舌が痛い、舌痛症(ぜっつうしょう)とは何か?

舌が痛い、舌痛症(ぜっつうしょう)とは何か?

「舌痛症」は、厳密な医学用語ではなく、一般的な表現です。医学的には、「舌の痛み」や「舌の症状」といった表現がより正確かもしれません。舌に関する痛みや異常な感覚は、さまざまな病気や状態によって引き起こされる可能性があり、その原因や症状によって診断が行われます。

舌が痛い場合はまずは速やかに医師に相談することをお勧めします。その際詳しく症状を説明することで、適切な治療を提案されやすくなります。いつ痛いか?どのように痛いか?できものなどはないか?出血はないか?など細かく伝えるとよいでしょう。口内炎、口内乾燥、舌の損傷(舌癌なども含む)、感染症、アレルギー反応などが舌に痛みを引き起こす原因となります。ストレス性の痛みや違和感であればさほど心配は必要ないのでまずは重い病気でないか含め原因の確認をするのが良いでしょう。

舌の痛みはなぜ引き起こされるか?

ケースバイケースであり、様々ですが以下にいくつかの主な原因を挙げてみましょう。

  1. 外傷や損傷: 舌に対する怪我や外傷が舌痛の原因となります。たとえば、誤って舌を噛んだり、熱い飲み物や食べ物によって火傷を起こすことがあります。
  2. 感染症: ウイルスや細菌による感染症も舌痛の原因となります。口内炎や口腔内の他の感染が舌の痛みを引き起こすことがあります。
  3. 口内炎: 口内炎は口腔内の粘膜にできる小さな潰瘍で、舌にできることがあります。これは通常、ストレスや口内の損傷によって引き起こされることがあります。
  4. アレルギー反応: 特定の食品や物質に対するアレルギー反応が舌の痛みを引き起こすことがあります。
  5. 口腔内の疾患: 口腔内の疾患や異常、例えば口内炎や口内乾燥症などが舌の不快感を引き起こすことがあります。
  6. ストレスや精神的な要因: ストレスや不安は身体のさまざまな部分に影響を与える可能性があり、口内や舌の痛みもその一例です。

舌痛症の症状は、痛みや灼熱感、腫れ、かゆみなどが含まれることがあります。症状が長期間続く場合や他の症状とともに現れる場合はとくに注意が必要です。

鍼灸が有効なケースは?

鍼灸が有効なケースがありますので以下に例をあげます。病院で異常なしの診断を受けたものの不調や不快感が取れない場合は緊張やストレスに由来することが多くそのような場合鍼灸をオススメ出来ます。

  1. 舌の筋肉の緊張やこわばり: 舌痛症が舌の筋肉の緊張やこわばりに関連している場合、鍼が筋肉の緊張を和らげ、血液やエネルギーの流れを促進することで痛みを緩和する可能性があります。
  2. ストレスや不安による症状: ストレスや不安が舌痛症の原因となっている場合、鍼がリラックス効果をもたらし、精神的な状態を安定させることで症状改善に寄与することがあります。
  3. 東洋医学的観点からのエネルギーバランス調整: 中医学の観点からは、舌痛症は全身のエネルギー(気や血)の不均衡に起因することがあります。鍼によって経絡(経絡は中医学においてエネルギーの流れる経路を指す)の調整が行われ、全体的なエネルギーバランスが改善されることがあります。

ただし、舌痛症に対する鍼治療の効果には個人差があります。エビデンスを出しにくい分野であり科学的な効果が確定されているわけではありません。また東洋医学的には舌の部位を内臓の不調と関連づけで考えることもあり(上記写真など)、そこから不調を改善させることもありますが現代医学的な根拠とはまた別の考え方になります。

分からないことがあれば遠慮なくご相談ください。