頭痛に関して分類(緊張型頭痛・片頭痛など)と鍼灸
<1>頭痛の分類
頭痛とは頭部の一部あるいは全体の痛み総称。国際頭痛学会の頭痛分類は以下のように頭痛を分類している。
(1)一時性頭痛
・ 片頭痛
・ 緊張型頭痛
・ 群発痛およびその他の三叉神経痛、自律神経性疼痛
・ その他一時性頭痛
(2)二次性頭痛
・ 頭頚部外傷による頭痛
・ 頭頸部血管障害による頭痛
・ 非血管性頭蓋内疾患による頭痛
・ 物質またはその離脱による頭痛
・ 感染症による頭痛
・ ホメオスタシスの障害による頭痛
・ 頭蓋骨・首・眼・耳・副鼻腔・歯・口など顔面・頭蓋の構成組織障害による頭痛、顔面痛
・ 精神疾患による頭痛
(3)頭部神経痛、中枢性一時性顔面痛
及びその他の頭痛
・ 頭部神経痛および中枢性顔面痛
・ その他の頭痛 頭部神経痛など
鍼灸院の現場では片頭痛および緊張型頭痛の相談や施術が多いです。それらを中心にまとめていきます。
<2>頭痛に対する鍼灸治療のエビデンス
(1)一時性頭痛に関して
欧米では「非薬物療法」として広く認知されランダム化比較試験による報告も多い。
一例
・ 通常治療(薬物療法)
→ 3か月の頭痛日数が
8.1日から7.5日に減少
・ 通常治療に加え、鍼治療を加えた群
→ 3か月の頭痛日数が
8.4日から4.7日に大きく減少。
*医歯薬出版株式会社
「鍼灸臨床最新科学より」
片頭痛の予防に関してはコクランレビューで比較的ポジティブな評価。
現代医学のガイドラインでも片頭痛の鍼灸治療は推奨度が高いです。
<3>まとめ
一時性の頭痛片頭痛や緊張型頭痛に関しては鍼灸治療がとても有効でエビデンスもあります。薬物療法以外の選択肢として妊婦さん、薬を飲みたくない方へも有効です。一時性頭痛でなくまた緊急性が疑われる場合などは医療機関への受診を勧めるなどフォローさせていただきます。お気軽にご相談ください。
動画も参考までにご覧ください。