このページをご覧になっている方は
麻痺・片麻痺でお困りになっている方が中心でしょうから
脳出血や脳血管障害などに関しては
すでに知っている知識だとは思いますが
まとめて説明していきます。
脳出血などにより麻痺がおこってしまうと
様々なお困りごとが現れると思います。
それらの麻痺に関する治療は
病院の方で医師・理学療法士などと一緒に
リハビリ・筋力トレーニングなど訓練を行い
回復を目指していると思いますが
弊所の施術は
病院でやっているリハビリよりも画期的かつ
早く回復するということではなく
目的としては日常生活動作(ADL)向上の
お手伝いをしたり
麻痺によって生じた痛みの緩和などが中心となります。
*補完代替的治療を目指します。
ですので弊所は基本的に
「今、病院でやっているリハビリが正しいか?」
などのご質問にはお答えできませんし
施術は病院で行っているリハビリと
併用して行うのが望ましいといえます。
施術目的や計画などは
初回のカウンセリングでお話をよく聞かせてもらったうえで
ご説明させていただきます。
<脳血管障害とはなにか??>
脳血管障害とは脳神経を養っている血管の障害により起こります。
血管の狭窄、血管の破裂、血管の中で固まった血液が詰まる梗塞
・・・・
原因は様々ですがこれらにより
脳神経への血液供給が絶たれると
脳血管障害が起こります。
「脳梗塞」、「くも膜下出血」
などというものがその代表例です。
そして脳出血により損傷された部位により
様々な部位に障害が出ます。
一例をあげますと・・・
脳出血(左側被殻と放射冠)
→ 障害名 右片麻痺
というような感じです。
<脳梗塞の分類に関して>
脳梗塞は脳血管内において
血液が凝固(何らかの原因で固まること)し
詰まります(梗塞するのです)。
ここでは脳梗塞の4つの分類をしていきます。
(1)アテローム血栓性脳梗塞
粥状動脈硬化が基盤で起こる脳梗塞です。
血小板血栓が主体の梗塞で発祥の前段階として
TIA(一過性脳虚血発作)を多く発病するといわれます。
(2)心原性脳梗塞
心房細動や陳旧性心筋梗塞、
便膜疾患などの心疾患を背景に
形成されるフィブリン血栓が主体の梗塞です。
抗凝固両方が行われ
ワーファリンなどが投与されることが
多いです。
いわゆる血液をサラサラにする薬です。
(3)ラクナ梗塞
近年日本人に増加しているタイプです。
ラクナ梗塞は脳内の穿通動脈が
高血圧性細小動脈病変(リポヒアリノーシスなど)により閉塞して生じます。
ラクナという言葉はラテン語で『小さな空洞化』を意味します。
このラクナ梗塞の原因として最も重要なのは、
高血圧症であり、糖尿病も関与します。
(4)その他
その他の原因が関与し起こる脳梗塞です。
<脳梗塞の背景>
季節やその方が抱えている疾患にも関係します。
たとえば・・・
夏場は動脈硬化を基盤とした脳梗塞で
アテローム血栓性脳梗塞とラクナ脳梗塞が
多いといわれ
冬場はインフルエンザや感冒による
ラクナ脳梗塞が増えるといわれます。
また糖尿病や通風などの代謝性疾患や
高血圧症などの持病を抱えていると
脳梗塞が発症しやすくなります。
これらの持病や季節などの背景も
考慮し施術計画を立てていきます。
<中枢神経麻痺と末梢神経麻痺について>
麻痺の大きな分類として
・ 末梢神経麻痺
・ 中枢神経麻痺
があります。
中枢神経とは脳と脊髄のことで、
中枢神経から枝分かれした神経を末梢神経といいます。
脳梗塞や脳出血により脳神経への血液供給が絶たれ
担当する神経分野に影響が出た時にそれぞれ
機能障害の名前がつきますが
運動神経に障害が出た場合を「片麻痺」と呼びます。
中枢神経麻痺における運動機能障害の特徴は
痙性(けいせい)麻痺と呼ばれる
末梢神経麻痺にはない独特な筋緊張を示すことです。
この痙性麻痺は手や足に特に顕著にみられます。
関節を曲げる筋肉に起こり
屈筋痙性麻痺と呼ばれます。
上肢で起こると
手首や肘が屈曲したまま伸ばせなくなりますし
下肢で起こると
足首が内側に曲がる内反尖足が起こったり
歩行では外側へ回しながら動く
「ぶんまわし歩行」をするようになります。
<脳梗塞による片麻痺への鍼灸施術>
運動機能を改善させたり、関節拘縮予防のために
痙性麻痺屈筋群への施術を行い
緊張の緩和を図ります。
ほかには体幹のバランスを考え
痛みやマヒが出ていない部分に対し
温めたりするなどのアプローチもできます。
麻痺そのものもそうですが
例えば麻痺によって生じた痛みの緩和など
にも効果が期待できます。
前述したように
高血圧や糖尿・通風など内科的疾患を
お持ちの方も多いために
それらの症状も考慮し施術することで
症状の改善やQOL(生活の質)向上のお役に立てます。
お困りの方は一度ご相談ください。