、三陰交など)

週に2,3回4週程度行うと

効果が出やすいこともわかっています。

鍼灸臨床最新科学、

メカニズムとエビデンスより)