月: 2024年9月

    腸の疾患(過敏性腸症候群、大腸憩室炎など)に鍼灸治療は役に立つか?

    結論から言えば症状管理に役に立つと思います。以下に理由をまとめていきます。

    症状改善に有効な腸疾患

    鍼灸治療が症状改善に有効とされる腸疾患には、以下のようなものがあります。これらの疾患に対して、鍼灸治療は症状の緩和や生活の質の向上を目指して使用されますが、治療効果は個人差があります。また、鍼灸治療を受ける際は、医師や資格を持った鍼灸師と相談し、適切な診断と治療計画を立てることが重要です。たとえば便秘は癌など器質的な病気が原因で起こることもあり得ます。症状改善だけに注目しないことも大切です。

    過敏性腸症候群(IBS)

    鍼灸治療は、過敏性腸症候群(IBS)の症状緩和に有効とされています。特に、ストレスや不安が引き金となるIBSの症状(腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘など)に対して、鍼灸が自律神経のバランスを整えることで改善効果が期待されます。

    炎症性腸疾患(IBD)

    クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に対しても、鍼灸治療が補助療法として利用されることがあります。これらの疾患では、鍼灸が疼痛緩和やストレス軽減、免疫系の調整を通じて症状の改善をサポートすることが報告されています。

    便秘

    鍼灸は、慢性的な便秘の改善にも役立つとされています。鍼灸によって腸の蠕動運動が促進され、排便がスムーズになることが期待されます。

    機能性消化不良

    消化不良や胃腸の機能障害に対しても鍼灸が有効とされることがあります。特に、消化管の運動機能を調整することで、胃もたれや食欲不振、腹部不快感などの症状を軽減する効果が期待できます。

    過敏性腸症候群の鍼灸治療

    過敏性腸症候群(IBS)の症状改善に対して、鍼灸治療は有効であるとされる研究がいくつかあります。IBSは、腹痛や腹部膨満感、下痢、便秘などの症状が特徴で、ストレスや食生活などが症状を悪化させることがあります。鍼灸治療は、こうした症状の緩和に効果があると考えられています。

    自律神経の調整

    IBSの症状は、自律神経の不均衡が関与していることが多いです。鍼灸は自律神経のバランスを整えることで、腸の運動機能や消化器官の血流を改善し、腹痛や便通異常の軽減を図ることが期待されます。

    ストレス軽減

    ストレスはIBSの症状を悪化させる要因の一つです。鍼灸はリラックス効果をもたらし、ストレスを軽減することで、IBSの症状緩和に寄与するとされています。

    痛みの緩和

    鍼灸は痛みを和らげる効果があるとされ、IBSによる腹痛や腹部不快感の軽減にも有効です。鍼を刺すことで、体内の痛みを抑制する物質(エンドルフィンなど)の分泌が促進されると考えられています。

    研究とエビデンス

    一部の研究では、鍼灸治療がIBSの症状を改善する効果があることが報告されています。例えば、鍼灸を受けた患者の中には、症状が軽減したり、生活の質が向上したりしたとの報告があります。ただし、治療効果には個人差があり、全ての患者に同様の効果が見られるわけではありません。またIBSの治療には、食事療法や薬物療法、心理療法などが含まれることが多く、鍼灸治療はそれらと併用する形で利用されることが一般的です。鍼灸を受ける際は、医師と相談の上で、総合的な治療計画の一部として取り入れることが推奨されます。以下に一例を挙げます。

    A new acupuncture method for management of irritable bowel syndrome: A randomized double blind clinical trial

    憩室炎の鍼灸治療

    憩室炎は、大腸の壁にできた憩室(小さな袋状の構造)が炎症を起こす疾患で、腹痛や発熱、消化不良、便通異常などの症状を伴うことがあります。

    鍼灸治療は、痛みや炎症を緩和するための補助的な治療法として利用されることがあります。鍼灸が自律神経系や免疫系に作用し、全身のバランスを整えることで症状の軽減を図る可能性はありますが、憩室炎に対して直接的に治療効果があるかどうかは不明です。

    憩室炎は、急性期には抗生物質の使用や食事制限が推奨される場合が多く、重症の場合には外科的治療が必要となることもあります。そのため、憩室炎の治療には医師の指導のもと、適切な医療を受けることが最も重要です。鍼灸治療を検討する場合も、主治医に相談し、補助療法として利用するかどうかを判断することが大切です。まだ、憩室炎の患者さんを対象に行われた臨床試験などが不足しているため明確なエビデンスはありませんが症状管理に有効な可能性はあります。

     

    クローン病、潰瘍性大腸炎の症状管理でもお役に立てると思います。弊所では漢方治療と併用しながら鍼灸治療を行うことが多いです。お困りの方はお気軽にご相談ください。

    悪化してからではなく、定期的に鍼灸治療を受けることをオススメします。

    弊所では痛みや不調があった際まずは4・5回の施術を行い状態を安定させていきますがその後、悪くならないようメンテナンス目的の調整・施術を行うことがあります。

    症状と経過の例

    1,坐骨神経症状で来所。右足がしびれ腰が痛い。

    週に1度、5回の施術で改善。

    状態が悪くならないようにその後は月に1、2度の施術を行う。

     

    2,頭痛症状で来所。

    週に1度、4回の施術で改善。

    状態が悪くならないようにその後は月に1、2度の施術を行う。

     

    3,ぎっくり腰症状で来所。

    3回の施術で改善。

    状態が悪くならないようにその後は月に1、2度の施術を行う。

    東洋医学的な考え方で言いますと「なんとなく疲れが取れない」、「なんとなくだるい」、「コリを感じている」というのは東洋医学的にいうと「未病(みびょう)」といわれ病気の手前、つまり病気の前段階とも考えられます。未病のうち、すなわち初期に良くしてしまえば悪化しないで済むのです。ひどい状態で苦しむことはありません。ぎっくり腰や頭痛、しびれ症状などを一度でも経験した方は健康のありがたみがよくわかると思います。痛くない状態・健康な状態をキープし予防する方が効果的なためにメンテナンス目的の施術を行っています。

    悪化する前に。定期的に鍼灸を受けるメリット

    定期的に鍼灸治療を受けることにはいくつかのメリットがあります。以下は、その主な利点です。悪化しないほうが治療費も安く済むため費用対効果のメリットもあるかもしれません。

    1,痛みの予防と管理

    鍼灸は、筋肉や関節の痛みを軽減するのに役立つことが知られています。定期的に治療を受けることで、痛みが悪化する前に対処でき、慢性的な痛みの発生を防ぐことができます。慢性疼痛(例えば腰痛や頭痛)に対する鍼灸治療の効果を調査した研究では、定期的な治療が症状の悪化を防ぎ、痛みの管理に有効であることが示されています。これにより、患者は長期的に痛みを抑え、仕事や日常生活の中での機能を維持できるため、総合的な医療費の削減につながることが期待されます 。(参考1)

    2,ストレスの軽減

    鍼灸はリラクゼーション効果があり、ストレスの軽減に寄与します。ストレスが少ないと、免疫システムの働きが良くなり、病気やけがの予防にもつながります。

    3,体のバランスを保つ

    鍼灸は、体内のエネルギーの流れ(気の流れ)を整えるとされており、これによって体全体のバランスを保つことができます。体のバランスが良いと、病気に対する抵抗力が高まり、健康を維持しやすくなります。

    4,免疫機能の向上

    鍼灸は免疫系を刺激する効果があり、風邪やインフルエンザなどの一般的な感染症に対する抵抗力を高めることができます。定期的に治療を受けることで、免疫機能が向上し、病気にかかりにくくなる可能性があります。

    5,ホルモンバランスの調整

    鍼灸は、ホルモンのバランスを調整し、月経痛や更年期症状など、ホルモンに関連する問題の緩和に役立つことがあります。定期的に治療を受けることで、ホルモンバランスが整いやすくなります。

    6,慢性的な症状の改善

    例えば、頭痛、アレルギー、消化不良などの慢性的な問題に対しても、定期的な鍼灸治療が改善を促すことがあります。これにより、症状の悪化を防ぎ、生活の質を向上させることができます。

    7,リラクゼーションと心身の健康維持

    鍼灸は全身のリラクゼーションを促し、心身の健康を維持するための総合的なアプローチとなります。これにより、心身のバランスを整え、全体的な健康状態を維持することが可能です。定期的に鍼灸治療を受けることで、これらのメリットを享受し、健康の維持と予防に役立てることができます。

    メンテナンス開始までの流れ

    まずは症状をよくするために集中的に施術を行う(5回から6回程度、 連続で施術を受けてもらうことが多いです)→ある程度落ち着いてきたらメンテナンス目的の施術

    という流れになります。まずは気になる症状を改善させましょう。漢方内科などを紹介し医師と一緒に症状改善に当たることもあります。ご相談ください。

    *ご注意  

    メンテナンス目的の施術をしていても、いまある症状にばかり気を取られ「まだこれだけ症状がある。良くなっていない」というネガティブな発想に なってしまう方がいます。良い部分に目を向けることがとても大切になってきます。メンテナンス目的の施術は症状を取るため 「だけ」に行うものではありません。症状を取ることだけが目的の方はあまり合わないかもしれません。弊所の施術を受けてると調子が良くなる、良い状態がキープできると感じている方へ オススメしています。

    ご自身の体調を定期的に振り返ることができますし、メンテナンス目的の施術は東洋医学や鍼灸が最も得意とする分野でもあります。 是非ともご利用ください。

    *参考1

    慢性疼痛に対する鍼治療:個々の患者データのメタ分析

    Vickers AJ, et al. Acupuncture for chronic pain: individual patient data meta-analysis. Arch Intern Med. 2012. : Witt CM, et al. Cost-effectiveness of acupuncture treatment in patients with chronic low back pain. European Journal of Pain. 2006. : Kim TH, et al. Acupuncture for immune enhancement: A systematic review. Journal of Alternative and Complementary Medicine. 2013.

    脳梗塞を発症した方が鍼灸治療を受けることのメリット

    脳梗塞を発症してしまうと身体の麻痺や言語障害などが発生してしまうことがあります。発生した部位や障害の程度によって差はありますが代表的な症状を以下にあげ、鍼灸治療を行うことノメリットも併せて紹介していきます。リハビリテーションは医師や専門家と相談しながら行うことが大切ですが鍼灸治療もお役に立てます。リハビリが終わってしまったけど症状が残っていてつらい、という方からの相談も多いです。お困りの方は一度ご相談ください。在宅や保険診療で施術を行える場合もあります。

    脳梗塞後の症状

    1. 運動障害(麻痺)

    片麻痺: 脳梗塞によって、体の片側に麻痺が生じることが一般的です。右半球に脳梗塞が起きた場合は左側の手足に、左半球の場合は右側の手足に麻痺が現れます。

    運動失調: 筋肉の協調が取れず、動作がぎこちなくなることがあります。これは、小脳が影響を受けた場合に特に顕著です。

    2. 感覚障害

    感覚鈍麻: 触覚、痛覚、温度感覚が鈍くなることがあります。これにより、手足の感覚が不明瞭になり、物を持ったり操作したりするのが難しくなることがあります。

    3. 言語障害(失語症)

    運動性失語(ブローカ失語): 言葉を理解する能力は比較的保たれるものの、自分の考えを言葉にして発音するのが難しくなることがあります。

    感覚性失語(ウェルニッケ失語): 流暢に話すことはできるものの、言葉の意味を理解するのが難しく、会話が成り立たないことがあります。

    4. 認知障害

    注意障害: 集中力が続かない、注意を持続するのが難しいといった症状が現れることがあります。

    記憶障害: 新しい情報を覚えるのが難しくなることや、過去の記憶が曖昧になることがあります。

    実行機能障害: 計画を立てたり、物事を順序立てて進めたりする能力が低下することがあります。

    5. 視覚障害

    視野欠損: 視野の一部が見えなくなることがあります。例えば、両目の右半分または左半分が見えない「同名半盲」などが見られます。

    複視: 両目で物を見る際に、物が二重に見えることがあります。

    6. 嚥下障害

    食べ物や飲み物を飲み込むのが難しくなることがあります。これにより、誤嚥(食べ物や液体が気管に入ること)が増え、肺炎のリスクが高まることがあります。

    7. 精神的・情緒的な問題

    うつ病: 脳梗塞後の障害に対する心理的な反応や脳のダメージにより、うつ状態に陥ることがあります。

    感情失禁: 感情のコントロールが難しくなり、些細なことで泣いたり笑ったりしてしまうことがあります。

    8. 排尿・排便障害

    膀胱や腸のコントロールが難しくなることがあります。これにより、尿失禁や便秘などの問題が発生することがあります。
    これらの後遺症は、患者の個別の状況によって異なりますが、リハビリテーションや適切な治療により、多くの場合で症状の改善が期待できます。適切な医療チームと連携して治療計画を立てることが重要です。

    鍼灸治療を行うメリット

    脳梗塞後のリハビリで鍼灸治療を取り入れることには、患者にとって以下のようなメリットがあり回復を早めることが出来ます。弊所では必要に応じて主治医に手紙で報告書等も作成します。

    1. 自然治癒力の向上

    鍼灸治療は身体の自然治癒力を高める効果があります。これにより、脳梗塞後の回復を促進し、患者の全体的な健康状態を向上させることが期待できます。

    2. 副作用の少ない治療

    鍼灸は薬物療法と比べて副作用が少なく、薬の服用に制限がある患者にも安全に利用できる治療法です。特に、多くの薬を服用している高齢者や薬に敏感な患者にとって、大きなメリットとなります。

    3. 個別対応の治療

    鍼灸治療は患者の症状や体質に合わせて治療方針を柔軟に調整できます。これにより、患者一人ひとりに最適な治療が可能になり、より効果的なリハビリが期待できます。

    4. 痛みと不快感・自律神経症状の軽減

    鍼灸治療は痛みを軽減する効果があり、脳梗塞後のリハビリで生じる筋肉のこわばりや痛みを和らげることができます。これにより、患者がリハビリを継続しやすくなります。薬で効果を出しずらい不眠や不安感、胃の痛みや下痢などの自律神経症状にも対応することが可能です。

    5. 血行促進と機能回復の支援

    鍼灸は血行を促進し、脳への酸素や栄養供給を改善することで、神経機能の回復を助けます。これにより、麻痺や筋力低下の改善が期待できます。

    6. 精神的・感情的なサポート

    脳梗塞後の患者は、ストレスや不安、うつ状態を抱えることが多いです。鍼灸治療はリラクゼーション効果があり、精神的・感情的なサポートを提供することで、心理的な負担を軽減します。

    7. 総合的なリハビリ効果の向上

    鍼灸は、物理療法や作業療法などの他のリハビリ療法と併用することで、総合的なリハビリ効果を高めることができます。鍼灸がもたらすリラックス効果や痛みの軽減により、他のリハビリ治療をより効果的に受けることができます。

    8. 継続的なケアが可能

    鍼灸は長期的に行える治療法であり、脳梗塞後のリハビリ期間が長引く場合でも継続的なサポートを提供できます。これにより、患者のモチベーションを維持し、リハビリの効果を持続させることができます。

    これらのメリットにより、鍼灸治療は脳梗塞後のリハビリにおいて、患者の身体的および精神的な健康を支える重要な手段となり得ます。

    がん(癌)患者さんへの鍼灸治療について

    がんと一口に言っても様々です。ステージやできる場所によっても症状に大きな違いがあります。また基本的に鍼灸治療は「がんそのものへのアプローチ」ではなく症状の緩和になります。もちろん鍼灸治療を行うと腫瘍が小さくなるという研究はあるのですが試験管レベルであったり、あくまでも限定的です。ですから例えば抗がん剤をすべて中止し、鍼治療にすべてをかけるように極端な期待をすることはやめておいた方がいいでしょう。通常医療を利用した上で「補完的に」鍼灸治療を利用するとよいでしょう。場合によってはこちらから主治医に報告のお手紙を書く事も可能です。まずはご相談ください。

    以下にがん患者さんが鍼灸治療によって期待できる効果を挙げていきます。

    1. 疼痛緩和

    鍼灸は疼痛管理に効果があるとされています。特に、癌に関連する痛みや治療の副作用としての痛み(例:手術後の痛み、化学療法による神経障害など)を軽減することが報告されています。

    2. 副作用の軽減

    鍼灸は、化学療法や放射線治療の副作用(例えば、吐き気、嘔吐、倦怠感、食欲不振、むくみなど)を軽減する助けになることが研究で示されています。これにより、患者の治療の忍容性が向上し、生活の質が改善される可能性があります。

    3. 不安やストレスの緩和

    癌の診断や治療に伴う心理的なストレスや不安を緩和する効果があると言われています。鍼灸治療は、リラックス効果があり、心身のバランスを整える助けになることがあります。

    4. 疲労の軽減

    鍼灸は、癌患者が経験する慢性的な疲労やエネルギーの低下を改善するのに役立つ場合があります。これにより、日常生活の活動性が向上する可能性があります。

    5. 免疫機能のサポート

    一部の研究では、鍼灸が免疫系に良い影響を与える可能性があることが示唆されています。特に、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性化を促すことで、免疫力のサポートが期待されています。

    6. 自律神経機能の改善

    例えば消化不良や便秘など、消化器系の不調や自律神経症状にも鍼灸が効果を示すことがあります。これにより食欲が増したり便秘が改善することがあります。

    自律神経症状については以下に具体的な症状の例を挙げます。

    (1)不眠症

    癌患者は、診断や治療によるストレス、不安、疼痛などの影響で不眠症を経験することが多いです。鍼灸治療は、リラクゼーション効果を通じて副交感神経を活性化し、睡眠の質を改善するのに役立つことが研究で示されています。

    (2)ホットフラッシュ(発作的な発汗)

    化学療法やホルモン療法を受けている癌患者は、更年期に似たホットフラッシュ(発作的な顔面や体のほてりと発汗)を経験することがあります。鍼灸治療は、体温調節に関与する自律神経のバランスを整えることで、ホットフラッシュの頻度や強度を軽減する効果が期待されています。

    (3)消化器系の症状(吐き気、便秘、下痢の症状改善)

    自律神経の乱れは、吐き気、嘔吐、便秘、下痢、腹痛などの消化器系の症状を引き起こすことがあります。鍼灸治療は、胃腸の運動を調整し、消化液の分泌を正常化することで、これらの症状の緩和に効果を示す場合があります。

    (4)疲労感

    癌治療中や治療後の慢性的な疲労感(癌関連疲労)は、自律神経系のバランスの乱れと関連していることがあります。鍼灸は、エネルギーの流れを整え、疲労の軽減や活力の回復をサポートする効果が期待されています。

    (5)不安やストレス

    鍼灸は、不安やストレスを緩和する効果があるとされ、自律神経のバランスを整えることで、これらの心理的な症状を軽減する助けになります。不安やストレスの軽減は、癌治療中の患者にとって非常に重要です。

    (6)頭痛やめまい

    鍼灸治療は、血流を改善し、筋肉の緊張を緩和することで、頭痛やめまいを軽減することができます。これも自律神経のバランスが改善されることにより得られる効果の一つです。

    (7)冷え性や末梢の血行障害

    自律神経の不調は、手足の冷えや血行不良を引き起こすことがあります。鍼灸は血行を促進し、手足の冷えやしびれを改善する効果が期待されています。