↑YouTube動画も用意しています。気になる方は是非ご覧ください。
■ 重要。外反母趾の変形は基本的には保存療法では治らないが・・・
大事なことなので初めにお伝えします。鍼灸をはじめとする物理療法、保存療法で外反母趾そのものの変形が改善するわけではありません。言い換えれば鍼灸院や整体院・整骨院などで外反母趾の変形が治ることはありません。しかし症状をなだらかにしたり、痛みを和らげ出なくすることは可能です。まずはそこをご理解されるよいでしょう。ご自身の状態が気になる方はまずは病院を受診するとよいでしょう。専門的に見てくれる病院もあります。しかし病院に行ったけどあまり解決しない、手術が必要な段階ではない、装具を作るほどではない、セルフケアでどうにかしたい・・・という方もたくさんいらっしゃいます。そのような方が鍼灸などの施術対象になります。
また高い矯正器具などを買えば効果があるとも限りません。装具の購入や治療の進め方のコツについても詳しくお伝えします。これからどのように生活したらよいか?どのように治療を勧めればよいか?を含めてアドバイスさせていただきます。お気軽にご相談ください。
■ 外反母趾とは??
外反母趾(がいはんぼし、英: Hallux Valgus)は、足の指の一つである親指(第一趾)が他の指に向かって曲がり、足の付け根(第一趾の付け根の関節)が外側に膨らんでしまう状態を指します。具体的には、親指が足の内側に向かって倒れ、他の指と重なり、足の外側に骨が突出してしまうことが特徴です。
■ 外反母趾があるとどんな問題が起こるか?
外反母趾は以下のような症状を引き起こすことがあります。
1 足の痛み:足の親指の付け根や関節に痛みが生じることがあります。特に靴を履いて歩く際に痛みを感じることが多いです。
2 炎症と腫れ: 親指の付け根周辺に炎症や腫れが生じることがあります。
3 靴の選択の難しさ: 外反母趾の進行に伴い、通常の靴が合わなくなり、特につま先が狭いハイヒールの靴は痛みを増加させることがあります。
4 歩行の不自由:進行した外反母趾は足の形を変え、歩行に支障をきたすことがあります。
■ なぜ外反母趾が起こるか?とその対策。
外反母趾の原因は多くの要因に関連しており、ケガのように一つに絞ることは困難です。遺伝的要因、適切でない靴(ハイヒールなど)の長期間使用、足の形態の異常(アーチがないなど)、関節の炎症、加齢による筋力の低下などが影響します。手術対象でない場合には保存療法や物理療法が効果的で症状を管理できます。
■ 外反母趾の治療法は?
重症の外反母趾には手術が必要な場合があります。手術の種類には、親指の関節を修復する手術や骨を修正する手術などがあり術後は充分なリハビリテーションが必要です。
ですがほとんどの場合で、保存療法が選択されます。外反母趾の治療には個人の症状や状態に合わせたアプローチが必要なため早期に専門家のアドバイスを受け、適切な治療方法を選択しましょう。自己判断や自己治療せずまずは専門家の指導を受けることが大切です。治療法を以下にまとめます。
1 保存療法:以下のような方法が考えられます。
適切な靴選び→幅広でつま先が広い靴を選びましょう。ハイヒールや細いつま先の靴を避けることが大切です。
専用の足底矯正インソール→使用することで、足のアーチをサポートし、痛みを緩和できます。
ナイトスプリント→夜間に親指を正しい位置に保つための装具を使用することで、症状を改善できます。
*ソルボの商品を一例としてあげます。装具についてもご相談ください。場合によっては専門家をご紹介します。
2 物理療法:物理療法(低周波、鍼灸、マッサージ、関節運動療法等)や足のストレッチを行うことで、関節の可動域を改善し、筋力を増強します。セラピストの指導を受けることが役立ちます。
3 薬物療法:炎症や痛みを軽減するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)等を処方されることがあります。痛みを緩和する注射もこれに含まれます。
4 手術:上記のような治療をしても改善されない場合に手術が検討されます。(以下詳細)
■ 手術が必要な場合はどんな時?
手術は最終的な選択肢であるためリスクとベネフィットをよく考慮しながら医師とよく話あい手術を選択するかどうか決めることになります。ほとんどの場合で保存療法(手術をしない事)が選択されますが以下のような状況では手術が検討されます。
1 強い痛み・機能障害がある:外反母趾による激しい足の痛みが継続的で、痛みが日常生活に支障をきたしている場合。歩行や運動が制限され、生活の質が低下している場合。
2 進行性の変形を伴う:外反母趾が進行し、親指の付け根や関節の変形が進行している場合。足の形が大きく変わり、外反母趾がますます顕著になっている場合。
3 関節の損傷がある:外反母趾によって足の関節に損傷が生じ、それが関節症や炎症を引き起こしている場合。関節の動きが制限されている場合。
4 保存療法の効果が限定的である:保存療法(靴の選択、物理療法、オルソティクス、薬物療法など)が効果が限定的で、症状が改善しない場合。痛みや変形が進行しているにもかかわらず、保存療法が効果的でない場合。
■ まとめ
外反母趾による痛みはまずは整形外科などを受診し、専門の医師から診断を受けるとよいでしょう。装具が保険適用(療養費)の対象になる場合があります。しかし、ほとんどが手術を選択する状態ではなく、予防をしたり、痛みのコントロールをする必要が出てきますのでその場合に鍼灸治療が大いに役に立ちます。
また病院であまり解決しなかった状態の方からの相談も多いです。まずはお話ください。