月: 2018年4月

    「マインドフルネス」と自律神経や慢性疼痛のセルフケアについて。

    「マインドフルネス」

    という言葉をご存知でしょうか?

     

    わかりやすく言うと

    「瞑想」

    のことなのですが

    自律神経の安定作用などもあり

    体調管理にも役立ちますので

    少しカンタンにご紹介しておきます。

     

    弊所では鍼灸の施術と併用しながら

    自宅でできるセルフケアとして

    ご紹介することもあります。

     

    1、マインドフルネスとは?宗教?アヤシイ?

    瞑想・マインドフルネスは

    原始仏教の教えから来ているのですが

    どちらかというと宗教というより

    心理学のような感じです。

    認知行動療法と呼ばれるものに

    近いようです。

     

    自分の内面を観察しリラックスしながら

    「集中すること」

    「集中が切れたことに気付く」

    を繰り返していきます。

     

    世界的企業であるグーグルも

    企業研修に取り入れている手法です。

    アヤシイものではありません。

     

    具体的にはどのような効果があるのか?

    どのように行うのか?

    カンタンに紹介していきます。

     

    2、マインドフルネスがもたらす効果

    日本語訳された論文も

    こちらに紹介しておきます。

    海外の論文ご紹介は省略します。

     

    以下のような効果があるといわれています。

     

    ・ 集中力の高まり

    勉強・仕事・スポーツなどが効率的に行える。

    ・ ストレス解消

    精神的な障害や慢性疼痛にも効果がある。

    ・ 心の安定・洞察力、想像力の向上

    リーダーシップの向上なども期待できるため

    企業研修で取り入れられています。

    ・ 眠りの質が上がる

    疲労回復効果も期待できます。

     

    ・・・注目すべきはやはり「痛み」

    への抑制効果や睡眠の質向上などでしょう。

     

    3、具体的にどのように行うか?

    難しいイメージがあるかもしれませんが

    やることはとてもシンプルです。

     

    姿勢を正して

    自分のしている呼吸に意識を向けます。

     

    すって・・・

    はいて・・・

     

    胸が膨らんだり・・・

    縮んだり・・・

     

    そこに意識を集中させていきます。

    「今日の晩御飯は何にしよう」

    「仕事でこんなことがあったな」

    などとは考えずただ意識を呼吸に集中します。

     

    上記のようなことを意識してしまうことが

    悪いということではなく

    「あ、今呼吸から注意がそれたな」

    などと客観的に見れるようになれば

    良い状態かもしれません

    客観的に自分を見れるようになれると

    かなりストレスが軽減されます。

     

    身体の感覚に注意を払えるようになると

    「痛み」や「不快症状」

    に対しても不要に気にしすぎることなく

    冷静に対処できます。

     

    特に

    「神経質」

    と呼ばれるような過敏なタイプで

    自律神経症状がでている方は

    痛みや不快症状を取り除こうとするだけでは

    かえって悪化してしまうこともあり

    このようなマインドフルネスや

    認知行動療法が有効な場合があります。

     

    呼吸や姿勢については

    またの機会に細かく書いていきます。

     

    興味ある方はマインドフルネス関係の本

    など読んでみてください。

    「フレイル」に関して。

    フレイルとは・・・

    比較的新しい言葉で

    日本老年医学会が2014年に提唱した。

     

    健康な状態と要介護状態

    (生活サポートが必要な状態)

    の中間の状態のこと。

     

    多くの高齢者は健常の状態から

    筋力が衰える

    サルコペニアという状態を経て

    さらに生活機能全般が衰える

    「フレイル」となり

    要介護状態に至る。

     

    高齢期に生理的予備機能が低下することで

    ストレスに対する脆弱性が亢進して

    ・ 生活機能障害

    ・ 要介護状態

    ・ 死亡

    などの状態に陥りやすい。

     

    つまりフレイルとは

    「加齢に伴う様々な機能変化や予備機能低下により

    健康障害に対する脆弱性が増加した状態」

    のことである。

     

    フレイルは身体の状態のことだけでなく

    精神的・社会的な要素も含む。

     

    ・・・

    この辺りも考慮する必要が大いにあります。

    ご高齢の方は

    自律神経症状や痛み症状をはじめ

    様々な症状が体に現れやすいのですが

     

    ・ 持病

    ・ 血圧などの状態

    ・ 飲んでいる薬の情報

     

    などは

    しっかり把握する必要があるでしょう。

     

    そうして施術に当たらないと

    危険な場合があります。

     

    まずはしっかりお話伺いますので

    「なんか調子が悪い」

    というご高齢者の方やご家族の方は

    遠慮なくご相談ください。

    症状の測定に関して。 ~メールフォーム集計もできます。

    弊所を訪れる方の中には

    「症状が気になって仕方ない」

    という方がいらっしゃいます。

     

    とくに自律神経の不調をお持ちの方が

    多いのですがそのような方には

    ・ いつ(何月・何日・何時)

    ・ 症状の強さ(1~5段階の主観評価。1が弱い)

    ・ その他メモ 

    (リラックスしている時・何かしている時など)

    を記録してもらい一定期間測定を行っていきます。

     

    こちらにはそのメールフォームも用意しました。

    弊所のメールアドレスに送信されて

    記録されていく仕組みになっています。

     

    これは主観と客観を見るのに

    とても大切な指標になっています。

     

    もちろんご自身で

    メモをされてもよいかと思います。

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    集計フォーム・リンクはこちら

    QRコードから

    >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

    < !DOCTYPE html>

     

     

    症状の発生集計フォーム

    日時や状態を記録するためのフォームです。メモ欄には気になったことを自由に書いてください。

    *は必須項目です

    *


    *

    *

    *

    四捨五入して10分単位で計測

    *

    「声がかすれます。鍼灸で治りますか?」というご質問に関して。嗄声(させい)と鍼灸治療・東洋医学

    田無北口鍼灸院で治療及び相談活動をしておりますと

    声に関するご相談をいただくことがございます。

     

    弊所はミュージシャンや

    声の仕事をされている方も多く来所されるためか

    声のことで悩んでいる方も多いようです。

     

    現代医学的な考え方や

    東洋医学的な考え方など

    まとめていきたいと思います。

    * 参考

    日本器官食道科学界

     

    <1>現代医学的な考え方

    (1)声が出る仕組み

    発声は以下の動作から成り立っています。

    ・ 息を送る

    ・ 声帯の振動

    ・ 共鳴

    ・ 言葉の発生

    声帯はピアノやバイオリンの絃に相当します。

    声帯の閉開は咽頭軟骨や咽頭筋によって

    行われます。

    咽頭内の筋肉運動は迷走神経が支配してます。

     

    声がかすれるということは

    これら一連の動作のうちのどこかで

    異常が発生しているということです。

     

    (2)声がかすれる原因を考える

    ・ 風邪、ウィルス感染

    ・ 甲状腺の病気・異常

    ・ ポリープ、咽頭がん

    ・ たばこ・お酒

    ・ 老化

    など。

     

    原因は耳鼻咽頭化などに行けば

    検査などもしてくれます。

     

    緊急性があるかどうかも含め

    まずは原因をハッキリさせることが

    とても大切です。

     

    <2>東洋医学的な考え方

    中医学ではのどは腎の潤いを受けている

    と考え腎・肺が深く関係していると考えます。

     

    腎は体内の水分をコントロールする

    この機能が低下すると肺の潤いも不足

    喉の乾燥

     

    ほかにも様々な考え方があり

    黄帝内経などの古典にも記載があります。

    ・ 素問 宣明五気偏:第二十三

    五乱といって邪気が乱す部位で起こる症状が

    変わってくることが述べられています。

    「邪気が陰気を動揺させるとものが言えなくなる。」

     

    ・ 霊枢 憂恚無言篇:第六十九

    発音・発声の機能について

    説明されています。

    「咽は食堂の入り口、喉は器官の入り口であります。

    咽喉蓋は声の戸、唇は声の扇、、、」

    「急に声がでなくなった人は・・・

    陽気のめぐりがわるくなって外気を防ぎきれず

    咽頭蓋に寒気が宿ります。」

     

    *簡略化した日本語訳を掲載しました。

     

    いずれにせよ東洋医学的な

    観点で見るのならば

    虚実・寒熱・表裏・陰陽の

    見極め(状態をしっかり把握すること)が

    大切です。

     

    お困りの方は一度ご相談ください。