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    「フレイル」に関して。

    フレイルとは・・・

    比較的新しい言葉で

    日本老年医学会が2014年に提唱した。

     

    健康な状態と要介護状態

    (生活サポートが必要な状態)

    の中間の状態のこと。

     

    多くの高齢者は健常の状態から

    筋力が衰える

    サルコペニアという状態を経て

    さらに生活機能全般が衰える

    「フレイル」となり

    要介護状態に至る。

     

    高齢期に生理的予備機能が低下することで

    ストレスに対する脆弱性が亢進して

    ・ 生活機能障害

    ・ 要介護状態

    ・ 死亡

    などの状態に陥りやすい。

     

    つまりフレイルとは

    「加齢に伴う様々な機能変化や予備機能低下により

    健康障害に対する脆弱性が増加した状態」

    のことである。

     

    フレイルは身体の状態のことだけでなく

    精神的・社会的な要素も含む。

     

    ・・・

    この辺りも考慮する必要が大いにあります。

    ご高齢の方は

    自律神経症状や痛み症状をはじめ

    様々な症状が体に現れやすいのですが

     

    ・ 持病

    ・ 血圧などの状態

    ・ 飲んでいる薬の情報

     

    などは

    しっかり把握する必要があるでしょう。

     

    そうして施術に当たらないと

    危険な場合があります。

     

    まずはしっかりお話伺いますので

    「なんか調子が悪い」

    というご高齢者の方やご家族の方は

    遠慮なくご相談ください。

    脳梗塞・脳卒中などによる麻痺とその施術に関して。

    このページをご覧になっている方は

    麻痺・片麻痺でお困りになっている方が中心でしょうから

    脳出血や脳血管障害などに関しては

    すでに知っている知識だとは思いますが

    まとめて説明していきます。

     

     

    脳出血などにより麻痺がおこってしまうと

    様々なお困りごとが現れると思います。

    それらの麻痺に関する治療は

    病院の方で医師・理学療法士などと一緒に

    リハビリ・筋力トレーニングなど訓練を行い

    回復を目指していると思いますが

     

    弊所の施術は

    病院でやっているリハビリよりも画期的かつ

    早く回復するということではなく

    目的としては日常生活動作(ADL)向上の

    お手伝いをしたり

    麻痺によって生じた痛みの緩和などが中心となります。

    *補完代替的治療を目指します。

     

    ですので弊所は基本的に

    「今、病院でやっているリハビリが正しいか?」

    などのご質問にはお答えできませんし

    施術は病院で行っているリハビリと

    併用して行うのが望ましいといえます。

     

    施術目的や計画などは

    初回のカウンセリングでお話をよく聞かせてもらったうえで

    ご説明させていただきます。

     

    <脳血管障害とはなにか??>

    脳血管障害とは脳神経を養っている血管の障害により起こります。

    血管の狭窄、血管の破裂、血管の中で固まった血液が詰まる梗塞

    ・・・・

    原因は様々ですがこれらにより

    脳神経への血液供給が絶たれると

    脳血管障害が起こります。

     

    「脳梗塞」、「くも膜下出血」

    などというものがその代表例です。

     

    そして脳出血により損傷された部位により

    様々な部位に障害が出ます。

    一例をあげますと・・・

     

    脳出血(左側被殻と放射冠)

    → 障害名 右片麻痺

     

    というような感じです。

     

    <脳梗塞の分類に関して>

    脳梗塞は脳血管内において

    血液が凝固(何らかの原因で固まること)し

    詰まります(梗塞するのです)。

    ここでは脳梗塞の4つの分類をしていきます。

     

    (1)アテローム血栓性脳梗塞

    粥状動脈硬化が基盤で起こる脳梗塞です。

    血小板血栓が主体の梗塞で発祥の前段階として

    TIA(一過性脳虚血発作)を多く発病するといわれます。

     

    (2)心原性脳梗塞

    心房細動や陳旧性心筋梗塞、

    便膜疾患などの心疾患を背景に

    形成されるフィブリン血栓が主体の梗塞です。

    抗凝固両方が行われ

    ワーファリンなどが投与されることが

    多いです。

    いわゆる血液をサラサラにする薬です。

     

    (3)ラクナ梗塞

    近年日本人に増加しているタイプです。

    ラクナ梗塞は脳内の穿通動脈が

    高血圧性細小動脈病変(リポヒアリノーシスなど)により閉塞して生じます。

    ラクナという言葉はラテン語で『小さな空洞化』を意味します。

    このラクナ梗塞の原因として最も重要なのは、

    高血圧症であり、糖尿病も関与します。

     

    (4)その他

    その他の原因が関与し起こる脳梗塞です。

     

     

    <脳梗塞の背景>

    季節やその方が抱えている疾患にも関係します。

     

    たとえば・・・

    夏場は動脈硬化を基盤とした脳梗塞で

    アテローム血栓性脳梗塞とラクナ脳梗塞が

    多いといわれ

    冬場はインフルエンザや感冒による

    ラクナ脳梗塞が増えるといわれます。

     

    また糖尿病や通風などの代謝性疾患や

    高血圧症などの持病を抱えていると

    脳梗塞が発症しやすくなります。

     

    これらの持病や季節などの背景も

    考慮し施術計画を立てていきます。

     

    <中枢神経麻痺と末梢神経麻痺について>

    麻痺の大きな分類として

    ・ 末梢神経麻痺

    ・ 中枢神経麻痺

    があります。

     

    中枢神経とは脳と脊髄のことで、

    中枢神経から枝分かれした神経を末梢神経といいます。

     

    脳梗塞や脳出血により脳神経への血液供給が絶たれ

    担当する神経分野に影響が出た時にそれぞれ

    機能障害の名前がつきますが

    運動神経に障害が出た場合を「片麻痺」と呼びます。

     

    中枢神経麻痺における運動機能障害の特徴は

    痙性(けいせい)麻痺と呼ばれる

    末梢神経麻痺にはない独特な筋緊張を示すことです。

    この痙性麻痺は手や足に特に顕著にみられます。

     

    関節を曲げる筋肉に起こり

    屈筋痙性麻痺と呼ばれます。

     

    上肢で起こると

    手首や肘が屈曲したまま伸ばせなくなりますし

    下肢で起こると

    足首が内側に曲がる内反尖足が起こったり

    歩行では外側へ回しながら動く

    「ぶんまわし歩行」をするようになります。

     

    <脳梗塞による片麻痺への鍼灸施術>

    運動機能を改善させたり、関節拘縮予防のために

    痙性麻痺屈筋群への施術を行い

    緊張の緩和を図ります。

     

    ほかには体幹のバランスを考え

    痛みやマヒが出ていない部分に対し

    温めたりするなどのアプローチもできます。

    麻痺そのものもそうですが

    例えば麻痺によって生じた痛みの緩和など

    にも効果が期待できます。

     

    前述したように

    高血圧や糖尿・通風など内科的疾患を

    お持ちの方も多いために

    それらの症状も考慮し施術することで

    症状の改善やQOL(生活の質)向上のお役に立てます。

     

    お困りの方は一度ご相談ください。