大学院生の「自律神経失調症」体験記録と田無北口鍼灸院での施術レポート。
・・・先日、弊所に
「自律神経失調症」で苦しむ大学生が
来所されました。
カウンセリングや施術を行ったところ
症状がとても改善したようで
喜んでいただけたようでした。
大学院生であるために
文章を書くのが上手であるようでしたので
「その体験をレポートにしてほしい。」
とお願いしまとめてもらいました。
少し長いですが自律神経失調症で
苦しんでいる方に取っては
参考になるかもしれません。
興味ある方は読んでみてください。
「大学院生Oの自律神経失調症体験記」
(1)はじめに
~自律神経失調症だと病院で言われた
私が初めに
「なにかおかしい」
と感じたのは昨年(2016年)
の6月末にことでした。
当時の主な症状としては
不眠と倦怠感でした。
不眠のタイプは眠れないのではなく
睡眠が浅く
夜中や早朝に何度も
目が冷めてしまうというものでした。
夜11時頃に就寝してから
午前3時や5時に目覚めることが
日常化していきました。
その時点で病院に行き
(心療内科)診察を受けましたが
「特に異常はない。ストレスが原因の
自律神経失調症だ。」
と診断されました。
(2)留学生活開始と体調悪化
当時、私は
8月末から念願だった留学が始まることもあり
あまり気にしないように
していました。
ところが留学直前になっても
体調は良くならず
また留学先でも
体調は悪化していきました。
病院でも
「特に異常はない。」
といわれていたので
初めはちょっとした
緊張感と時差ボケだと思っていました。
留学先がイギリスだったため
8時間の時差がありますし、
新しい環境で生活を始めるために
かなりのプレッシャーがかかっていたのは
明らかでしたから
多少の不眠は
特別なものではないように感じられました。
しかし、
一月経っても状況は改善しませんでした。
それどころか9月の初頭から
夜間に体がほてって眠れない
という状況が始まりました。
体温計で体温をチェックしても
平熱であるのは確かなのに
体がとにかく熱く感じたのです。
これにより寝苦しくなり
日本よりもだいぶ涼しいにも関わらず
窓を開け放って氷枕無しで
眠れなくなってしまうのです。
更に睡眠の質は向上せず早朝に
目が冷めてしまう日々が続き、
日常生活に支障が出始めました。
(3)自律神経失調症について
自分で調べてセルフケアするも・・・
この時点で既になにかおかしいと感じ始め、
日本で医師に指摘された
について自分自身でも
良く調べるようになりました。
海外にいた為に
病院の診察は受けられなかったため
オンラインの情報を参照しながら
次の対策を実行し始めました。
✳︎(1)健康的な食事を心がけること
✳︎(2)週2~3回ジムに通い
1時間から2時間の有酸素運動
とくに✳︎(1)は
居住環境の変化によって
意識しない部分の
負担になっているように感じられましたので
特に注意しました。
主食がご飯から
イギリス式のフライドポテトになっていたため、
よりカロリーが低いパンに変えました。
また、外食を控え自炊の割合を増やし、
毎日200グラム以上の
野菜を合計5種類以上取るように心がけました。
✳︎(2)は学校の付属ジムで
定期的に体を動かすことで
日中に体を動かし適度に疲労感を得て
睡眠のクオリティをあげることを
目標にしました。
2点を実行することで
9月の末には一時的に症状自体は
多少軽くなりましたが
10月に授業が忙しくなってくると
状況は悪化していきました。
徐々に授業の準備が忙しくなるに連れて
余裕がなくなっきて、
まずジムに通う時間が確保できなくなり、
自炊の質も下がっていきました。
また予習復習のために睡眠時間が削れていき、
もともと低かった睡眠の質が更に悪化し、
起きている間も倦怠感や
頭痛が頻繁になっていきました。
そしてこれによって
日常的にイライラが高まり、
精神的に追い詰められていき、
徐々に内向的で
引きこもりがちになっていきました。
つまり、
もともと不眠から
日常の中での生産性が下がっていき、
症状が更に悪化していき、
その結果日中の生産性がさらに悪化していく
悪循環が発生していたのです。
そしてこの結果精神的にも
後ろ向きになっていき、
引きこもりがちになって
徐々に社交性がなくなっていきます。
結果として日常生活の中で
ストレスを上手く発散することが
不可能になり更に悪化する
別の悪循環が引き起こされていたのです。
肉体的にも精神的にも追い詰められていく中で
不眠症と頭痛が悪化し、
それによって日常のパフォーマンスは下がり、
その結果うまくいかなくなり
さらなるプレッシャーに
さらされることになりました。
セルフケアとしての
✳︎(1)健康的な食事と
✳︎(2)適度なスポーツ
は余裕がある環境で
継続的に実行することができれば効果はありました。
少なくとも9月末には
一時的に改善したといえると思います。
ただし、運動を継続するのも
健康的な食事を自炊で賄うのも
共に時間とコストがかかります。
自律神経失調症の原因の多くが
ストレスであることを考えると
多くの場合自覚症状が現れた時点で
これらのセルフケアを
実行する余裕がないことが多い、
と言う気がします。
(4)大学のカウンセリングサービス
に申し込む
11月頃には不眠が常態化し、
うつ状態が悪化し
授業以外でほとんど部屋から
出られなくなりました。
この状態ではもはや
健康的な食事も継続的な運動も
ほとんど継続不可能になったと感じ、
大学のカウンセリングサービスに
申し込みました。
カウンセリングサービスに
申込んだ理由としては
うつと自律神経失調症と記載しました。
実際に大学内の心理学部の設置している
カウンセリングセンターで
4回のカウンセリングをうけ、
自律訓練法の指導を受けました。
これらの心理療法の結果
一時的に状況は改善し、
1月の期末レポートの提出に向けて
なんとか12月のはじめには
行動を開始することができました。
しかし、本格的に勉強に集中するにつれ
それまでの遅れを挽回するためにも
より一層の集中する必要が出てきたため、
睡眠時間が削れていき
不眠はもはや問題にはならなくなりました。
頭痛と激しい疲れ目と戦いながら
12月を乗り越え、
1月に入りましたが、
無理な状況がたたり、
満身創痍の状況で期末レポートを
提出していきました。
実際1月の最初の2週間は
ほとんど寝ておらず、
栄養ドリンクやコーヒー等のカフェインの
過剰摂取によって
症状は明らかに悪化していました。
今にして思うとこの状況の遠因は
明らかに軽微なうちの対処が
不十分であったことと、
重症化するに連れて
精神的な不安感から
正常に自分自身の置かれた状況を
判断できなくなっていったことに
あると思います。
症状が重症化して
精神的に追い詰められれば
追い詰められていくほど
不安感から強迫観念がうみだされ、
正常な思考や
判断ができなくなっていきます。
特に期末の追い込みに行くに連れて、
課題文の読み間違いや
簡単な文法のミスが増え、
自分自身の書く文章のボキャブラリーや
文法構造が単調化していったのは
明らかでした。
今から見直せばすぐにわかるものなのに、
当時は全くと言っていいほど
それらに気が付きませんでした。
何度も読んだはずの課題文の読み間違えを
前日に発見し、全てを書き直すといったことが
1回ならず2回も続き、
結果として自信を喪失し、
さらなる不安感から
より一層睡眠時間や
食事時間を削るといった
悪循環が悪化していきました。
恥ずかしい話ですが
最後の期末レポートの提出後には
あまりの不安感から
一人でベッドの中で泣いてしまうほど
精神的に摩耗しており、
しかも結果が出るまで
症状が落ち着くことはありませんでした。
幸運なことに
なんとか最低限の点数には
届いていたのですが、
今まで自分の専門科目で取った点数の中では
最低であり、
もっと効果的なアプローチが
できなかったのかという点が
悔やんでも悔やみきれません。
2月以降は新学期になり、
なんとか前向きにアプローチするために
学校のイベントやワークショップに参加して
少しでも人と触れ合うことを通じて
症状は徐々に回復していきました。
疲れ目は最後まで残ったものの、
まず頭痛が軽くなり、
それまで氷枕なしでは眠れなかった
体のほてりも軽くなっていきました。
心理的にも、まず頭が重い感じがなくなり
不安で眠れない状況が改善しました。
人間関係がこれだけ影響するのは、
おそらく自分の感じていることなどを
人に話すことで気が楽になり、
相手からポジティブな
フィードバックが得られることで
自信がつき、
他者の視線を通して
自分を見ることで
客観的な状況分析が
可能になるからだと思います。
ただし、同時に
人間関係を通して
自分の状況を改善していくのは
交通費や交際費などの
経済的コストもかかりますし、
精神面でもかなりの疲労があります。
また、時間がかかるのも確かですので
決して単純な解決策にはならないのか
とも思います。
特に人とコミュニケーションすることを
最初に決意するのは
かなりの勇気が要りました。
また食事や運動よりも
効果が速いものの
決して数日で全ての症状が
改善するわけではありません。
私の場合はひと月以上かかりました。
(5)一時帰国と
鍼灸・整体などの施術体験
状況は試験期間の終了とともに改善はしましたが、
それでもベストとは言えなかったので
最終的に奥の手として
イースターの休暇で
日本に帰国することにしました。
帰国してから何人かの友人に会って、
色々話す中で
田無北口鍼灸整骨院・白石先生の
整体や鍼灸をすすめられたので
試してみることにしました。
初めはかなり懐疑的でしたが、
調べてみると思ったより
即効性がありそうだったので
試しに受けてみることにしました。
特に鍼は初めてだったので
少々怖かったのですが、
毛先ほどの鍼は
実際にはほとんど感じることがない程でした。
また、鍼灸というと
何かローテクで効果があるのか、
コストパフォーマンスはどうなのか、
など気になりましたが、
ユネスコが中国の伝統医療として
無形世界遺産にしていたり、
WHOが特定の症状に効果があり得る
としていたりするので
とりあえず友人にすすめられるがままに
施術を受けてみることにしたのです。
整体は
初めはイメージよりも
弱い刺激という印象だったのですが
徐々に体がほぐれていくような感覚がありました。
その後に鍼治療を試していただいたのですが、
鍼をさして電気を通すと
単に背中だけでなく
徐々に指先まで
ピリピリと電気が通るのが感じられます。
ちょっとした電気風呂に入っているような感覚で
体が暖かく感じました。
そしてそれとともに、
すこしずつリラックスしていて
眠くなってきました。
初めての施術で緊張していたのに
眠くなったのは
それだけ全身がほぐれて
リラックスできたからだ、
と感じられました。
整体、鍼だけでなく
吸玉というのも受けました。
これは吸盤状のもので
皮膚表面に吸い付けて
複数の箇所を同時にほぐすもので、
私は存在も知りませんでしたが、
初めこそ違和感を覚えたものの
すぐに慣れて気持ちよくなる気がしました。
施術後すぐに気づいたのは
肩や頭の重さがなくなり、
世界が明るくなった気がしたことです。
これは多分うつ気味だった
自分の心理状態がリラックスして
疲れが取れたことで
前向きになれたのだと思います。
そしてその夜は数カ月ぶりに
非常に深い眠りにつくことができて
久しぶりに目覚ましの音によって
目を覚ませました。
私の場合の問題は
抑うつ状態と
自律神経失調症が悪循環になって
結果として頭痛や不眠が多発し、
日常生活の生産性を落としていたので
リラックスできたのはとても効果的に感じました。
(6)自律神経失調症で苦しんでいる方は
鍼灸や整体などの施術を勧めます。
その理由など・・・
今まで不眠対策として取った対策は
とにかくジムに行って体を限界まで酷使して
疲れさせてなんとか眠る
といったことでした。
しかしながら白石先生の施術を受けて
そもそもリラックスができない状態が
根底にあったのだと気づかされ
施術後は自分の身体が
思った以上にスッキリして驚きました。
リラックスするための心理状態は
自律訓練法といった
心理療法の狙いだったわけですが、
重い不安感を抱えながら
自分ひとりで実行することはなかなか難しく、
他人に体を委ねることがこ
こまできもちいというのは
思っても見ないことでした。
おそらく自律神経失調症に対する対処としての
整体の問題はコストです。
一回の施術で約6000円かかるものを
「最低でも5回程度は受けるように」
勧められましたが
学生の自分にとっては
これは大きな出費となります。
ただし、これも一度の施術だけでも
かなり効果があることを考えれば
高くないのでは?とも思います。
ジムの月額費用、
カウンセリングの数回の費用、
長期的な医療費用などと比較した場合、
鍼灸や整体が
極端に高いとは言い切れないと
考えられます。
もちろんこれらは全て同列に
議論できるものではないですし、
人によってかなり効果に差がありますので
どれを選ぶのかは
個々人の問題ではあると思います。
それぞれ自分にとって
どのようにどの程度効果があるかを選んでいくのが
大切ではないかと思います。
いろいろ試した結果、
私の結論としては鍼灸や整体が
一番即効的であり、
それは単に頭痛や不眠といった
症状に対する対処療法を超えて、
心理的なストレスにまで
ある程度効果があったといえると思います。
ただし、だからといって
整体や鍼灸が万能だというわけではなく、
むしろ対処療法として
一番即効性があるのでそれを弾みとして
根本的な問題解決に挑む
きっかけになると思うのです。
すこし気分がスッキリして
頑張れる気がするから
今まで億劫だった人付き合いや
問題解決に向かい合って見ようかな。
環境を変えて長期的なストレスの低減を
試みようかな。
ジムに通って
もっとストレス耐性のある身体を
手に入れよう
といった時の
きっかけになると思うのです。
心理的なストレスと
自律神経失調症の負のスパイラルは
どこかで断ち切る必要があり、
私の場合それに失敗したからこそ
最終的にどうしようもないほど
悪化してしまったのだと思います。
負のスパイラルから抜け出すためには
短期的に心理的・肉体的な
メンテナンスによって
積極的な問題解決が必要ですが、
セルフケアには限界があります。
今回は受けた鍼灸や整体などの
代替医療はそういった時に
一つの選択肢になるのではないかと思います。
自分自身が体験した結果
自律神経失調症で悩んでいる方は
すぐに白石先生の施術を受けることを
オススメいたします。