タグ: 偏頭痛

    薬で改善しない、しつこい痛み(慢性疼痛)に鍼灸治療を加える事をオススメします。

    腰痛などを「身体の部位がとにかくずっと痛い。という方がいらっしゃいます。これらは慢性疼痛と呼ばれ薬だけではなかなか改善せずに困っている方も多いです。すべてではありませんがこれらのしつこい痛みに鍼灸が有効なことが多いためその理由を含めてまとめていきます。

    痛みの分類

    痛みは大きく以下の3つに分かれます。その際に使われる薬剤も様々でその症状に合わせて医師が判断し痛み止めだけではなく抗うつ薬や抗てんかん薬などが処方されます。

    1、侵害受容器性疼痛

    炎症成分・発痛物質の増加で起こります。組織の損傷を感知して起こる痛みです。切り傷・骨折・肉離れなど・・・ほとんどの痛みはこれに当たります。変形性質関節症、がん、偏頭痛、緊張型頭痛などもこれに当たります。痛み止めの薬が有効とされています。痛み止め(NSAIDsのセルコックスやロキソンニンなど)や外用薬(バップ)などが処方されます。

    2、神経障害性疼痛

    神経線維が傷害されると起こります。例えば神経根の圧迫=手根管症候群 神経の損傷=糖尿病など また幻肢痛といって切断した手が痛むことなどもありますし帯状疱疹後の神経痛もこれに当たります。神経系が痛みに敏感な構造になってしまうため痛みの原因がなくなった後も痛みが続くことがあります。

    神経ブロック注射や内服薬ではリリカやトラムセットなどが処方されることもあります。

    3、中枢機能障害性疼痛

    脳の疼痛記憶やストレス、鬱により痛みが増します。サインバルタやリーゼなどの抗うつ剤が処方されることもあります。

    慢性疼痛とは?

    数か月から数年にわたり持続や再発を繰り返す痛みのことです。通常以下のいずれかに当てはまる痛みは慢性疼痛とみなされます。

    ・ 痛みの元の原因になったケガや病気がなくなった後も3か月以上の痛みが続く

    ・ 数か月から数年にわたり再発したり消えたりする

    ・ 慢性疾患(がん・関節炎・糖尿病・線維筋痛症など)が原因で起こるものや治らないけがに伴うもの

    慢性疼痛があると痛みに対する神経系の感度が非常に高くなってしまうことがあります。少しの刺激でも敏感になってしまうのです。(以下イメージ図)またある場所から別の領域へ痛みが放散することもあり、この場所をトリガーポイントということもあります。鍼灸治療ではこのトリガーポイントを狙って治療することもあります。

    薬では治りづらい

    病院ではリハビリなども行われますが薬物療法が主体となります。ケガや感染症による痛みは除き、薬だけでは痛みがなかなか改善しない場合もあります。以下に理由を列挙します。改善しない場合は病院や薬などに加えて鍼灸治療なども視野に入れていいかもしれません。

    ・そもそも発生原因が複雑で多岐に渡るため。

    ・上記の図のように繰り返し脳で痛みを認識することで、ちょっとしたことでぶり返し続けているため。

    ・冷え性や筋力低下など体質が関係しているため。

    →鍼治療に加え疎経活血湯(そけいかっけつとう)などの漢方薬を使い体質改善を図りながら、痛み症状改善を提案することがあります。その際は漢方専門クリニック等をご紹介します。

    ・職場での姿勢や人間関係など環境が関係しており、そこが改善されていないため。

    ・筋肉の緊張が強いため。

    ・痛みに対し不安や恐怖を感じていることが大きなストレスとなっているため。ほか

    病院とも良い関係を

    とは言え誤解してほしくないのは「薬が悪い、役に立たない」という話ではありません。中にはなかなかよくならず精神的に参ってしまい薬そのものを嫌悪するようになってしまった方もいらっしゃるかもしれません。薬物療法による痛みのコントロールによりQOLを上げる事はとても意味があることです。が、同時に「薬だけで解決することが難しいこともある」と考えるとよいかと思います。慢性疼痛は特にそのようなケースに当たることが多いのです。

    医療機関とも上手に付き合うとよいでしょう。例えばですが「原因不明の慢性的な腰痛だと思っていたら実は癌だった、自己判断で民間療法を行ううちに悪化してしまった。」という最悪のケースも考えられます。痛みや不調がある場合まずは原因を確かめることが良いでしょう。もちろん調べても、医師に相談しても分からないことはありますが「自己判断で原因が分からない」と「血液検査や精密検査をした上でよくわからない」ということの間にはリスクに大きな違いがあります。上手に医師や病院を頼りましょう。

    鍼灸治療のメリット

    以下のような理由から鍼灸治療をオススメします。

    ・比較的安全でエビデンス多。(参考1)

    ・筋肉を緊張緩和し血行をよくする。

    →緊張が関係し痛みが生じている場合、鍼灸治療が非常に効果的です。

    ・鍼を刺すと脳内からモルヒネ用物質という鎮痛作用がある物質が出る。(参考2)薬を使わないためすでに沢山薬を飲んでいる人の選択肢に加えやすい。

    ・自律神経、ホルモンバランスの安定作用がある。

     

    分からないことがあればまずは一度ご相談ください。


    参考

    1:慢性疼痛患者に対する鍼刺激が脳循環に及ぼす影響

    2:明治鍼灸大学の研究

    頭痛(片頭痛・緊張型混合タイプ)の改善に関して。田無北口鍼灸院の施術・30代女性の改善例。

    症状と改善例についてまとめていきます。・・・全員が同じように改善するわけではないと思いますが参考になれば幸いです。*プライバシーに配慮するため個人情報等、多少脚色してあります。以下は頭痛の症状が改善した例です。頭痛に悩む方は多いです。男性よりも女性が多い傾向にありますが弊所では相談に訪れる方の男女比は半々くらいの割合です。

    お名前 

    中山恵子さま(仮名)

    年齢

    31歳(施術当時)

    主な訴え 

    首の疼痛・肩こり・特に左。肩甲骨の痛み。締め付けられるような頭痛。脈を打つ頭痛もある(ご本人談)

    施術開始時期

    平成27年06月25日

    改善時期

    平成27年07月31日(週に1度程度。全6回の施術。)

    経過・状況など

    デスクワーク。座っている時間が長い。細かいマウス作業も多い。台風の時や雨の日など天候で体調が悪化することがある。元々肩こりなど感じていた。(ご本人談)

    (1)思い当たる原因

    特になし。(ご本人談)

    (2)弊所での施術・見解

    まずは状態把握。肩甲骨周辺が硬くなっている。痛みもあり。そこを改善するために鍼やお灸、関節運動などを行う。漢方内科も併用することを提案した。

    (3)経過・施術など

    第一回 平成27年6月25日

    猫背気味。肩こり症状もあり。 鍼灸、吸玉などで緊張を和らげる。体型のバランスも調整する。

    第二回 平成27年7月01日

    前回に引き続き緊張を取るための施術。関節運動も行った。偏頭痛症状に対してはアイシングも行う。

    第三回 平成27年07月09日

    改善傾向。リラックスできている。

    第四回 平成27年7月15日

    改善傾向。引き続き施術を受けたい。

    第五・六回 平成27年7月25.31日

    大分良くなっている。自宅でも肩甲骨を動かすよう指導。改善してきたので月に1回のメンテナンス施術に切り替える。

    (4)総括

    頭痛症状は緊張型・片頭痛型と混在している方が多いです。どちらか片方にはっきりと出るということはあまりなく緊張型であり偏頭痛も持っているのです。偏頭痛は冷やすと楽になり緊張型頭痛は温めると楽になるので矛盾した状態といえます。鍼を使いながら緊張そのものを和らげていくと少しづつ痛みを緩和できます。場合によってはアイシングも行いますし温めることも行います。矛盾した状態の身体のバランスを取るための施術を行います。

    (5)ご本人のコメント

    首肩のコリ、頭痛がひどく身体が痛くて常に元気がない状態だった。休日はどこにも行きたくない。1度の施術でもかなり軽くなります。身体がゆるむのも感じました。調子が上がったり落ちたりすることもありますが動けなくなったり辛すぎて落ち込むことが一切なくなりました。何か体調の不調が起きた時にすぐに相談でき駆け込める場所があるのも心強いです。

     

    参考までに以下動画もどうぞ。病院も併用したほうがいい場合などは弊所からクリニックをご紹介したりもできます。

    長年続く片頭痛症状の改善に関して。田無北口鍼灸院の施術・30代男性の改善例。

    症状と改善例についてまとめていきます。・・・全員が同じように改善するわけではないと思いますが参考になれば幸いです。プライバシーに配慮するため個人情報等、多少脚色してあります。頭痛外来専門のクリニックにも通院したり、と長年にわたり頭痛に悩まされていた症状が改善した例です。頭痛でお悩みになる方は多いです。男性よりも女性が多い傾向にありますが弊所では相談に訪れる方の男女比は半々くらいの割合です。詳しくは以下。

     

    お名前 

    井上 高太さま(仮名)

    年齢

    36歳(施術当時)

    主な訴え 

    首の疼痛・肩こり・目の疲れ、ズキズキする片頭痛(偏頭痛)(ご本人談)

    施術開始時期

    平成29年09月03日

    改善時期

    平成29年10月01日 週に1度程度、4回の施術で改善傾向。

     

    経過・状況など

    長年にわたり頭痛に悩まされている。頭痛外来にも相談に行った。CT精密検査を受けたが異常なし。薬を服用し症状を抑えている。元々肩こりなど感じていたが症状が強くなってきて困っていた。誰に相談していいかわからなかった。(ご本人談)

     

    (1)思い当たる原因

    デスクワークが長い。長年にわたり肩コリもあり頭痛症状も半分あきらめている。(ご本人談)

     

    (2)弊所での施術・見解

    まずは状態把握。片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の違いなど説明。肩甲骨周辺から頭部・頸部が硬くなっている。痛みもあり。そこを改善するために鍼やお灸、関節運動などを行う。また病院と上手に付き合う方法なども説明し、漢方内科の医師を頼ることも選択肢の一つとして説明した。

    3)経過・施術など

    第一回 平成29年9月3日

    頭痛の状態はズキズキ痛むような感じ。緊張も強いため片頭痛・緊張型混在タイプ。肩こり症状もあり。目の疲れもあり。緊張を取りつつ頭も冷やしながら慎重に施術を行う。

    ・ 鍼灸

    ・ 吸玉

    などで緊張を和らげる。体型のバランスも調整する。

     

    第二回 平成29年9月9日

    前回に引き続き緊張を取るための施術。頭を冷やして症状も抑える。

    第三回 平成29年9月22日

    第四回 平成29年10月1日

    私用で1週間あいてしまったが改善を感じている。症状・緊張は強いためもう少し週1で施術を提案。同意してもらう。良くなってきたら月に1回のメンテナンス施術に切り替える予定でいる。

     

    (4)総括

    頭痛症状が強かった。片頭痛症状のため血行が良くなると痛みが増すが緊張は強い。頭の血流を抑えながら周辺の緊張を取っていく施術を行う。頸部から背中周辺の緊張が強く。まずは緊張を取ることに集中してもらう。3.4回の施術でも大分良くなってきたことを自覚してくれた。今後も施術を行い改善を狙っていく。

     

    (5)ご本人のコメント

    Q1、施術前に辛いと感じていたことを

    教えてください。

    月に2・3回片頭痛があり病院でも痛み止めをもらうだけで改善しなかった。

     

    Q2,施術後どうなりましたか?

    週一で施術を受けると2.3回で頭痛の痛みがかなり楽になった。

     

    Q3,施術を受けるとどうなりますか?

    最初の1か月間は週1回くらいで受けたが首肩回りの筋肉を鍼でほぐしてもらい、その辺もかなり楽になったと感じた。

     

    Q4,改善してほしいところがあればお願いします。

    とくになし

    片頭痛・偏頭痛(へんずつう)の応急処置方法

    梅雨時や季節の変わり目、気温さが激しい時期など「片頭痛がひどくなる」というご相談をいただくことが多いです。片頭痛かどうかは診断基準があります。

    前兆のない片頭痛の診断基準
    国際頭痛分類第2版、2004年

    日本頭痛学会より

    A. B~D を満たす頭痛発作が
    5 回以上ある

    B. 頭痛の持続時間は4~72 時間
    (未治療もしくは治療が無効の場合)

    C. 頭痛は以下の特徴の少なくとも
    二項目を満たす
    1.片側性
    2.拍動性
    3.中等度~重度の頭痛
    4.日常的な動作
    (歩行や階段昇降など)
    により頭痛が増悪する、あるいは
    頭痛のために日常的な動作を避ける

    D. 頭痛発作中に少なくとも
    以下の一項目を満たす
    1.悪心または嘔吐
    (あるいはその両方)
    2.光過敏および音過敏

    E. その他の疾患によらない

    ・・・弊所に相談に来る方は病院ですでに診断を受けてから来所される方が多いです。

    ・ 病院に行ったがあまり頭痛が改善しない

    ・ 病院の薬があまり効かない

    ・ 薬をあまり飲みたくない

    など。理由は様々ですがある程度自分の症状についてどのような状態かわかってらっしゃる方も多いのです。鍼灸は一時性頭痛と呼ばれる頭痛(緊張型頭痛や偏頭痛など)に対して効果が高いです。エビデンスも豊富です。現代医学のガイドラインでも推奨されています。頭痛で悩む方は緊張型頭痛にしても片頭痛にしても緊張をしている方が多いです。鍼灸の施術では筋緊張を和らげていきます。

    片頭痛は血管が拡張することで起こる頭痛ですので施術後に痛みが一時的に悪化することもあります。そのような場合は写真のようにアイシングしたりもします。血管を収縮させると頭痛は治まります。自宅での片頭痛応急処理も、横になっておでこを冷たいタオルなど冷やすといいでしょう。温めるより冷やす方が楽になるはずです。やってみてください。ただし悪化した場合はすぐに中止し専門家に相談してください。あくまでも応急処置です。

    片頭痛(偏頭痛)について  ~西東京で偏頭痛でお悩みの方へ・田無北口鍼灸院の解説

    a0002_004057

     

    ◎片頭痛

     

    片頭痛のことで相談される患者さんが増えていますので、ご説明します。慢性頭痛の1つであり、原因は頭の中の血管が強く拡張するためと考えられています。痛みの強さは日常生活に支障が出るほど激しいものです。国内患者数は約840万人と推定されています。

    片頭痛の人は脳梗塞になりやすく、(倦怠感が出てくれば要注意)、2親等以内に頭痛持ちの人がいることが多いとされ、子供の時に喘息だった人も要注意です。

     

    片頭痛の正体はセロトニン

    頭の片側がズキンズキンと痛む片頭痛は、肩こりがひどくない時にも起きます。片頭痛を起こしている人の脳の血流を調べると、痛みが起きている部分の血液量が増えており、その血液には、『セロトニン』という物質が大量に含まれています。

    セロトニンは、傷口から出る血液を凝固させる物質ですが、何らかの原因で血管に紛れ込むと血管を収縮させた後、必要以上に膨張させてしまうため、三叉神経が引っ張られて痛むのです。

    片頭痛が脈を打つのと同じリズムで「ズキズキ」と痛むのは、送られてくる血液で血管がさらに太くなるからだと考えられます。女性ホルモンの変動や疲労なども、セロトニンの異常放出の引き金です。

     

    片頭痛の特徴

    片頭痛は発作の前に前兆がしばしば見られます。主に視覚や感覚の障害で、最も良く知られているのが、閃輝暗点と呼ばれる神経症状です。本や新聞を読んでいるときに視野の中心がぽつんと急に明るくなったと思ったら、それが三日月状になって広がりだし、逆に視野の中心部が暗くなって文字が見えにくくなる、そうこうするうちに、輝きの部分の周りが稲妻のようにギザギザ状になってチカチカする。このチカが消えたと思ったら、30分~2時間後に頭痛に襲われるというのです。ただこうした前兆がすべての患者に見られるわけではありません。

     

    30代の女性に多い

    片頭痛は緊張(ストレス)から開放された時に起きるケースが多いのです

     

    痛みの特徴

    ●.痛みが発作的に生じる

    ●.多くは頭の片側で(両側の場合もある)、

    (ズキズキ)(ズキンズキン)(ドクドク)(ガンガン)などと痛む

    ●.数時間~3日間ほど続いたあと自然に治まる

     

    痛みのほかの症状

    1脱力感 2.無気力 3.焦燥感 4.悪心5.嘔吐6.便秘か下痢を伴う7.羞明を伴うことが多い(光過敏症)

    <注意>

    ①低血糖糖になると発作が起きる(10時・午後3時のティータイムを取るが有効です)

    ②体を温めるのは逆効果です。

    ●血流を良くしてはいけない

    ●サウナなどは良くない

    ●片頭痛は脳の血管が拡張しすぎて発作が起き、小さな梗塞を引き起こしていることも多いのです

     

    赤ワインは片頭痛が起きるので要注意

    ●白ワインでは問題が無いことがあります。

    ●チーズやスナック類、ワイン、ビールなどが原因になる場合もある。

     

    子供の自家中毒(周期性嘔吐症)も片頭痛とされる。

    ●子供は頭より腹痛で感じます。

    ●朝食を食べないで学校に行くと、昼食前になると腹痛を訴えます。

    ●片頭痛の子供は[乗り物酔い]になりやすい。

     

    セロトニン説)と(三叉神経説)

    脳の血管の収縮・拡張を促す神経伝達物質であるセロトニンと、脳幹につながっている三叉神経が関わっていると考える説。

    ストレスを感じる状況から解放される→セロトニン量が急に変動する

    血管が拡張し→三叉神経を圧迫する

    炎症物質(発痛物質)が放出される→血管のまわりの神経に炎症が起きる

    痛み以外に、ニオイに過敏、吐き気などが同時に起きる。

     

    【片頭痛の対処】

    ●頭を冷やすと痛みを忘れる

    ●カフェインの入った飲み物をとる

    ●頭を手ぬぐいで締め付ける

     

    片頭痛の原因はまだハッキリしていません。しかし、頭の血管が過度に拡張しその周囲に炎症が起きていることは分かっています。血管の拡張と炎症には頭の血管の周りを走っている三叉神経が深く関与している事も知られてきました。ストレスなどが原因になって三叉神経の末端から血管を拡張する物質が放出され、血管の拡張・炎症が生じて頭痛発作を引き起こす説が有力視されています。

    一方、多くの医師は頭痛日記をつけることを勧めています。①いつ頃、どんな症状を伴って頭痛が起きたのか?②頭痛がどれくらい続いたのか?③頭のどの辺りが痛いのか?―などを記録します。ほぼ定期的に繰り返し起きるようなら片頭痛を疑ってもよいとされます。

     

    片頭痛の診断

    2004年7/21、厚生労働省研究班の調査結果から診療態勢の整備が必要なことが分かりました。「片頭痛」と診断がつくまで平均10年も要しています。 北里大学病院(神奈川県相模原市)の頭痛外来に罹った18~65歳の患者約200人にアンケートした結果、片頭痛と診断されるまでの年数は20年が最も多く、約50人(25%)、40年以上かかった患者も数人いました。診断がつくまでに10カ所以上の病院を転々とした人もいました。

    近くの医師らに相談した患者の半数以上が脳の画像診断を受けていましたが、「適切な助言を受けていた」と答えた人は27%にとどまっています。

    片頭痛が日常生活に影響し、社会的に不利だと感じている患者は80%に上りますが、職場や学校の理解があると答えた人は28%でした。

     

    片頭痛の診断基準(1988年、国際頭痛学会)は次の通りです。

    前兆を伴う片頭痛 (migraine with aura)

    <1>診断基準

    A.次のBを満たす発作が2回以上ある

    B.次の4項目のうち3項目を満たす

    1.一過性の前兆があり、脳皮質あるいは脳幹の局所神経症状と考えられる

    2.前兆は4分以上にわたり進展し、2種類以上の前兆が連続して生じてもよい。

    3.前兆は60分以上持続することはない。2種類以上の前兆の組合わさるときは、その分持続時間が延長する

    4.頭痛は前兆後60分以内に生ずる

    (前兆より以前あるいは同時でもよい)

    C.次のうち1項目を満たす

    1.臨床的に器質的疾患による頭痛を否定しうる

    2.臨床的に器質的疾患が疑われても検査により否定できる

    3.器質的疾患が存在していても、経過より片頭痛との関係が否定できる

     

    <2>前兆症状:

    1.特徴的:閃輝性暗点があること。 「視野がぼんやりとして周辺部に光輝くジグザグ線が見える」

    2.羞明や暗転のみ

    3.その他: 1.脱力、2.感覚障害、3.構音障害、4.失語、5.めまい、6.耳鳴などが起きることがある

     

    <3>前兆は頭痛期になると消失するのが普通。 原則的に、発作間欠期には全く異常がない

    前兆なしに突然に出現する片頭痛 (migraine without aure) ・・・普通はこのタイプ

    A.次のB~Dを満たす発作が5回以上ある

    B.頭痛発作が4~72時間持続する

    C.次のうち、少なくとも2項目を満たす

    1.片側性頭痛

    2.拍動性

    3.中等~強度の痛み(日常生活が妨げられる)

    4.階段の昇降など日常的な動作により頭痛が増悪する

     

    D.発作中、次のうち1項目を満たす

    1.悪心あるいは嘔吐

    2.光過敏あるいは音過敏

     

    E.次のうち1項目を満たす

    1.臨床的に器質的疾患による頭痛を否定しうる

    2.臨床的に器質的疾患が疑われても検査により否定できる

    3.器質的疾患が存在しても、経過より片頭痛との関係が否定できる

     

    針灸ツボ

    a. [天柱][完骨][和][隠白][頷厭]

    b.(偏頭痛)「天柱」「天」「正営」「通天」「百会」「手三里」

    漢方薬

    1.葛根湯

    2.加味逍遙散

    3.九味檳榔湯

    4.桂枝湯

    5.桂枝人参湯(気逆、裏寒、脾虚)

    6.桂枝茯苓丸

    7.呉茱萸湯(気逆、裏寒、脾虚)

    8.五積散

    9.五苓散(水滞)

    10.柴胡桂枝湯

    11.柴胡桂枝乾姜湯

    12.三黄瀉心湯

    13.四逆散

    14.四物湯

    15.小建中湯

    16.小柴胡湯

    17.小青竜湯

    18.続命湯

    19.川茶調散

    20.大柴胡湯

    21.大承気湯

    22.調胃承気湯

    23.釣藤散

    24.桃核承気湯

    25.当帰四逆加呉茱萸生姜湯(気逆、裏寒、脾虚)

    26.当帰芍薬散

    27.八味地黄丸

    28.半夏白朮天麻湯

    29.麻黄細辛附子湯

    30.麻黄湯

    31.苓桂朮甘湯

    田無で頭痛・片頭痛(偏頭痛)でお困りの方は・・・田無北口鍼灸整骨院の鍼灸(はり灸)で疼痛コントロール調整

    a0002_004054

     <頭痛の分類>

    ひとことで頭痛と言っても様々なタイプがある。

    ・ 緊張型頭痛

    特徴 :

    誰にでも起きる、締め付けられるような痛み、

    頭の両側・後頭部に痛みが発生

    ・ 偏頭痛

    特徴 : 若い女性に多い、

    拍動性のずきずきした痛み、頭の片側が痛む

    ・ 群発性頭痛

    特徴 : 男性に多い、

    目の奥が痛む、アルコールで誘引、

    一度痛むと1・2か月痛みが続く

     

    その他、

    三叉神経・自律神経が原因の頭痛もあります。

    緊張型と片頭痛の混合型頭痛を持つ方も

    多数存在します。

    上記の疾患であれば鍼灸や

    整体等の適用範囲です。

     

    以下の疾患が疑われるような場合は、
    すぐに病院に行くことをオススメします。

    ・ 頸部外傷による頭痛

    (例:外傷後頭蓋内血腫による頭痛)

    ・ 頭頸部血管障害による頭痛
    (例:くも膜下出血)

    ・ 非血管性頭蓋内疾患による頭痛
    (例:脳腫瘍)

    ・ 物質またはその離脱による頭痛
    (例:薬物乱用頭痛)

    ・ 感染症による頭痛
    (例:髄膜炎)

     

     <頭痛の施術と対処>

    一口に頭痛と言っても上記のように様々な原因が考えられるため

    田無北口鍼灸整骨院では、より安全に施術を行うため

    以下のことに注意しております。

    (1)まずはじっくりカウンセリング

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

    (2)遠位である手足の調整。

    手や足を温め、また経絡を使ってツボを刺激することで

    疼痛がかなり緩和されることが多いです。(温灸使用)

    写真 (44)

    (3)骨盤の調整と肩甲骨の調整 

    → 首を強く揉むような施術はしない。

    肩甲骨や骨盤を安定させるだけでも

    首や肩にかかる負担がへり疼痛が減るケースも多いです。

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

    (4)最後に軽く首をけん引 

    強い力でぐいぐい引っ張ることはしません。

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA

     

    また鍼灸やマッサージ、各種調整には

    神経の興奮を抑え安定させる作用がありますので

    ゆっくりと施術を行い、とにかくリラックスしてもらいます。

    hari005

     

    頭痛がひどいとき、ご自身でも首や肩を揉みたくなってしまうことがあると思いますが

    症状によってはますます痛みが強くなる場合もあります。

    田無北口鍼灸整骨院では一人一人に症状や、

    いつからどんな時に痛むのかなどじっくりとお話を伺ったうえで

    安全第一の施術を行います。

     

    <改善までの目安>

    一回の施術でも痛みは和らぎますが

    慢性的に痛みがある場合は生活習慣などを良くお聞きし、

    経過観察をしながら

    「なぜ、頭痛が長年続いてしまっているのか?」

    を確かめることが重要になってきます。

     

    一回の施術でも効果を実感できると思いますが

    まずはトータルケアコース

    (約60分)5回試してみて

    その後は症状が良くなってきたら

    回数を減らしていくことをオススメします。

     

    家でできるケアなどもお伝えしますので

    自分自身で生活の中でできる

    運動なども取り入れながら長年続いた痛みを

    解消していくのが良いと思います。

     

    また脳や血管・神経などの異常から

    頭痛が起こっていることが

    疑われる場合は脳神経外科等の

    専門医をご案内します。

    お気軽にご相談ください。