月: 2013年9月

    徒手検査法について ~ジャクソンテスト・スパーリングテスト・SLRテスト他

    (1)脊柱部(頸椎部)

    鍼灸院での施術を行う際「頚椎に違和感があり、人指し指が痺れる」と訴える方がいます。頚椎の皮膚分節領域でみると、以下のような徒手検査を行うことになります。

    ①Spurlingテスト(椎間孔圧迫検査)

    目的…頚椎部神経根圧迫症状有無の鑑別

    意義…頚椎の椎間孔圧迫試験で、腰部のKempテストと同様の手技である

    実施法…患者を椅子に座らせ、頸部を患側に側屈させ、

    検査は両手を頭頂部に置き、圧迫を加える。健常者には疼痛は誘発されませんが、

    頚椎部に神経根圧迫が存在する際には、患側上肢に疼痛が誘発、増強またはしびれ感が放散します。

     

    ②ジャクソンjacksonテスト

    a  Head Compressionテスト

    目的…頚椎部神経根刺激症状有無の鑑別

    意義…Spurlingテストと同様な椎間孔圧迫追試験で、

    安静時に疼痛を訴えている患者や麻痺のある患者は手技により症状悪化の危険があるため慎重に行います。

    実施法 検者は座位の患者の背後に立ち、患者の頸部を側屈または後屈させて頭頂部

    に圧迫を加える。健常者には疼痛が誘発しないが、

    神経根刺激症状が存在する患者には上肢に放散痛が誘発されたり、疼痛が増強します。

     

    b Shoulder depression テスト

    意義  Eatonテストや腰椎のSLRテストと同様のnerve stretchテスト

    実施法 検者はHead Compressionテストと同様な位置で、

    一方の手で頚椎を健側に側屈させ、他方の手を肩の上に置き、その肩を引き下げます。

    神経根刺激症状が存在する患者では上肢への放射痛が誘発したり、疼痛が増強します。

     

    (腰椎部)

    代表的な検査法にSLR(Straight Leg raising)テスト=神経伸長検査があります。

     

    目的…腰部椎間板ヘルニアの鑑別

    意義…腰仙部神経根に対する代表的な神経伸長検査であり、

    腰部椎間板ヘルニアのもっとも重要な疼痛誘発試験です。

    実施法…患者は仰向けになり、膝を伸展位のまま、術者はゆっくりと患者の足を挙上させる。

    患者が痛みを訴えたところで止め、ベットとの角度を測定します。

    0度から70度までの間で足の後面に電撃痛が走れば真の陽性。

    加えて坐骨神経に沿って痛みが現れれば陽性と判断します。

     

    SLRで陽性の場合に行う検査法にWLR(Well leg raising)=神経伸長検査=があります。

    目的…腰部椎間板ヘルニアの鑑別

    意義…患側(ヘルニアのある方)にSLRの反応が出て、

    しかも健側(ヘルニアのない方)の足にWLRテストを行った際、

    反対側の足に坐骨神経痛症状が再現されたら、椎間板ヘルニアの可能性がきわめて高いと判断します。

    実施法…健側(ヘルニアのない方)の足に疼痛が誘発されます。

     

    SLRで陽性の場合に行う検査法にBow Stringテストがあります。

    目的…神経根緊張状態有無の鑑別

    意義…神経伸長検査の一種で、SLRテストの偽陽性を除外する手段としてBragard signなどとともに重要。

    実施法…SLRが陽性のときに行います。痛みが再現された足の角度は変えずに、

    術者は検査側の膝をゆっくりと痛みが消える角度まで屈曲させる。

    患者の足を抱え込むようにして肩に乗せる。次に左右の親指を膝窩の中央に置き、やや強めに押します。

    大腿後面から殿部にかけて疼痛が発生するなど症状が再現されたら陽性、膝窩だけの痛みは陰性です。

     

     Bragard signテスト

    目的…神経根緊張状態有無の鑑別

    意義…SLRテストが陽性か偽陽性で、神経伸長検査陽性と判定してよいかどうか

    疑問のある場合に有効。

    SLRテストとBragard signテストがともに陽性であれば神経根緊張状態の存在を証明することができます。

     

    実施法…SLRテストで疼痛が誘発された挙上角度を少し減らし、

    足関節の伸展(屈曲)を強制すると、再び疼痛が誘発されます。症状が重度であれば、

    挙上しなくても足関節の伸展だけで陽性と判定できます。

     

    FNS(femoral nerve stretch)テスト=神経伸長検査

    目的…上位腰椎椎間板ヘルニアの鑑別

    意義…上位腰椎椎間板ヘルニアのほか腸腰筋、大腿直筋に障害があっても

    陽性となるため他の神経学的、脊柱所見にも留意が必要

    実施法…患者はうつ伏せで、患側膝関節を90度屈曲し、

    検者は一方の手で屈曲した足を握り、他方の手で殿部に手を当てます。

    屈曲した足を引き上げて股関節を過伸長すると、大腿前面に疼痛が誘発されます。

     

    Kempテスト

    目的…椎間孔圧迫試験

    意義…腰椎部での椎間孔圧迫試験の一つで、椎間板ヘルニアに対する疼痛誘発手技です。

    実施法…検者は立位の患者の背後に立ち、患者に膝関節伸展位を保持させながら

    体幹を回旋したまま背屈させて、坐骨神経の走行に沿った疼痛が誘発されるかをみる。

    後部椎間関節の異常に対して敏感です。

     

    ニュートン(Newton)テスト

    目的…仙腸関節疼痛誘発試験

    意義…3法のうち2法に陽性がでれば仙腸関節の病変が疑われます。

    実施法…

    ①第1手技:患者背臥位、検者は両手を患者の上前腸骨棘にかけて

    前内方へ圧を加えます

    ②第2手技:患者背臥位、検者は両手の母指を上前腸骨棘、

    他の4指と手掌を腸骨翼に当て両側から後内側に圧を加える

    ③第3手技:患者腹臥位、検者は両手を重ねて仙骨部を後面から圧迫。

    徐々に力を加えて最終的に全体重をかけます。

     

    (胸部・上肢部)

    アドソンAdsonテスト

    目的:胸郭出口症候群の鑑別

    意義:頚椎を後屈して患側へ回旋すると、

    前斜角筋は引き伸ばされて第1肋骨と前・中斜角筋でつくる斜角筋三角が狭くなり、

    その中を通る鎖骨下動脈や腕神経叢が圧迫しやすくなります。

    この状態で深呼吸を加えると、胸郭は上昇して肋鎖間隙も狭くなるために、

    神経、血管はさらに圧迫されやすくなります。

    実施法:患者を椅子に腰掛けさせ、その両手を膝の上に置きます。

    頚椎を後屈し、右または左へ回旋して息を深く吸わせて息を止めさせ、

    その際に橈骨動脈の拍動が消失するかを見ます。

     

    ライトWrightテスト

    目的:胸郭出口症候群の鑑別

    意義:上肢を過外転していくと鎖骨は後方へ回転し、

    肩甲帯は後方にひかれて第1肋骨と鎖骨の間隙および烏口突起下で小胸筋と胸壁の間が狭くなり、

    腕神経叢や鎖骨下動脈が圧迫されやすくなります。

    実施法:患者座位で肩関節90°外転、90°外旋位で橈骨動脈の拍動が消失するかどうかみます。

    拍動消失は過外転症候群陽性を意味します。

    関節痛について

    11122406_s

    人の体は、200本を超える骨によって形づくられています。

    骨と骨の連結部分を関節といい、骨と関節、それを動かす筋肉や腱、

    さらに運動神経や知覚神経により、

    私たちの体は自由に動くことができるようになっています。

    したがって、それらのどれかひとつにでも障害が起こると、さまざまな痛みが生じます。

     

    関節の構造はどうなっているか説明します。

    骨と骨の「ジョイント」の役目をしているのが関節です。

    そのすり合わせ部分にあるのが関節軟骨で、骨と骨がぶつからないようにしています。

    関節をすっぽり包んでいるのが関節包(かんせつほう)で、

    滑液(かつえき)という潤滑油を分泌する滑膜(かつまく)と、

    繊維膜という2枚の膜でできています。

     

    関節はその他に靭帯(じんたい)や筋肉、神経、血管などで構成されます。

    関節の痛みはなぜ起こるのかというと、関節軟骨には神経が通っていないので、

    関節自体は直接痛みませんが、関節の周囲にはたくさんの神経が通っていて、

    少しの異常でも敏感に痛みとして感じるのです。

    関節が痛む場合、次のケースがあります。

    15482591_s

    ■関節軟骨がすり減ったり消失したりし、骨どうしがこすれ合う。

    ■軟骨のすぐ下にある骨で異常が起こる。

    ■関節包(かんせつほう)が引っ張られる。

    ■滑膜(かつまく)が炎症を起こして腫れる。

    ■靭帯(じんたい)が引き伸ばされて切れる。

     

    これらがいくつも重なって痛みを起こす場合も多くあります。

    関節に異常が起こると、痛みをはじめ、はれや運動制限、強直(きょうちょく)

    (関節が固まり動かなくなること)、変形などが生じます。

     

    関節の痛みには、とくに刺激を加えないのに痛む自発痛、押すと痛む圧痛、

    動かすと痛む運動痛があります。

    痛みはさらに、1カ所の関節が痛む単発性と複数が痛む多発性、

    片側の関節が痛む場合と左右対称に痛む場合に分けられ、

    これらは病気を診断するうえで重要なポイントになります。

     

    【関節痛を起こす病気】

    関節痛といえば、膠原病(こうげんびょう)があげられます。

    全身に分布する膠原線維が何らかの原因で変化して起こる病気です。

    症状は病気により差がありますが、

    発熱、体重減少、関節や皮膚・循環器・肺・腎臓の症状、貧血など、

    かなり共通した症状を示します。

     

    関節痛から考えられる膠原病の病気として挙げられるのは、以下の通りです。

    ○全身性エリテマトーデス

    両頬の蝶形紅斑、中心部が脱色して萎縮した発疹、寒冷時の手指の蒼白~紫色

    ○多発性筋炎・皮膚筋炎

    ゆっくりと進行する筋力の低下、筋肉痛、眼瞼部のはれた紫赤色の皮疹

    ○強皮症

    手指から体の中心に向かって広がる皮膚の硬化、寒冷時の手指の蒼白~紫色

    ○結節性多発動脈炎・顕微鏡的多発血管炎

    発熱、体重減少、紫斑、皮膚の潰瘍、貧血、胸痛、腹痛、血痰、高血圧

    ○アレルギー性肉芽腫性血管炎

    発熱、全身倦怠感、体重減少、筋肉痛、紫斑、手や足のしびれ

    ○混合性結合組織病

    全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、強皮症の症状をあわせもつ

    ○関節リウマチ

    手指などの朝のこわばりが特徴、左右対称性の関節の痛み、はれ、発赤、熱感

    ○シェーグレン症候群

    口や眼の乾き、耳下腺のはれ、味覚異常、疲れ眼、関節の朝のこわばり

    そのほか、足の親指が突然激しく痛みだす痛風や骨の腫瘍など、

    さまざまな病気が関節痛を起こします。

    骨肉腫は代表的な骨の悪性腫瘍で、若い人に多く発生します。

    腫瘍の増殖が旺盛で、肺を中心としたほかの部位へ転移しやすい性質をもっているため、

    何よりも早期発見が望まれます。

     

    ○リウマチ熱

    発熱、関節の痛みとはれ、皮膚に輪の形をした赤い発疹、心不全症状

    ○痛風

    急に足の親指のつけ根などに激痛、発作は1~2週間ほどで自然に治まる

    ○偽痛風

    関節(半数以上が膝関節)のはれ・痛み・熱感・発赤、発熱、体重減少

    ○骨肉腫

    手足の骨の関節に近いところから発症、骨の関節の痛み・はれ、筋肉痛

    ○化膿性関節炎

    発熱、寒気、ふるえ、膝・太もも・肩などの関節の痛みとはれ ―などです。

     

    鍼灸・整骨院にお見えになる患者さんでは、

    ひじ、膝、手首、足首、指、肩、あご、腰(股関節)などの関節に痛みを訴えられる方が多いようです。

    13509809_s

    ■変形性関節症

    関節の軟骨がすり減ったために、痛みが生じる病気。

    もっとも多いのが変形性膝(しつ)関節症。

    老化によってクッションの役目をする軟骨がもろくなってすり減り、

    さらに筋肉の衰えによって軟骨に負担が増し、痛みが強くなります。

     

    ■慢性関節リウマチ

    全身の免疫異常により、滑膜(かつまく)に炎症が起こり、

    そこから出る化学物質によって関節軟骨が破壊される。

    まず手や指など比較的小さな関節に起こることが多く、

    進行すると全身の関節が破壊されて機能障害が起こります。

     

    ■変形性脊椎(せきつい)症

    背骨の老化によって起こる病気で、腰がもっとも多い。

    まず、腰の重圧感を感じ、中腰を長く続けたり、

    長時間あぐらをかいたりすると痛みが生じる。

    進行すると腰を曲げられなくなる。

     

    ■肩関節周囲炎

    一般的な呼び名は「五十肩」で、

    肩の関節やまわりの組織の炎症。

    肩を長年酷使したために起こる腱の老化などにより、

    肩関節の機能のバランスが崩れ、痛みが生じる。

    腕を上げたり、背中に手を回したりするなどの動作で痛みを感じる。

     

    ■足関節滑液包炎

    正座や足首の前の部分をこする動作により足首の前に起こる痛み・はれ。

     

    ■ペルテス病

    股関節・膝関節の痛み、歩く様子がおかしい、3歳~10代前半の男子に多い。

     

    ―などが知られています。
    【関節痛が多いのは、お年寄りや肥満の人】

    膝の関節痛の誘因となるものは次の通りです。

    ■老化

    年をとって筋肉が衰えると膝に負担がかかるとともに、軟骨も老化するため。

    a0001_010079

    ■肥満

    歩くときは、体重の3~5倍の重さが膝にかかるため。

    ■姿勢の悪さ

    姿勢が悪いと膝に部分的にストレスがかかり、ゆがみやずれが生じる。

    その結果、股関節や背骨がゆがんで全身に悪影響を及ぼす。

    ■成長期の過度なスポーツ

    骨が弱い成長期に膝に負担のかかる運動を続けると、関節に負担がかかり、軟骨が弱くなる。

     

     

    【スポーツによる関節痛】

    もっとも多いのが膝関節で、関節の強さを超えた動作をするために起こります。

    a1640_000386

    ■半月板(はんげつばん)損傷

    半月板は膝の2つの骨の間に挟まっている繊維質の軟骨。

    ひざをねじったり、ジャンプして着地したときなど、大きな衝撃がかかって裂けることがある。

     

    ■膝の靭帯(じんたい)損傷

    膝には前後の動きの安定性を保つ前十字靭帯と後十字靭帯、

    横の動きの安定性を保つ内側側副(そくふく)靭帯と外側側副靭帯などがあり、

    必要以上に伸ばされると断裂する。

    このほか、スポーツによる関節痛は足首の捻挫や、ひじの脱臼、突き指などで現れます。

     

    【関節痛の予防】

    関節痛の原因は、日常の動作や生活法が大きな関わりを持っていますから、

    次のことを心がけるのが大事です。

     

    ■肥満の解消

    食事と運動(ウォーキングなど)を組み合わせてダイエットを。

    ■イスの生活

    正座は膝に大きな負担をかける。できればトイレも洋式トイレに。

    ■膝を強化する体操

    膝の関節の周囲にある筋肉を強化することで、膝の機能の衰えを予防する。

    ■風呂で正座

    1日1回、1分間、正座をすることは膝の関節を動かす運動になる。

    水圧で関節の負担が少なくなる入浴時に行う。

    ■適度な運動を習慣に

    膝の痛みがある人は原因を確かめた上で行うこと。

    軽い運動は血行をよくし、関節の曲げ伸ばしを楽にする。

    ■体を冷やさない

    関節痛は冬に強まることから分かるように体を冷やさない。

    ■長時間、立ち続けない。

    関節軟骨に大きな負担がかかる。重い荷物も持たない。

     

    【膝の関節を強化する体操】

    ■セッティング法

    膝の下に2つに折ったタオルを置く。

    ゆっくりひざを伸ばす気持ちで太ももを10秒間収縮させる。

    30回×3セット以上。足首に力を入れないこと。

    ■足上げ法

    あお向けに寝て膝を伸ばしたまま、片足ずつ床から45度の角度に持ち上げて

    10秒静止。20~100回。膝が伸びきらない人には効果が望めない。

    ■イスにすわって行う運動

    片方の足をピンと伸ばし、太ももを収縮させながら10秒間静止させる。20~100回。

    *膝のおさらに問題のある人は行わないこと。

     

    【関節痛に効く薬】

    関節の痛みや腫れをやわらげる市販薬として消炎鎮痛剤があります。

    消炎鎮痛剤には次のような種類があります。

    ■内服薬

    痛みや炎症に有効。

    ■湿布薬

    冷やしたり温めたりすることが目的でなく、皮膚を経由して薬を患部に送り込む。

    ■塗り薬

    クリーム剤、軟膏(なんこう)、液剤がある。成分は湿布薬とほぼ同じ。

    膝やひじなど、湿布薬が貼りにくい部位には塗り薬を使用し、

    その上をサポーターで保護するとよいといわれています。

     

    頚腕症候群解説、その3「胸郭出口症候群」

    腕神経叢と鎖骨下動脈からなる神経血管束は

    前が前斜角筋、後ろが中斜角筋、後斜角筋に囲まれた斜角筋三角

    と呼ばれる部分から出ていく。

    さらに前が鎖骨、下が第一肋骨で囲まれた肋鎖間隙を降り

    さらに小胸筋の下を通って上腕を下降していく。

    17606816_s

    この間に、この神経血管の束は、

    圧迫されて障害を生ずる。

    これら一連の障害により生ずる疾患を「胸郭出口症候群」といい、

    斜角筋症候群、頸肋症候群、肋鎖症候群、過外転症候群などがある。

    18451593_s

    分類と症状

    1、頸肋症候群と斜角筋症候群

    頸肋症候群は第7頸椎横突起が生まれつき異常に長い場合に

    神経血管束を圧迫して生ずる。X線検査で頸肋を証明でき、

    鎖骨下動脈撮影で圧迫感が見られれば診断される。

    頸肋がなくて、前、中斜角筋の先天異常、前、中斜角筋の肥大、

    緊張異常により生じたものを斜角筋症候群という。

     

    2、肋鎖症候群

    胸を張って肩を後下方に下げる姿勢をとると、神経血管束が鎖骨と第1肋骨との間に挟まれて

    等骨導客がふれなくなるほか、頸肋と同じ症状を生ずる。

     

    3、過外転症候群

    上肢を挙上し、肩関節を外転・外旋したとき小胸筋が緊張して神経血管束が圧迫され

    橈骨動脈の拍動が弱くなる。

     

    一般的な治療

    予防と保存療法が中心。

    症状を悪化させる上肢を挙上した位置での仕事や、

    重量物を持ち上げるような運動、リュックサックで重いものを担ぐようなことを避ける。

    症状が軽いときは、上肢やつけ根の肩甲帯を吊り上げている僧帽筋や肩甲挙筋の強化運動訓練を行なわせ、

    安静時も肩を少しすくめたような肢位をとらせる。

    姿勢が悪い症例には肩甲帯を挙上させる装具が用いられる。

    消炎鎮痛剤、血流改善剤やビタミンB1などの投与も行なわれることがある。

     

    手術療法も行われることがある。

     

    田無北口鍼灸整骨院での施術

    患部の負担軽減のため、筋肉の緊張を和らげる目的で

    以下のような施術を行います。

     

    温熱療法

    写真 (24)

    ストレッチ

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

    鍼灸・整体・マッサージ

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

     

    まずは週に1、2回程度の施術をひと月ほど行い様子を見ることをオススメします。

    痺れ症状は改善までに時間がかかることもあります。

    詳しくはお気軽にお問い合わせください。

     

     

    頚腕症候群解説、その2「変形性頸椎症」

    a0002_007823

    概念

    頸椎の変性により生ずる疾患である。

    病変は椎間板の変性、椎間関節の反応性骨増殖による神経根圧迫、

    脊髄圧迫を生ずる。

     

    原因

    老化、退行変性など。

     

    症状

    頸椎椎間板ヘルニアと症状が似ている。

    後根刺激症状 → 上肢の痺れ、知覚鈍麻、疼痛

    前根刺激症状 → 上肢脱力感、筋委縮

    脊髄圧迫症状 → 下肢の痙性歩行、知覚障害、膀胱直腸障害

     

    症状の現れ方としては、肩こりや頸部の運動痛が最も多く、

    背部痛も比較的多い。頸椎の動きに応じて変化する痛みで、

    横になって安静にしていると軽快。また、長時間の同一姿勢や作業後に増悪。

    頸部の痛みに伴う筋緊張状態が頭痛・吐き気などを誘発することもある。

    5915877_s

    検査と診断

    頸部痛などの局所症状だけで、

    診察上とくに神経学的異常所見がみられず、X線検査で加齢変化を認める場合、

    変形性頸椎症の診断がつくことも多い。

    しかし、加齢変化である本症に、ほかの頸椎疾患が隠れている可能性は大いにある。

    痛みが強かったり、手足のしびれなどのほかの症状が出現したりする場合は、

    MRI検査などでほかの疾患がないか確認してもらうことが重要。

     

    治療

    手術療法、保存療法がある。

     

    保存療法は

    痛み止め、神経ブロック注射などの薬物療法。

    牽引療法、温熱療法、電気治療、レーザー治療、マッサージ治療などの理学療法。

    頸椎カラーなどの固定具による装具療法がある。

     

    参考

    臨床医学各論 医歯薬出版

     

    田無北口鍼灸整骨院での変形性頸椎症の施術

    患部の負担を減らす、症状を和らげる目的で以下の施術を行います。

    (保存療法)

    また症状が悪化しないか?など経過を注意深く観察していきます。

     

    各種調整

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

    鍼灸

    hari005

    温熱療法

    写真 (43)

    まずは週に1,2度の施術でひと月ほど様子を見ることをオススメします。

    症状を見せていただき整形外科への受診をアドバイスすることもあります。

    お気軽にお問い合わせください。

    西東京市・田無北口鍼灸整骨院の頚腕症候群解説、その1「頸椎椎間板ヘルニア」

    2846242_m

    頸椎椎間板ヘルニア、その概念

    椎間板が退行変性して繊維輪の断裂を起こして

    髄核が脱出したり、繊維輪の一部を後方や

    後側方に突出させて神経後根や赤津威を圧迫する。

    そのため、疼痛、知覚傷害、脱力などを生ずる。

     

    9335756_m

    原因

    転落、交通事故などの外傷によるもの。

    加齢など、原因不明のものなど。

     

    症状

    1、頚の疼痛と運動制限

    咳やくしゃみをすると疼痛は一層強くなる。

    2、根症状

    通常一側の肩甲骨付近の疼痛や、

    肩から手まで放散する上肢の疼痛のほか、

    しびれ、知覚障害、脱力、筋委縮などを生ずる。

    3、脊髄圧迫症状

    知覚障害、歩行障害、ときに膀胱直腸障害

     

    検査

    検査法としては、X線撮影・脊髄造影・CTscan・MRI画像撮影などが行われる。

     

    治療(あくまで一般論、目安です。)

    片側上肢へと放散する痛みの場合には、

    保存的療法や安静により様子を見ていく。

    両側の手や足の症状が見られる場合には、手術療法を勧められることが多いでしょう。

     

    保存的療法としては、頸椎牽引療法・頸部カラー固定。

    頸部のマッサージなどの理学的療法など。

    これらの療法により時には症状が悪化することもあるので、十分な観察のもとに行う必要がある。

    00002

    頸椎カラーは有用なこともありますが、この装具を長期間使用していると

    頸の筋肉が弱ってしまい、かえって痛みが残ることもある。

     

    整形外科の治療では痛みの程度が強い場合、

    筋弛緩剤や消炎鎮痛剤などが用いられる。

     

    しびれや巧緻運動障害が主な症状の場合には、ビタミンB剤が用いられる。

     

    これらの保存的療法にても上肢痛など症状が軽減しない場合・

    上肢の筋力低下が改善しない場合には手術療法を勧められることが多い。

     

    参考

    臨床医学各論  医歯薬出版

     

     

    田無北口鍼灸整骨院での頸椎ヘルニア症状への施術

    患部の負担を減らす、症状を和らげる目的で以下の施術を行います。

     

    整体・マッサージ

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

    鍼灸

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

    温熱療法

    写真 (43)

    これらの施術を定期的に行うことにより症状が軽減し、手術しなくてもよくなった症例も

    多数ございます。(最初は週に1,2回程度)

    詳しくはお気軽にお問い合わせください。