月: 2023年9月

    「ストレートネックが原因ですか?」というご質問に対して。と、その対策。

    ここ最近、弊所のクライアントさんから「整形外科でストレートネックだと指摘された。首や肩が痛い、自律神経の不調などはそれが原因ですか?」と質問されることが多いです。結論から言いますと答えは「よくわからない。ただストレートネックは不調の原因になりうる。」とお答えすることが多いです。ストレートネックについてまとめていきます。

    ストレートネックとは何か?

    まずは定義を探すことが重要です。日本整形外科学会のページを検索してもストレートネックという言葉は見つかりませんでした。アメリカ医師会の権威ある雑誌JAMA(ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション)の論文を参照します。(参考1)そこでは以下のように表現されていました。

    生理的な頸部の前彎曲線の喪失による、異常な脊椎アライメントに関連する一般的な変性疾患。

    →病名というよりは概念・状態を表す言葉だと思うといいかもしれません。湾曲がまっすぐだとストレートネックだと呼ばれ、逆に湾曲がきつすぎるとスワンネックと呼ばれます。どちらもあまりよい状態ではないとされています。

    なぜ整形外科医の先生は「ストレートネック」という言葉をよく使うのか?

    整形外科学会のHPにはストレートネックという言葉は定義されていないのですが、整形外科医の先生はよくストレートネックだという説明をする印象があります。(統計ではなくあくまでも私の印象論です。)なぜそう説明するか?以下考察してみたいと思います。

    ・医師は「骨盤矯正」や「免疫力」という言葉は医学用語でないため使うのを嫌がる。しかしストレートネックは医学的な根拠がある。(そのためJAMAなどにも取り上げられる。)

    ・レントゲン所見から説明しやすい。「頸椎がまっすぐだから痛みが出ている。」→ 説明としてわかりやすいため患者の理解や納得も得られやすい。それだけが原因でないことは医師も分かっているがわかりやすく説明している。

    上記のような理由からではないでしょうか?実際にJAMAの論文(参考1)でも2006年から2018年に男女ともにストレートネックとスワンネックの割合が増加している。ストレートネックに関しては12年で10%程度割合が増加している。その原因はパソコンやスマホのやり過ぎなど生活習慣の変化が疑われる。などが指摘されています。つまり、ストレートネックだから、という理由は説明しやすいのです。しかし一つの疑問が浮かびます。

    ストレートネックだから痛み・不調が出るとは限らない

    ストレートネックやスワンネックだったとしても不調が出るとは限りません。ヘルニアや脊柱管狭窄症も同じです。筋肉が柔らかい状態で可動域が正常であるならば不調は出ないケースも多く、それらが原因で症状が出るかどうかは、よくわからないのです。実際、厚生労働省も85%の腰痛は原因不明だと明言しています。(参考2)私自身も腰部MRIを撮影したところヘルニアの可能性を医師から指摘されたことがあります。それらがあれば将来的な腰痛や不調につながる可能性がありますが、すぐに痛みなどの症状が出ることはないです。普通に生活できています。ヘルニアがあっても腰痛が出ない人はいます。同じようにストレートネックやスワンネックでも首の不調が出ない人はたくさんいます。しかし皆さんお医者さんにストレートネックだと指摘されるとずいぶんと気にしてしまう方もいるようです。症状が出ていなければそこまで心配しなくても大丈夫なのですが。

    ストレートネックを改善するために何をすべきか?

    まずは必ず医師や専門家に相談し、個別のアドバイスを受けるようにしましょう。そのうえで以下の方法が役立つかもしれません。

    1:適切な姿勢の維持: 頭が前に出たり、肩が丸まったりしないように、正しい姿勢を保つことが重要です。デスクワークをする際には、モニターの高さや椅子の高さを調整し、背中をしっかりと支えるクッションを使うことが役立ちます。

    2:ストレッチとエクササイズ  首と肩の筋肉を強化し、柔軟性を改善するために、医師や理学療法士が勧めるストレッチとエクササイズを行いましょう。特に、首、肩、背中の筋肉を鍛えることが大切です。首そのものをどうにかするよりも首に負担をかけない方法例えば、ぶら下がり健康法や水泳などをお勧めします。

    3:リラクセーション法: ストレスがストレートネックの原因になることがあるため、リラクセーション法を実践することが重要です。瞑想、深呼吸、ヨガ、プログレッシブ・マッスル・リラクセーション、鍼治療などが役立つでしょう。

    4:体重管理 過体重は首の負担を増加させる要因となります。健康的な体重を維持し、適切な運動を行うことがストレートネックの予防と治療に役立ちます。

    5:ポストラルトレーニング: 専門家が指導するポストラルトレーニングプログラムを受けることで、正しい姿勢を維持しやすくなります。(参考3)

    6:痛み管理 ストレートネックが痛みを伴う場合、医師の指導の下で適切な痛み管理方法を採用することが大切です。場合によっては薬物療法もありうるでしょう。痛みが軽減されると、運動やストレッチが行いやすくなります。

    7:医師の診断とアドバイス ストレートネックの症状が慢性的で重度の場合、医師の診察と治療を受けることが不可欠です。医師は適切な治療法や必要な検査を指示し、症状を管理します。

     

    田無北口鍼灸院でも緊張の改善や痛みの管理、運動指導などを通してストレートネックの改善をお手伝いできます。仕事や生活習慣などを細かくお聞きし適切なアドバイスも行います。お困りの方は一度ご相談ください。

     

    参考1:Temporal Trends in Cervical Spine Curvature of South Korean Adults Assessed by Deep Learning System Segmentation, 2006-2018

    参考2:厚生労働省 腰痛対策

    What Can the History and Physical Examination Tell Us About Low Back Pain?

    参考3:ポストラルトレーニングは、姿勢を改善するために行われるトレーニングや運動のことを指します。

    民間療法とは何か?上手な付き合い方とは?

    近年、民間療法がニュースになる場合ネガティブな論調で語られるケースが多いです。例えば「民間療法はエビデンスがない。」、「根拠がない民間療法を信じて症状が悪化した。」、「怪しいサプリメントにお金をつぎ込んでしまい損をしてしまった。」というものです。しかし民間療法は決して悪い部分ばかりではなく自分自身の身体に関心を持つようになったり、健康や暮らしへの意識が高まるなど良い部分も沢山あるのです。そもそも民間療法とは何なのでしょうか?また、どのように民間療法と上手に付き合っていけばよいのでしょうか?その事情に詳しい三樹園社 築田多吉商店の築田豊さんにお話を伺いました。

    お話:築田豊さん(三樹園社 築田多吉商店・薬剤師)

    大正時代に出版され日本で一番読まれた民間療法のスーパーベストセラー本「家庭における実際的看護の秘訣」(通称・赤本。以下赤本。)の作者築田多吉さんの孫。成蹊中学・高校を卒業後、東京薬科大学を卒業。薬剤師免許取得後製薬会社に勤務。その後世田谷区弦巻で薬店を営み医薬品・健康食品の開発に従事。現在は東京都西東京市に会社を移転。

    民間療法とは?赤本は民間療法のバイブル。

    田無北口鍼灸院・白石(以下白石):まずは民間療法とは何かについて整理します。正確に定義はされていないものの九州大学医学部のページには「 広く民間で伝承されているような治療法で、また経験に基づくアドバイス。一般の医療機関以外で行われ、医療施設による指導などが行われていない療法。」とあります。近年では厚生労働省が民間療法を統合医療の一部とみなしています。現在も民間療法は存在し、例えば私が生業にしているお灸(参考1)や、寒風摩擦、薬草利用、青汁などは民間療法の一部であるとも考えられます。民間療法といえばその界隈では赤本がもっとも有名であると思われますが出版された大正14年当時の時代背景や築田多吉さんについて簡単に教えてください。

    築田豊(以下築田):多吉は明治5年、現在の福井県福井市の生まれです。16歳のころ上京し海軍に入隊し衛生兵を務めました。医師ではありません。今でいえば看護師で兵士も兼務している感じでしょうか?以後35年間海軍病院に勤務する傍ら全国各地に伝わる民間療法や伝承薬の情報を収集しまとめあげ大正14年53歳の時に赤本を出版しました。例えば、けがをして熱を持った痛みには芋を湿布として使うと熱が取れて早く治る。粉末からしを溶かして胸に塗ると初期の風や気管支炎の熱さましになる。大根おろしの絞り汁をガーゼに浸し、肛門に湿布すると痔の痛みが治まる。といった具体的な方法が書かれています。

    最初は海軍関係者だけに配る予定でしたが評判になり次々と増刷され全国に広まり、戦前は一家に一冊ある定番の家庭の医学書になりました。現在までに増刷を繰り返し正確な数字は分からないものの累計2000万部を超える出版がなされているのではないかと思われます。当時は今のように薬も、医療機関もたくさんある訳ではなかったのです。また今のようにインターネットもありませんので誰でも気軽に健康情報にアクセスできる状態ではありませんでした。「自分の身は自分で守る。」という時代であり、ケガの応急処置から養生法までが記載された赤本が重宝されました。

    白石:近年では予防医学やウェルネスが世界的な注目を集めていますが民間療法や養生はそれらの発想も先取りしているのではないでしょうか?

    築田:その通りです。多吉が推奨した方法はお金かかる訳でなく、手間を惜しまなければだれでも取り組めるものが多いです。健康とは万人の願いであり、また人間には自然治癒力が備わっているため、本来は誰でも健康になるための取り組みができるのです。

    大ヒット商品「梅肉エキス」と薬事承認

    白石:赤本にも登場する健康食品、梅肉エキスは現在でも広く愛用されています。風邪の予防や癌になってしまった方が健康増進目的で愛用することも多いとお聞きしました。これは多吉さんが研究されこだわった物の一つだと思いますが誕生までのいきさつなどを教えてください。

    築田:梅は日本でも梅干しや梅酒、菓子など様々な食品に利用されます。またその効用は様々な古文書にも書かれており、例えば16世紀に書かれた本草綱目では鳥梅(うばい)という梅の黒焼きが歯茎の腫れや吐しゃに効果があると書かれています。多吉は梅の効能を研究し赤本の中で公開しました。熟した梅ではなく青梅でなくてはいけません。実は当社では梅肉エキスを1957年から医薬品として販売していました。効果・効能は「大腸カタル・下痢・自家中毒」でした。しかし1997年医薬品の取り扱いをに自主的に返上したため現在は健康食品扱いになっています。その当時、厚生省はいわゆる健康食品を推し進め、各都道府県の薬務課の医薬品承認が急に厳格になりました。大手の医薬品のみを優遇するような政策で昔からやっていた小さな医薬品メーカーはこれに対応できず軒並み廃業となってしまったのです。梅肉エキスもそのあおりを受け健康食品となったのです。

    しかし健康食品は医薬品と違って認可が必要でないため、参入障壁が低く近年は一部モラルのない事業者が消費者トラブルなどの問題を起こしたりします。これは非常に残念なことです。

    民間療法と正しく付き合うために

    白石:現在は民間療法がニュースになる場合ネガティブな論調で語られるケースが多いです。この点についてはどうお考えでしょうか?

    築田:がんなどの難病分野で特に問題になりますよね。有名人が誤った付き合い方で症状を悪化させたというニュースは後を絶ちません。病気で困っている人が健康被害や経済的被害を受け、損をするようなことはあってはならないと思います。しかし一方で民間療法に罪はありません。先ほども軽く触れましたが多吉が推奨した民間療法は手間がかからず、安価で、身近にあり、誰でも試せるものが多くなっています。使い方を誤らなければ現代にも十分役立つものが多いと思います。もちろん食品やサプリメントにも相互作用と言って薬の効果を弱めたり強めたりする作用がある場合があるため注意は必要です。しかし、結局のところは付き合い方であると思います。それに今のお薬にエビデンスがあってもなかなかよくならない病気は沢山あり、少しでも自分の体調をよくしたくて民間療法に頼る人も出てきます。民間療法はこれからもなくなることはないでしょう。

    自分にあうと思った方法を取り入れ、自身の健康や身体に関心を持つようになるならば気持ちも前向きになるため素晴らしいことだと感じます。今の世の中は健康情報と上手に付き合い、現代医学も民間療法も双方ともうまく利用することがますます重要となってくるのではないでしょうか?

    参考1:お灸に関しては「民間療法だった。」が正確でしょう。昔は各家庭でお灸をすえることは割と一般的でしたが、現在は1947年に施行されたあはき法(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)により業として他人にお灸をすることはきゅう師・医師以外法律で禁じられています。ただ現在も自分で自分にお灸をすることは合法です。

    取材日:2023年9月13日

    前庭神経炎・メニエール病・突発性難聴他。めまいと鍼灸治療について。

    例えば、めまい症状を訴える病名の一つに「前庭神経炎」(ぜんていしんけいえん)というものがあります。症状としてはめまいが突発的に発症し強い回転性のめまい感が数時間から数日続きます。耳鳴りなどの耳の症状が伴わないことが特徴になっています。原因としては前庭神経の炎症ですがなぜ炎症が起こるのかはあまりよくわかっておらずウィルス感染なども考えられています。

    ・・・

    めまい症状で鍼灸院へ相談にいらっしゃる方は数多くいらっしゃいます。上記のように「耳鳴りなどを伴わないめまい」をお持ちの方が来所された場合まずは耳鼻咽頭科で検査を受けることをオススメしています。診断基準があるのでまずは医師による診察を受けるのが良いでしょう。何が原因でめまいが起こっているのか?早期に把握することは非常に大切です。ストレス性・筋緊張が原因なのか?前庭神経の問題なのか?緊急を要するのか?知っておくことが良いでしょう。

    鍼灸の施術により緊張の緩和や血流促進、炎症反応の緩和など期待できますが「前庭神経炎」に対するはっきりとしたエビデンス(論文や根拠)は見当たりません。しかし血流を促進したり周辺筋肉緊張を緩和させることが症状改善の役に立つことは疑いようがありません。ですので鍼灸治療は自信を持ってお勧めできることが多いです。

    「どのタイミングで何かを受診すればいいか?」わからない方などは遠慮なくご相談ください。弊所では適切に病院への受診も勧めます。

    以下、めまい症状を伴う疾患についてまとめていきます。ご参考までに。

    (1)回転性の目まい グルグル・ぐるぐる

    自分がぐるぐるしたり周りがぐるぐるするなど感じられます。特徴としては以下のことがあげられます。耳の中の平衡器官に急激な変化が生じた時に起こりやすいといわれ耳鳴りを伴うことが多いです。以下のような疾患があります。

    ・ 良性発作性頭位めまい症

    耳の異常によるめまいの中でもっとも多いといわれます。内耳の前庭にある耳石がはがれ、三半規管に入り込んでしまう病気です。 朝起きるときなど頭を動かしたりすると回転性めまいが起こりますがすぐに楽になって症状が消えます。めまいの持続時間は数秒から数十秒くらい。

    ・ メニエール病(内リンパ水腫)

    内耳を満たしている内リンパ液が増え過ぎ内耳がむくみ、圧迫することでめまいが起こります。この状態を内リンパ水腫と呼び、めまいのほか、難聴・耳鳴り・耳のつまり感など伴うことがあります。発作時のめまいは激しく、嘔吐することもあります。めまいが治まるまで、数時間から1日、ときにはそれ以上かかります。めまいが起こると難聴が悪化し治まると正常に戻るか程度が軽くなります。

    ・ 外リンパろう

    外リンパ瘻(ろう)とは、耳の内耳(ないじ)という部分を満たしているリンパ液が内耳から中耳に漏れることによって、さまざまな症状を起こす病気です。けがや内外から内耳に圧がかかることによって起こることが多いと言われています。めまいのほか難聴や平衡障害など、さまざまな外リンパ瘻の症状が現れます。聞こえが障害されるので、周りの音が聞こえにくくなります。

    「水が流れているような音がする」

    「水の中にいるような音がする」

    という表現をされる方も多いです。

    ・ 前庭神経炎

    突然、回転性の激しいめまいが起こります。2~3日続いた後、徐々に症状は軽くなりますが、立ちあがった時や歩行時のふらつきは、長期間続くことが多く、日常生活に支障をきたすことがあります。悪心(おしん・気持ち悪い感じのこと)や嘔吐を伴うことがありますが、耳の聞こえには全く異常がないことが特徴です。風邪をひいた後に発症することが多いため、ウイルス血液の循環の障害が原因ではないかと考えられています。

    ・ 椎骨脳底動脈循環不全症

    椎骨脳底動脈の循環が一時的に悪くなり、脳幹部の虚血状態を来たすとめまいや嘔気、嘔吐などの症状が現れます。ひどい場合には意識障害もきたします。この脳幹部の一過性脳虚血状態によりめまい発作を繰り返す状態を椎骨脳底動脈循環不全症(VBI:Vertebrobasilar Insufficiency)と呼びます。回転性めまいが多いですが、浮動性めまい、クラッとするめまいが起こることもあります。視界がぼやける、気が遠くなる、吐いてしまう、手がしびれるなどの症状を伴うことが多いです。難聴や耳鳴りはほとんど見られません。

    ・ 脳卒中(脳梗塞・脳出血)

    緊急性がある疾患です。めまいのほか以下のような症状があります。不安な場合は自己判断せずにすぐに病院等で診察を受け専門家に相談しましょう。ろれつが回らなくなる、言葉が出てこなくなる片側の顔や腕足が突然しびれる、物が二重に見える、突然の激しい頭痛・・・など

    ・ 突発性難聴

    ある日突然、片側の耳の聞こえが悪くなる疾患が突発性難聴です。40代~60代に多く、発症率は約3千人に1人と推定されています。何月何日に発症したとはっきりわかるのが特徴で、難聴が徐々に悪化したり、日によって聞こえの程度が変ったりすることはありません。また約3割にめまいが起こ りますが、一時的なもので、繰り返すこともありません。

     

    (2)動揺性(浮動性)めまい フワフワ・グラグラ

    自分の体がフラフラ・グラグラ・ゆらゆらするように感じるめまいのことをいいます。原因不明のことや脳の病気で起こることも多いです。

    以下のような疾患が代表例です。

    ・ ひどい中耳炎

    中耳炎がひどくなるとフワフワした目眩が出ることがあります。

    ・ 脳の病気

    脳梗塞・脳出血・脳腫瘍など

     

    (3)くらっとするめまい

    以下のような場合にくらっとするめまいが出ます。

    ・ 高血圧

    ・ 低血圧(起立性低血圧)

    いわゆる立ちくらみのような状態です。

    ・ 不整脈

    ・ 低血糖症

    ・ 心因性・その他ストレスなど

    (4)まとめ 

    めまい症状はさまざまで必ずしも上記のような症状に当てはまるとは限らず病院でもなかなか診断名がつかないこともあります。また上記でもあげましたが脳疾患など重大な疾患が隠れている場合もあるので注意が必要です。

    弊所では

    ・ いつからどんな症状が出てるか?

    だけでなく

    ・ 病院に行ったか?

    ・ CT/MRIなど検査は受けたか?

    ・ どんな診断が出たのか?

    ・ どんな薬が出ているのか?

    なども詳しくお聞きしながら施術を行います。

    (5)めまいと鍼灸の施術

    東洋医学的な考え方で言いますと目がかすんで目の前が暗くなるのを眩(げん)といいます。ぐるぐるものが回って見えたり揺れ動いて見えるものを暈(うん)といいます。この二つが良く同時に起こることから眩暈(めまい)と呼ばれます。まためまいは「目眩」とも書きますが元々は目がかすんで頭がくらくらすることを目眩(もくげん)といいました。眩暈の原因については中国の医学書古典「内経」にもかかれていて

    「みな肝に属す」・「上気不足」・「髄海不足」

    などと説明されています。鍼灸にはめまいを直接止める作用はありませんが全身の気血バランスを整える施術を行えば症状が安定してきたり、症状が出ずらくなることも多いです。まずはお話をじっくり聞かせてもらいますのでご相談ください。

    めまい(メニエール病等)に対する鍼灸治療と病院(耳鼻科)の検査に関して。

    めまいや耳なりの症状で鍼灸院を訪れる方は多いです。それらほとんどの方はすでに病院にいっている場合が多いです。

    「病院を受診したがいまいちスッキリしない」

    「異常なし、とのことだが症状が残ってる」

    「自律神経やストレスの問題といわれた」

    「病院での治療を受けているがプラスアルファの治療として鍼灸をしたい」

    そんな理由で鍼灸院を選択することが多いようです。まためまいや耳鳴りがあるが

    「そもそもどこを受診していいかわからない」

    という方も数多くいらっしゃいます。そのような場合は弊所から病院への受診を促すこともあります。めまいや耳なりは緊急性を伴う場合も存在するためです。

    鍼灸や東洋医学は大変素晴らしいもので様々な症状に対応できますが決して通常医療(西洋医学・病院での治療)を否定するものではありません。お互いのよいところを補いあいながら(補完関係といいます)最速でよい結果を目指すことをオススメしています。

    本日はめまいが出た時に耳鼻科ではどんな検査をするのか?書いていきたいと思います。

    耳鼻科での検査・一例

    めまい症状出もたくさんの病気が存在します。それぞれ診断基準が存在しますので診断に至るまでには医師が患者さんから細かくお話を聞きとったり(問診)また様々な医学的検査をしたりします。ここではめまい症状で耳鼻科にて行われる医学的な検査の例をあげます。

    *病院(耳鼻科)ではどのような検査をしたか?弊所でも細かく聞いていきます。まずはご相談ください。

    身体のバランスの検査(平衡感覚)身体がふらふらしている時は歩いている時もバランスが崩れたりするのでその動きを見ていきます。

    耳内の検査

    耳の中に腫れや炎症など異常がないか調べていきます。

    聴力検査

    めまいの原因は耳の問題であることも多いために耳のきこえを検査します。高音域の聞こえが悪いか?低音域の聞こえが悪いか?などの判別をしていきます。

    眼振検査

    目が振り子のようにうごくことを眼振といいますが身体の平衡が乱れる時に眼振の乱れもひどくなります。特殊なメガネをかけて検査していきます。(フレンツェル眼鏡)眼振を電気的にとらえて記録する電気眼振図検査というやり方もあります。

    血液検査・血圧検査

    糖尿病、強い貧血、梅毒などでめまいが生じることもあるために血液や血圧の状態を検査します。

    レントゲン検査

    首や耳の骨の状態を確認するためレントゲン検査を行うことがあります。血管や神経などさらに細かい検査が必要な場合はCT、MRIなどの検査をすることもあります。ほかには重心動揺検査、温度刺激検査などもあります。上記にあげたものは一例ですが耳鼻科で診断に至るまでにはこのような検査を行うことが多いのです。

    めまいの際病院(耳鼻科)で処方される薬・例

    あくまでも一例です。お薬は医師の指示通り服用しましょう。

    アデホスコーワ:メニエール病、内耳障害などの際に処方される。

    メリスロン:内耳の血流を促進、回転性めまいを和らげる。

    プレドニン:ステロイド。抗炎症作用。

    メチコバール:末梢神経の修復。

    田無北口鍼灸院は難病・持病をお持ちの方も多数来所されています。→痛みや症状を改善します。

    田無北口鍼灸院には様々な持病を持った方も来所されます。持病そのものを良くしたい、というパターンもありますし持病そのものもそうだがほかの症状を良くしてほしい(痛みなどを減らし生活の質を上げてほしい)というご要望もあります。:例えば自己免疫疾患の方が腰痛を良くしてほしいというご要望など。

    いずれにせよ持病をお持ちの方でも事前によくヒアリングするのでご安心ください。現在どんなことで悩んでいるのか?お話をよく伺い解決策を提案します。

    持病をお持ちの方の場合はとくにいきなり揉まれたりするとかえって悪化することもあります。リラクゼーションサロンなどでは病気に対する知識などもないのでそのような対応をされてしまうこともあるでしょう。飲んでいる薬の情報やどのような治療を受けているのかという情報まで聞けないことがほとんどではないでしょうか?弊所では最初に細かくお話をし持病、飲んでいる薬の情報なども詳しく伺いますのでご安心ください。また鍼灸には様々な効果があります。しかしながらツボをつけば何でも治してしまうという意味ではありません。

    なぜ効くのか?も含めじっくり説明させていただきます。いつまでに?どうしたいか?も事前によくヒアリングをしますのでじっくりお話ください。

     

    <田無北口鍼灸院に来ている方の持病例>

    ・ 重症筋無力症

    ・ 線維筋痛症

    ・ うつ病

    ・ フィッシャー症候群

    ・ IgG4関連疾患

    ・ 抗リン脂質抗体症候群

    ・ がん

    ・ パーキンソン病

    ・ メニエール病

    ・ クローン病

    ほか

    めまい・頭痛症状が改善 腰痛も改善 コルセットなしで歩けるようになった 首の痛みが楽になった という感想を頂戴いたしました。

    田無北口鍼灸院では症状が改善した方に感想を頂戴する取り組みを行っています。黒板メッセージボードにコメントをいただいています。効果を保証するものではありませんが同じようなことでお悩みの方の参考になれば幸いです。

    (1)頭痛・めまい・腰痛改善

    山田陽子さま 65歳 女性(仮名)

    「肩こりは20歳からひどく頭痛やめまいもしていました。今は治りました。腰はコルセットなしでは歩くことができませんでしたが今ではコルセットなしでしびれもなく歩けます。歩ける幸せを感じています。」

    ・・・ありがとうございます。鍼や灸で首の緊張が緩和されますとめまい等の自律神経症状や頭痛も改善されることがあります。(もちろん全員ではありませんが)

    またコルセットなしでは不安であるけなかったということでしたが腰痛も改善したようでよかったです。コルセットや骨盤ベルトはあくまでも補助的なものですので市内でよいならばその方が良いですしコルセットに関してはしすぎるとかえって筋力低下が起こって腰痛が悪化することもあります。

    心配や痛みで不安が大きかった、という感じでしょうか???改善していくとどんどん良い効果が生活にも表れてきます。これからも体を大切にしてください。

     

    (2)首の痛みが楽になりました

    加藤浩二さま 41歳 男性(仮名)

    「痛すぎた首の痛みが取れました。」

    ・・・夜勤の仕事もありハードで身体に疲れがためやすいため定期的に調整に来てくださいます。疲れがたまっているとやはり寝違え・ぎっくり腰をはじめ痛みを発症しやすかったりします。

    今回はすでに首を痛めてしまった状態でしたが鍼の施術で大分良くなったようです。メンテナンスも大切ですがまずはお大事になさってくださいませ。