カテゴリー: 自律神経(パニック障害・うつ傾向、めまい、耳鳴りなど)のこと

慢性疲労症候群・自律神経失調症のような「微熱、疲れが取れない」症状。田無北口鍼灸院の施術・30代男性の改善例。

症状と改善例についてまとめていきます。・・・全員が同じように改善するわけではないと思いますが参考になれば幸いです。プライバシーに配慮するため個人情報等、多少脚色してあります。弊所は自律神経の問題で悩む方が多く来所されます。病院で医師から言われたりインターネットなどで調べて自分の症状が「自律神経失調症」に当てはまるのではないか、と心配されて相談に来る方も数多くいらっしゃいます。今回も似たパターンでした詳しくは以下・・・

お名前 

梅垣幸太郎さま(仮名)

年齢

32歳(施術当時)

主な訴え 

自律神経失調症、疲れが取れない、集中力がない、微熱。

 

微熱が続き、疲れが取れないため内科で相談するが特に異常なし。「自律神経の問題では?慢性疲労症候群という病気に近いかもしれない」と医師からいわれた。どうしていいかわからない。(ご本人談)

 

施術開始時期

平成29年05月18日

改善時期

平成29年06月17日

(週に1度程度。全4回の施術。)

経過・状況など

社会人。保険会社勤務。多忙。時間があまりない。忙しさが続いて体調不良になった。微熱・睡眠障害有り。睡眠途中で目が覚めてしまう。(ご本人談)

 

(1)思い当たる原因

多忙であることのストレス。あまりやすめていない。(ご本人談)

 

(2)弊所での施術・見解

確かに医師の指摘通り慢性疲労症候群のような症状が出ている、と弊所でも(否定せず)説明。首から肩にかけての緊張が強い。弊所で施術を受けて体を休めれば回復する方向に行くと思うがもしも悪化した場合にはうつ病などの可能性もあるのでの可能性がある為すぐに医師にも相談するよう説明。(医師との関係継続も大切だと説明)弊所ではとにかく頭や体が休まる方向で施術する、まずは体を休めましょう、と提案。受け入れてもらう。症状が強いため週1度ほど通院してもらい様子を見てもらう。*慢性疲労症候群はまだはっきりしたことが分かっておらず、医師によっては「そんな病態はない」と考える方もいらっしゃいます。耳鼻科領域の状咽頭炎等も同じです。それらを留意しておくとよいかもしれません。

 

(3)経過・施術など

第一回 平成29年05月18日

頭痛症状・微熱・疲れが気になる。頚周辺はじめ全体の緊張を取る目的で

・ 鍼灸

・ 吸玉療法

など行った。また東洋医学的なバランスも考え足にお灸を行った。

 

第二回 平成29年05月27日

改善までの方向が見えて精神的に安定したのか??よく寝れるようになった。頭痛症状が和らぎ微熱も改善された模様。病院では改善しなかったため非常に喜んでいた。再度緊張を取る施術。

 

第三回 平成29年06月03日

改善傾向。症状があまり気にならなくなってきた。2週間開けて様子見る。

 

第四回 平成29年06月17日

かなり良い。症状はほとんど気にならない。今後は体調メンテナンス目的の施術を勧める

 

(4)総括

慢性疲労症候群のような症状が出ていたが、すぐに改善したために実際は精神的なストレスなども含めた別の原因による体調不良とも考えられる。悪化せずに順調に改善でき睡眠の質もよくなったのは非常に素晴らしいこと。今後も何かあれば必ず医師にも相談するようアドバイスした。鍼灸院でできる事、病院でできることの違いなども説明。

以下、ご本人に書いてもらった施術感想も書き起こして載せておきます。

Q1、施術前つらいと感じていたことを教えてください。

微熱が続き集中力が書けており仕事にも支障をきたしておりました。内科に通院しておりましたが改善することはありませんでした。

 

Q2,施術後どうなりましたか?

微熱もなくなり集中力も戻り仕事や日常生活が問題なく過ごせるようになりました。定期的に施術する必要性を感じております。

 

Q3,施術を受けるまでに不安なことはありましたか?

とくにありません。

 

Q4,改善してほしいところがあれば、お願いいたします。

とくにありません。

つばが飲み込めない・寝つきが悪い(自律神経症状)、頭痛、肩こりなどに関して。田無北口鍼灸院の施術・40代女性の改善例

症状と改善例についてまとめていきます。・・・全員が同じように改善するわけではないと思いますが参考になれば幸いです。プライバシーに配慮するため個人情報等、多少脚色してあります。弊所は自律神経の問題で悩む方が多く来所されます。またそのような問題で悩んでいる方は「つばが飲み込めない」、「口の中がイガイガする」、「口の中に違和感・異物感がある」という訴えをする方が意外と多いです。今回もそのようなパターンで心療内科にも通院されているもどうしていいかわからないというパターンでした。詳しくは以下・・・

 

お名前 

木村花子さま(仮名)

年齢

42歳(施術当時)

主な訴え 

自律神経失調症、寝つきが悪い、つばが飲み込めない感じがする、頭痛、肩こりなど(ご本人談)

施術開始時期

平成28年06月21日

改善時期

平成29年08月31日(週に1.2度程度。全8回の施術。)

経過・状況など

多忙で時間があまりない生活をしていた。体調を崩し現在は休職中。忙しさが続いて体調不良になった。タバコの本数も増えた気がする。眠れない・寝つきが悪い状況も辛い。(ご本人談)

 

(1)思い当たる原因

多忙であることのストレス。側弯症があり肩こりはもともと感じていた。(ご本人談)

 

(2)弊所での施術・見解

「つばが飲み込めない」、「口の中の違和感」等を訴える人は意外と多いと説明。またCT/MRIなどの精密検査をしてもよくわからないことも多いです。精密検査で異常がない場合は病気ではなく、気にしすぎ(神経質)の可能性も高いので完全に症状を取り除こうとするのでなく「気にならなくなること。」も一つのゴールだと説明。側弯があり首から左肩にかけての緊張が強い。そういった要素も自律神経症状に影響している。緊張を取る方向で施術する、と提案。受け入れてもらう。症状が強いため週1・2度ほど通院してもらい様子を見てもらう。また心療内科にも継続して通院するように説明。医師と良くコミュニケーションをとるようお勧めした。

 

(3)経過・施術など

第一回 平成28年06月21日

頭痛症状・肩こりが気になる。頚周辺はじめ全体の緊張を取る目的で

・ 鍼灸

・ 吸玉療法

など行った。また東洋医学的なバランスも考え手・足にお灸を行った。

 

第二回 平成28年06月29日

よく寝れるようになった。頭痛症状が和らぎ肩こりの改善を感じる。再度緊張を取る施術。

 

第三回 平成28年07月06日

改善傾向。まだ症状はあるものの口の中の違和感が感じない時間が増えてきた。

 

第四回 平成28年07月15日

第五回 平成28年07月21日

第六回 平成28年07月30日

第七回 平成28年08月10日

改善傾向。やはり緊張を取っていく施術がイイみたい。リラックスできている。睡眠の質も上がった。口の中の違和感も時々感じるが意識しない時間が増えてきている。再度・完全に症状を取ることを意識しないよう説明。

 

第八回 平成28年08月31日

改善傾向のため施術中止。今後は体調メンテナンス目的の施術を勧める

 

(4)総括

側弯もあり首への負担が強いために体調が悪化していた。ストレスでタバコの本数も増えていたようだが調子が良くなってからはあまりその話もしなくなった。いわゆる神経質なタイプでリラックスが下手な為に体調の悪化がおこっていたと思われる。今後は悪くさせないようにお身体をお大事にしてください。

 

神経症・自律神経失調症・「口の中の違和感(むずむず)」田無北口鍼灸院の施術・20代男性の改善例。

症状と改善例についてまとめていきます。・・・全員が同じように改善するわけではないと思いますが参考になれば幸いです。プライバシーに配慮するため個人情報等、多少脚色してあります。弊所は自律神経の問題で悩む方が多く来所されます。病院で医師から言われたりインターネットなどで調べて自分の症状が「自律神経失調症」に当てはまると心配されて相談に来る方も数多くいらっしゃいます。10代、20代の若者も多く来所されています。詳しくは以下・・・

 

お名前 

田村太郎さま(仮名)

年齢

21歳(施術当時)

主な訴え 

自律神経失調症

口の中の違和感(ムズムズ)

首肩のコリ、精神的不安の波。心療内科や脳神経外科に行ったが特に異常なし。「自律神経の問題では?」と医師からいわれた。どうしていいかわからない。(ご本人談)

 

施術開始時期

平成29年04月01日

改善時期

平成29年05月25日

(週に1度程度。全9回の施術。)

経過・状況など

学生。高校生の頃から「口の中のむずむず感・違和感」が気になっていて今までにもいろんな病院で検査をしているが特に異常なし。3月末の多忙な時期に体調を壊してからふたたび頚のコリや腰の痛み「口の中のむずむず感」が気になるようになり弊所に相談に来る。これまでに病院でCTなどの検査もしているが特に異常なし。(ご本人談)

 

(1)思い当たる原因

気がついたら口の中の感覚をあまり思い当たらない。(ご本人談)

 

(2)弊所での施術・見解

じっくりお話を伺ったうえで筋肉の緊張など確認。首から肩にかけての緊張が強い。性格は几帳面であり神経質。口の中の違和感は医学的な異常がないなら「気にしすぎ」の可能性があると説明。違和感を取り除く努力をするのではなく(症状にとらわれることではなく)「気にならないようになること」も一つのゴールにしてはどうかと提案。受け入れてもらう。施術は違和感を取り除くための施術もするが基本的にはリラックスさせる施術を行うと説明した。弊所では神経症状の改善実績が多数あるため安心してもらった。症状が強いため9回程度通院してもらう。

 

(3)経過・施術など

第一回 平成29年04月01日

頚周辺はじめ全体の緊張を取る目的で

・ 鍼灸

・ 吸玉療法

など行った。吸玉療法は緊張を緩める効果もある。また東洋医学的なバランスも考え手にお灸を行った。

 

第二回 平成29年04月08日

第三回 平成29年04月15日

第四回 平成29年04月22日

コリ症状の改善はみられるがムズムズ感はあまりよくわからない。歯の痛みも出てきたので歯医者に行ったが異常なしといわれた。

 

第五回 平成29年04月30日

改善傾向。あまり気にならなる時間が出てきた。

 

第六回 平成29年05月07日

改善傾向。明るい話題が増えてきた。

 

第七回 平成29年05月14日

第八回 平成29年05月20日

第九回 平成29年05月25日

順調。違和感がさほど気にならなくなってきた。後はメンテナンスに努めてもらう。調子が悪いときは早目に申し出てもらう。

 

(4)総括

意外と思われるかもしれませんが弊所では「口の中の違和感」(むずむず)「つばが飲み込めない」など相談は多いです。またそのような相談をされる方は病院等ですでに検査を受けていて医学的な異常がないことも多いのです。違和感を完全に取り除こうとするよりも気にならなくなるようにする事を目標にしてもらうことが多いです。(また、同時にかかりつけ医の重要性や上手に病院を頼れる方法などもお伝えしています。)鍼灸が直接ムズムズ感を和らげる効果があるということではありません。あくまで間接効果ですが、簡単にいうとリラックスすることによって気にならなくなる。というイメージです。良い結果が出る方も多いです。何かお困りごとがあればいつでもご相談ください。

ご本人に書いてもらった施術感想も書き起こして載せておきます。

Q1、施術前つらいと感じていたことを教えてください。

口の中のむずむずする不快感と首のこり、精神的なゆらぎです。(不安定)

 

Q2,施術後どうなりましたか?

口の中のむずむず感は大分気にならなくなってきました。精神的なゆらぎも落ち着く用になってきました。

 

Q3,施術を受けるまでに不安なことはありましたか?

鍼治療ということで不安はありましたが思っていたよりも痛くありませんでした。

 

Q4,改善してほしいところがあれば、お願いいたします。

特にないです。

産後の自律神経失調症、耳鳴りと肩こりに関して。田無北口鍼灸院の施術・30代女性の改善例。

症状と改善例についてまとめていきます。・・・全員が同じように改善するわけではないと思いますが参考になれば幸いです。プライバシーに配慮するため個人情報等、多少脚色してあります。産後から気になりだした肩こり症状が鍼灸などを集中的に行うことで大きく改善しました。詳しくは以下

お名前 

鈴木鈴代さま(仮名)

年齢

31歳(施術当時)

主な訴え 

首の疼痛・肩こり、肩甲骨周辺の痛み・こり

 

産後から特に気になる子供を抱っこしているとジンジンと肩が痛む。右手がしびれる気がする。(ご本人談)

 

施術開始時期

平成27年4月21日

 

改善時期

平成27年5月19日(週に1度程度。全4回までの施術。)

 

経過・状況など

お子さん2人育てている。1人目は2歳、男の子2人目は3か月、女の子。一番気になるのは頸・肩こり症状ではあるが産後から症状が強くなっている気がする。不安感や耳鳴りもある。耳鼻科に行き検査したが異常なし。自律神経失調症では?と言われた。過去にパニック障害で悩んでいた。(ご本人談)

 

(1)思い当たる原因

元々肩こりを強く感じていて鍼灸院にも通っていたことがある。3か月前に2人目を出産しまた抱っこなどもする機会が増えたことなどが原因かもしれない。(ご本人談)

 

(2)弊所での施術・見解

子育てによる疲労の蓄積、睡眠不足が原因だが背中・肩甲骨に緊張が集中しやすい癖がある。産後なので骨盤のバランスなども考えながら施術を行う。まずは5回程度施術を受け自律神経の安定と緊張緩和を目指す。睡眠の質も高めるようにする。耳鼻科で異常なしの診断が出ているが何かあればすぐに病院にも相談するよう説明した。

 

(3)経過・施術など

第一回 平成27年4月21日

まずは全身の状態把握。筋肉の緊張や股関節の状態を確認。骨盤周辺の筋肉のバランスや動きを確認。

 

緊張緩和目的で

・ 鍼灸

・ 吸玉療法も取り入れる

 

骨盤のバランスを整える目的で

(骨盤調整)

・ 関節運動

・ ストレッチ

など行った。

 

第二回 平成27年4月28日

前回の施術後はよく眠れた。元々鍼灸などの施術を受けた経験があり刺激をよく受け入れてくださっている。肩の状態はまだ多少気になる。引き続き鍼灸や関節運動を行う。

 

第三回 平成27年5月8日

肩の状態もあまり気にならなくなった。経過良好。引き続き骨盤周辺のストレッチや関節運動(骨盤調整)鍼灸など行った。

 

第四回 平成27年5月19日

順調に改善。肩こり症状はほとんど気にならない。股関節周辺の硬さが見られたため骨盤調整だけもう一度行うとよい旨を伝えた。あとはご自身でのセルフケアを行い弊所でも月に1,2回程度のメンテナンスを勧めた。

 

(4)総括

お子さんがいらっしゃり多忙で症状が強い方でしたが鍼灸に対してとても理解がある方でしたので信頼関係が比較的容易に築けすぐに改善につながりました。現在は定期メンテナンスで月に1,2回施術を受けていますが未病治療を行っているために症状がほとんど悪化しません。弊所で施術を受けて良くなった良い例といえます。お大事にどうぞ。

バウンサーも置いてあります。お子様連れで施術受けられます。

なぜ多くの方の悩みを解決できるのか?

「病院でなかなか解決できないお悩み」を弊所で解決した方は多数いらっしゃいます。なぜそのようなことが出来るのでしょうか?魔法を使ったのでしょうか?そうではありません。結論から言いますと

カウンセリングに時間をかける+情報提供→施術

という形があるので相談者の悩みが整理されて解決に向かうことが多いのです。

・・・弊所で施術や治療相談を行っていますと、例えば

「自律神経失調症といわれたが、そもそも誰に相談していいかわからない。病気ではないとのことだが動悸や不安感や違和感や痛みなどの症状がおさまらない。どうすればいい??」

という方がいらっしゃいます。病院ではストレス性(心因性)の問題に対してなかなか解決が困難な場合があります。薬では対処しづらいためです。病院の治療がだめということではありません。自律神経症状に限らず痛み疾患や精神疾患、退行性疾患、慢性疾患は「治りづらい疾患」に分類することができ悩んでいる方は多いのです。なかなか症状も改善しないために「どうしていいかわからない」という悩みを抱えているケースがあります。心療内科に行ったが薬で症状が改善されなかった、自律神経の不調でないかに相談したけど処方された薬があまりあわなかったなど。ひどいケースだと医療そのものや病院に不信感を持ち医師をあまり信用できなくなる方もいらっしゃいます。

パターンは様々ですが治りづらい疾患というのはケガなどと違ってそもそも治りづらいのです。ですので「これが原因でこれをすればよくなる。」となかなか言えない部分も多いです。病院の薬が悪いということでもないのです。弊所では慢性疾患を

「生活習慣」+「ストレス」+「体質」=症状や結果

と説明することが多いです。少しづつ体に良いことをして、ストレスを減らすことが改善の肝となります。またご相談者の中には「心療内科の病院に行ったら強い薬を出されて薬漬けにされる。」と思ってる方もいます。ネットやニュースなどでそのようなことが大げさに報じられると「病院には行きたくない」とかたくなに拒む方もいらっしゃるのです。これもコミュニケーションエラーの問題で非常に良くない状況だと言えるでしょう。お薬に対しあまりよくないイメージをもっていると実際によくない効果が体に現れてしまうことがあります。これを「ノセボ効果」といいます。簡単に言えばプラセボ効果は「思い込みによる良い反応」、ノセボ効果は「思い込みによる悪い反応」といった感じで理解するとわかりやすいかと思います。*1 ですから我々は話し方や言葉選びにも注意をし、説明をしています。薬は絶対に危険ということもありませんし結局は使い方です。(もちろん合うあわないはあります。)良い使い方をするためにも医師との信頼関係は欠かせません。信頼関係構築のサポートも鍼灸院の仕事だと考えています。

また弊所ではカウンセリングを大切にし、まず最初に患者さんご本人の訴えをしっかりと伺います。「解釈モデル」といったご本人の症状に対する考えもしっかり把握します。*2 その上で方針をしっかり説明します。そのためどのようなお悩みをお持ちの方でもほとんどの場合で、問題整理が出来るために解決もしくはよい方向に行くことが多いのです。ストレス性・心因性の問題でなく器質的な問題つまり病気が疑われる場合は病院の紹介も行います。

順序としては以下です。

(1)まずはカウンセリング

いつからそういった症状が出ているのか?今までにどんな病院に行ったか?良くなったら何をしたいか?など過去現在未来の状況をしっかりと聞かせていただきます。お話をされているだけでご自身の問題点など頭の中の整理ができて良い方向に向かうことも多いです。まずは状況をお聞かせください。*自律神経失調症でお悩みの方には別途カウンセリングシートを用意しています。とくに詳しくお話を聞かせていただきます。

(2)施術

しっかりと鍼灸施術を行います。その緊張を取って血流をよくするだけでもリラックス効果が高まり睡眠の質が上がることで症状の改善が期待できます。

(3)必要があれば病院紹介

器質的な疾患・病気が疑われる場合、ご本人の希望がある場合は病院も紹介します。詳しくはこちら。

・・・

上記のように順序立てて説明を行うことで状況や情報がかなり整理されます。その結果患者さん自身の不安が変化します。体調もいい方向に向かうことが多いです。

・ ここに相談すればよい

・ こうやって治療を進めればよい

・ 合わなければまた別の場所に相談すればよい

・ 鍼灸には月に●回ほど通えばよい。

などやることがわかれば、気持ちが楽な方へ向きます。田無北口鍼灸院ではどうしていいかわからないという不安から生じる悪循環を好循環に変えます。その結果、ほとんどの方の悩みを解決することができるのです。お困りの方は是非一度ご相談ください。また、鍼灸の施術をうけて一回で治ると思っている方がまれにいらっしゃいますがそういった性質のものではありません。体質改善が目的であります。また不快症状が気にならなくなることを目指すことも多いです。

*参考1

The Nocebo Effect: Placebo’s Evil Twin By Brian ReidApril 30, 2002

*参考2

尾久守侑「器質か疾患か」中外医学社

うつ病のセルフチェックと薬

うつ病かどうかを判断するには専門家(医師など)の判断を仰ぐのが一番良いのですがまずはセルフチェックしたいという方のために簡易的なテストをご紹介します。うつ病のテストはハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)などが有名で検索するとオンライン上でテストできるサイトなどもでてきます。この検査では質問に対して答えが3から5個用意されておりうつ傾向の有無に加えて重症度の評価もできます。「ベック抑うつ尺度」も紹介しておきます。こちらも「ベック抑うつ尺度」検索するとオンライン上で得点が計算され評価がわかるものなどありますので興味がある方はご自身で調べてチェックしてみてください。セルフチェックはあくまでも目安ですので心配な方はまずは専門家にご相談ください。

続いてうつ病で使用される薬に関しても紹介していきます。薬は再発を抑えるために症状がなくなったあともしばらく飲み続けることが多いです。自己判断で中止したりせず医師の指示に従い服用しましょう。鍼灸院では処方された薬について聞くことはありますが減薬の指示などはしません。不安な点などがあれば必ず医師に相談しましょう。

 

(1)抗うつ薬

薬物療法の中心となります。脳の中のセロトニンやノルアドレナリンの働きを高める目的で使用されます。いくつかのタイプがあり症状や状態により使い分けられます。

分類名

SSRI

一般名

セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン

主な商品名

ジェイゾロフト、パキシル、

デプロメール、ルボックス

特徴

セロトニンの働きを強める。選択的セロトニン再取り込み阻害薬

 

分類名

SNRI

一般名

ミルナシプラン、デュロキセチン

主な商品名

トレドミン、サインバルタ

特徴

セロトニン・ノルアドレナリンの再取り込み阻害SSRIよりソフトな印象。サインバルタは慢性疼痛の患者さんなどにも使われます。

 

分類名

三環系

一般名

イミプラミン、アモキサピン、

ドレスレピン、クロミブラミン

主な商品名

トフラニール、アモキサン

プロチアデン、アナフラニール

特徴

最初に開発されたうつ病の薬。かつての主流薬。SSRIやSNRIが効かないとき使うことがある。

 

分類名

四環系

一般名

マプロチリン

主な商品名

ルジオミール

特徴

副作用・効果ともにあまり大きくないとされる。

 

分類名

NaSSA

一般名

ミルタザピン

主な商品名

リフレックス

特徴

新しい薬でノルアドレナリン作動性特異的セロトニン作動性抗うつ薬。

 

分類名

その他

一般名

スルピリド

主な商品名

スルピリド、ドグマチール

特徴

ドーパミンに作用。軽症の際使われる場合がある。

 

分類名

その他

一般名

トラゾドン

主な商品名

レスリン

特徴

セロトニン遮断・再取り込み阻害薬。鎮静作用があるがやや弱い。

 

(2)気分安定薬

リチウム

(商品名:リーマス)

躁やうつの波をなくす。有効性が多いが副作用も多い。

 

バルプロ酸

(商品名:デパケン・バレリン)

抗けいれん薬。躁を抑える。

うつに対してはリチウムより効きが弱い。

 

カルバマゼピン

(商品名:テグレトール・テレスミン)

元は抗けいれん薬「。躁を抑える。

鎮静作用。

 

(3)その他

抗不安薬:不安や緊張が強い場合に抗うつ薬と併用することがある。依存性があるため長期感は使用しない。デパスやソラナックスなど。

 

抗精神病薬:自殺の恐れや強い不安焦燥感・幻覚がある場合の対処療法として使用する。最近では気分安定薬として使われることもある。

 

睡眠薬:眠れない場合に使用される。

 

(4)主な副作用について

上記のような薬には副作用もあります。例を挙げておきます。

抗うつ薬

1、SSRI

胃腸障害、中枢神経興奮作用(イライラなど)性欲低下、頭痛、食欲不振、セロトニン症候群、アクティベーション症候群など

2、SNRI

薬それぞれで出方が異なる。共通するものとしてめまい、不安、排尿障害など。前立腺肥大の人が使うと尿が出にくくなる。SSRIと同じような副作用もある。

3、三環系

便秘、口渇、立ちくらみ、動機など。体重増加、性機能障害、尿の出が悪くなる。目のかすみなど。

4、四環系

上記、三環系と同じだが少し軽いとされる。眠気。

5、NaSSA

眠気。口渇。倦怠感、便秘、めまい。パーキンソン病薬のセレギリントは併用できない。

6、その他

スルピリドは肥満や生理不順が出やすい。

 

気分安定剤

リチウム:

中毒症状を起こすことがある。過剰に飲むと意識障害やけいれんのリスク。血中濃度を確認するために血液検査を行う必要がある。

バルプロ酸:

貧血、白血球の減少、肝臓障害血液検査が必要。

カルバマゼピン:

発疹、ふらつき、アレルギーなど。

 

抗不安薬

ねむけ・ふらつき・依存

 

抗精神薬

肥満、糖尿のリスク、自律神経症状体の動きがスムーズでなくなる

★また精神疾患などによりマル障の医療証をお持ちの方は自己負担ゼロ円で鍼灸施術を受けらる可能性があります。ご相談ください。

自律神経失調症の方へのカウンセリングシート

田無北口鍼灸院では自律神経失調症やパニック障害うつ傾向で悩んでいる方に通常のカウンセリングシートとは別にカウンセリングシートをお渡しして質問を行っています。以下は質問内容の一部抜粋紹介です。実際に来所してもらったらもっと細かく質問していきます。自律神経症状が気になる方は以下のチェック項目に当てはまるかどうかやってみてください。耳鼻科領域(めまい・耳鳴り)でチェックがたくさんつく方はまずは耳鼻科に行き相談するのが良いでしょう。心療内科領域・内科領域も同じです。それぞれまずは病院で相談するのが良いかと思います。*鍼灸院では「病院に行ったが異常なし。だけどもいまいちスッキリしない」という方や「病院の治療にプラスして鍼灸治療をしたい」という方が対象になります。お問い合わせはこちら・・・またどの段階で病院に相談に行くべきか?迷う場合は遠慮なくご相談ください。

<セルフチェック、質問内容>

以下の質問に 

はい か いいえ でお答えください。

<耳鼻科領域>

1  のみ込みにくいと感じたことがある。

はい いいえ

2  のどに違和感、又は何かつまっている感じがする。

はい いいえ

3  胃部の不快感、又は膨満感がある。

はい いいえ

4耳鳴りがする

はい いいえ

5めまいがする

はい いいえ

<内科領域>

6  胃痛、又はみぞおちの痛みがある。

はい いいえ

7  嘔気(吐き気)がある。

はい いいえ

8  食欲不振がある。体重が減少している。

はい いいえ

9  下痢・軟便に悩まされている。

はい いいえ

10  便秘が何日も続く。

はい いいえ

11  便秘と下痢を繰り返す。

はい いいえ

12 便が出にくい、又は全部でない(残便感)

はい いいえ

<心療内科領域>

13気分が落ち込む。気が滅入る。

はい いいえ

14 意欲・気力がない。

はい いいえ

15 不安(理由のない)

はい いいえ

16 体調不良で苦しい。

はい いいえ

17 イライラ・焦燥感がある。

はい いいえ

18 判断力、決断力低下。

はい いいえ

19 集中力低下。

はい いいえ

20 根気がない、仕事が続けられない。

はい いいえ

21理由のない悲しみ、いつも悲しく涙が出る。

はい いいえ

22 すべての事が虚しく感じられる。

はい いいえ

23しっかり眠れない

はい いいえ

 

 

<病院に行ってるかどうか?>

病院へ行ったか?どのような検査を受けたか?

どのような薬が処方されたか?

どのような診断が出たか?

なども細かく聞いていきます。

また精密検査の情報も必ず聞きます。

>>

MRIやCTなどの

精密検査は受けましたか?いつごろ受けましたか?
MRI

うけた ・ 受けていない

CT

うけた ・ 受けていない

 

・・・このほかにももう少し細かく質問させていただきます。詳細はスタッフまでお尋ねください。

 

<実際に使用しているカウンセリングシート>

参考までにご紹介します。

慢性上咽頭炎、ヒステリー球症候群、梅核気(ばいかくき)、 咽中炙臠(いんちゅうしゃれん)

結論から申し上げますと、慢性上咽頭炎に対しての鍼灸治療は「効果がある」ことが推測されますし、実際に当院でも症状が緩和した方が何人もいらっしゃいます。しかしながら慢性上咽頭炎と鍼灸治療の治療効果を検討した研究論文などはありませんしそういった意味ではエビデンスは弱いです。まずは専門の医師に相談し、併用する形で鍼灸治療を試したりまた、まずは医師の治療EAT(Bスポット治療)などを行い症状が残った部分を鍼灸治療や漢方治療に期待する補完代替的な付き合い方が現実的であると思います。またこの疾患自体、いまだ診断や治療が標準化されていない状況でいろんな解釈ができる病気であり、医師の見方によっては違う病名でいわれることもあるかもしれません。そのことを念頭に置きながら、どのように鍼灸治療を進めたらよいか?含めて解説していきます。

1,慢性上咽頭炎の症状

のどの違和感、痰がからむ、めまい、嘔気、胃の不快感、便通異常、全身倦怠感、うつ状態など

2,似た病気

自律神経失調症、ヒステリー球症候群、梅核気(ばいかくき)、 咽中炙臠(いんちゅうしゃれん)、慢性疲労症候群、など

*梅核気、 咽中炙臠は漢方の概念でありそれらは漢方治療の得意分野でもあります。

3,鍼灸治療を行う上での流れ

「慢性上咽頭炎かな?」と思ったらまずは、専門のドクターを頼るのが良いのではないでしょうか? 研究団体、日本病巣疾患研究会はBスポット治療を推奨しており全国でこれらの治療が受けられる医療機関の情報も公開しています。またそれ以外にも漢方の得意分野であるために耳鼻科以外では漢方内科のドクターを頼るのも良いでしょう。「鍼灸治療だけ」でも症状が改善する可能性は大いにありますがまずは医療機関を頼ったり併用する形での治療をお勧めします。

4,なぜ鍼灸が効くのか?

慢性上咽頭炎の鍼灸治療を検討した研究論文などは見当たりませんが、弊所にいらっしゃった方の過去の症例からは鍼灸治療でよい結果が出ることは多いです。鍼灸は緊張緩和、ストレス緩和、自律神経調整作用、消炎鎮痛効果、血流改善効果などが期待できるためです。結局はストレスが原因の疾患である、と考えます。お困りの方は一度ご相談ください。弊所から病院を紹介することも可能です。

 

★参考

日本病巣疾患研究会「慢性上咽頭炎

鍼灸の良さやその根拠

自画自賛になってしまうのであまり「鍼灸の良さ」についてはあまり語ってこなかったのですが鍼灸にはいい部分が多いのでこちらでもまとめていきます。鍼灸の良さを実感して頂くには施術を受けていただくのが一番早いと思いますが以下、ご参考にしてみてください。

1,鍼灸の良さについて

(1)痛みに効果的、薬以外の選択肢

鍼灸は「痛み」に効果的です。痛みと言っても様々で注意を要するものもありますが頭痛や腰痛、線維筋痛症などの痛み疾患は現代医学のガイドラインでも比較的高い評価をされています。痛みに悩んでいる方は病院から処方された薬や市販されている薬を第一選択としていることが多いのですが「薬以外の選択肢」として痛みに対してアプローチができるのも魅力です。例えば高齢者の方や持病がある方などが痛みで悩んだ場合には、すでにたくさんの薬を飲んでいるため「もうこれ以上薬を飲みたくない」という思いから薬以外の選択肢である鍼灸を選択する方も多いです。そのようなご相談を受けた際はかたよった考えにならないように必ずしも薬が悪いわけではないことをよく説明した上でなるべくその方の選択を尊重できるよう鍼灸治療でサポートさせていただいています。*注意 痛みへの効果も鍼治療を行うことですぐ感じられる即効性があるものとないものが存在します。

(2)痛み以外の不定愁訴にもアプローチできる

痛みだけではなく寝れない、胃の調子が悪い、といった自律神経症状やうつっぽい、なんとなく調子が悪いといったいわゆる不定愁訴にも鍼灸は対応することが出来ます。むしろ得意な分野と言っても過言ではありません。例えば胃の不調に対する施術方法で背中にお灸を行う「胃の六灸」などは昔から言い伝えがありますが現代医学的な解釈ではこれは体性内臓反射を利用しているのではないかと?いう考え方も出来るのです。経験則に過ぎなかった胃の不調に対し鍼灸が有効と言う話も現在ではたくさんの症例報告が上がって来ています。

令和2年11月に漢方薬メーカーのツムラが20代~40代の男女1800人にインターネットでアンケート調査をしたところ「女性は男性よりも健康不安が大きく、ストレスもより強く感じる傾向にある。」、「女性の4人に3人はなんとなく不調を感じているが、7割は薬にも病院にも頼らず放置、病院に行くのを躊躇しがち」といったことがわかる結果になりました。この調査が行われた令和2年はコロナ禍の真っ最中のためストレスを感じていた方が多いということもあるでしょうがそれを差し引いても、若い人でも不調や健康不安を感じている人が多いのは間違いないのではないかと思います。ストレスや体質、緊張に起因する病院で解決できなかった問題は鍼灸が昔から得意とするところです。

(3)歴史が証明、研究も豊富、安全への取り組み

鍼灸は長年世界各国で行われてきた伝統医学でそのこと自体が効果を証明していますが近年では研究も盛んにおこなわれています。2022年4月13日現在、アメリカ国立衛生研究所のアメリカ国立医学図書館が運営する情報検索システムpubmedで鍼を意味する「acupuncture」を検索すると38002件もの論文がヒットしました。伝統的な知見や経験から有効というだけでなく、現在進行形で科学的な解明も進められています。鍼灸の研究は中国やアメリカドイツなどで盛んです。その中には安全や事故に関する研究も含まれます。日本最大の鍼灸学術団体、全日本鍼灸学会もエビデンスに基づいた「鍼灸安全対策ガイドライン」を公開し鍼灸師はこれに準拠するよう呼び掛けています。

(4)言葉が通じなくても施術できる(非言語コミュニケーション)

鍼灸やマッサージはタッチセラピーであるため言葉を使わないでも施術を通しコミュニケーションをとることできます。言葉が通じない外国の方、認知症のお年寄り、赤ちゃん、さらには哺乳類ならば動物でも鍼治療を行うことが出来ます。実際に獣医師で馬や犬などへの犬などへの鍼治療を行っている方も存在します。どんな人に対しても、また人でなく動物に対しても施術を行うことが出来るのです。(鍼灸師が犬に対して施術を行うことは法律上できません。獣医師ならばできます。)

 

2,病院等との違い(病院・整骨院・整体院)

病院と鍼灸院の違いについて簡単に説明しておきます。病院は20床以上ベッドがある施設でそれ以下は診療所・クリニックと呼ばれます。どちらも「医師」が診察に当たります。病院と診療所・クリニックは違うものですがここではその分類が主たる目的ではないのですべて「病院」という呼び名で統一します。医師は6年生の大学医学部を卒業し医師国家試験に合格した人がなれ医学的な検査などができます。一方で鍼灸院は「鍼灸師」が施術にあたります。鍼灸師は正確には鍼師と灸師という資格に分かれています。3年制の鍼灸専門学校や4年制大学を卒業し国家試験に合格した人がなれます。鍼と灸の施術を行うことができます。レントゲンを撮ったり、血液検査をしたりしながら病気を確定させる行為「診断」は医師にしかできません。鍼灸師は制度上、鍼灸施術を行ったり体を触りながら東洋医学的な身体の状態把握までしかできないのです。日本の病院は基本的に保険診療で検査や診察や治療が行われます。1日にたくさんの人が来所します。医師は何人もの人診なくてはいけない事が多いです。その為に重症化するなどの緊急性がないか?命にかかわるような大きな病気は隠れていないか?が重要視されることも多いです。逆に鍼灸院ではじっくりお話を伺うことが出来ます。ストレス・体質に起因する慢性疾患などへの対応は鍼灸院が得意とするところです。まずはクリニックを受診したけど、あまり改善を感じない場合や漠然とした体調不良で悩んでいてどうしてよいのかわからないときなどは鍼灸院を頼るとよいかもしれません。

整骨院との違いも書きます。整骨院(接骨院)は柔道整復師という国家資格を持った人が施術を行います。もともとはケガをした時の応急処置をする場所でした。昔(昭和の時代)は街に整形外科が少なく接骨院はとても重宝されていましたが現在はそのようなこともなく、資格を持った人の数だけが増えてしまったために過当競争に陥り近年では自費で怪しい治療を行う整骨院も存在します。注意が必要です。そして何より柔道整復自体が研究論文(研究自体)の数がものすごく少ないのです。それも大きな問題でしょう。医療として発展する可能性が低いです。

最後にリラクゼーションサロン・整体院との違いについても説明します。街を歩いているとよく「もみほぐし」、「整体」、「リラクゼーション」などといった看板を見たことがないでしょうか?とってもわかりづらいのですがこの業態は鍼灸院とも違います。マッサージですらありません。マッサージというのは国家資格でマッサージを名乗っていいのはあんまマッサージ指圧師だけで、看板に効果効能なども書くことが出来ません。「リラクゼーション」は、無資格マッサージの業態とみることもできます。そもそも保健所管轄でないので資格や届け出も必要がありません。医療のカテゴリーでは無いのです。誰でも簡単に開業できるうえに広告制限も必要ないので効果などを大げさにうたっているところも散見されます。もちろん真面目にやっているところもありますが例えば何年か前に根拠のない「小顔矯正」をうたっていたサロンが措置命令という行政処分を受けたことがあります。あくまでも「娯楽」にとどめた方が良いでしょうし利用するには注意が必要です。

 

3,上手に鍼灸を使おう

上記のように鍼灸は痛みに対して、病院ではあまり解決できないような不定愁訴に対して、また薬を使わずアプローチできますが一方で病院にはしっかりかかっておいた方が良いケースもあることはまた事実なのです。精密検査を受けなければわからない病気も少なからず存在します。そして、年配の人は何かあれば病院に行くことが多いが、働いている年代は忙しく時間もないので、不調を感じても病院へはあまり行かずに鍼灸等の施術所で済ませていることが多い。というデータも存在します。普段からあまり病院に行かず、かかりつけ医がいない状態だと制度上、精密検査をスムーズに受けられない場合や満足いく医療サービスが受けられない場合もあるのです。必要に応じて病院での検査も受けながら上手に鍼灸院を利用すると良いでしょう。田無北口鍼灸術では上手な病院のかかり方も来所された皆様にお伝えしていますのでお気軽にご相談ください。

全人的苦痛(トータルペイン)とWellness(ウェルネス)

全人的苦痛(ぜんじんてきくつう)とは、トータルペインともいわれ末期がんなど予後不良の患者が体験している複雑な苦痛のことです。 近代ホスピス運動の創始者と呼ばれる英国の医師シシリー・ソンダースが、末期がん患者との関わりを通して提唱した概念で、慢性疼痛などなかなか治らない痛みでも当てはまることが多いです。痛みといっても様々ですが慢性化したり長期化すると様々な苦痛が生じ、それがたがいに影響を与えるため複雑になり対処が難しくなります。

 

また、痛みだけでなく自律神経系の不調による不快症状や精神疾患などもなかなか治らず慢性化することがあります。鍼治療は当然、それらに対しても効果がありますし対処もできますが、「考え方や方法」についても書いていきます。

(1)Wellness,Well beingの状態を目指す。

人はどんな状態にあっても「より良い状態」を目指す事はできます。Wellnessとは健康を身体の側面だけでなくより広義に総合的に捉えた概念のことで、米国のハルバート・ダン医師が提唱した「輝くように生き生きしている状態(1961)」のことです。他にもこれまで多くの研究者らがウェルネスの探究と追定義を重ねてきました。世界中の研究者がウェルネスの概念をまとめあげるとき、人種、民族、性別、性的指向、宗教、言語をはじめ、様々な見地からの解釈があります。「ウェルネスの概念は確定したものではなく、これからも変化していくものである」ということも注目すべきことの一つでしょう。Wellness(ウェルネス)は健康に対して前向きでありより輝く人生を志向している状態です。対してHealth(ヘルス)は疾病中心であり受け身であるという見方ができます。健康や病気に対しての考え方の違いですが、結果は大きく異なってくるでしょう。「自分でもできる事をしよう。自分らしくあるように生きよう。」と前向きな考え方をした方が「どうせよくならない」とあきらめて何もしないより、体調も良くなっていくのではないでしょうか?

ちなみにwellness(ウェルネス)とwell being(ウェルビーイング)は似たような意味合いですが「過程と結果」のような使い分けで語られることが多いです。また日本発の言葉では昔から使われる「養生」があります。江戸時代に出版された貝原益軒の養生訓は当時のベストセラーでした。養生、も似たような意味合いがあるものの摂生の意味も含まれる言葉になっています。東西を問わず、いつの時代も健康でありたい、より快適でありたいという願望や健康への高い関心は不変と言えるでしょう。

疾病中心のHealth(ヘルス)の考え方では慢性疼痛や精神疾患、がんなど治りづらい病気の場合どうしても行き詰ってしまうことがあります。どんな状態であってもWellness,Well beingのように「より良い状態・より前向きな状態」を目指すことが一つの目標になるかもしれません。鍼灸治療を通しても、そのような状態になるお手伝いができます。

(2)多職種連携により解決を目指す。

難治性で慢性化した患者さんの問題を医療機関だけで解決する事は不可能なことがあります。場合によってはソーシャルワーカー、行政、法律の力などが必要なこともあるでしょう。痛みの観点から考えても病院などの通常医療機関に加えて鍼灸治療をした方が良い場合もありますし、精神的な痛みに対してはカウンセラーの力が必要な場合もあるでしょう。積極的に多職種と連携していくことが患者さんのためであり一つの解決策になることがあります。しかし現実的にはなかなか医療連携はじめうまくいかない、またはそのような事例が少ない、まだまだ実現されていない、ということも考えられます。

田無北口鍼灸院では開業当初から医療機関をはじめ様々な連携を実施していますのでお気軽にご相談ください。

 

参考:よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ(秀和システム)、ウェルネスツーリズム・サードプレイスへの旅 荒川雅志著(フレグランスジャーナル社)

適応障害・うつ病との違い、鍼灸

1,適応障害とは?

ある特定の状況や出来事(転勤、入学、人間関係など)が、その人にとっての主観的な苦悩やストレスとなり、気分や行動面、身体面に症状が現れます。ネガティブな出来事だけではなくポジティブな出来事もストレスとなりうるのです。例えば「仕事の昇進」などはおめでたいことですが人にとってはストレスになり得ます。その結果、憂うつな気分や不安感が強くなり、神経が過敏になったりします。そのために自律神経失調症のような症状が出ることも少なくありません。WHOのICD-10分類では、「ストレスが原因で引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されます。ストレスの原因は、個人レベルから災害などまで様々で、個人のストレスに対する感じ方や耐性も大きな影響を及ぼします。ストレスとなる状況や出来事がはっきりしているためその原因から離れると、症状は次第に改善します。ストレスの原因から離れられない状況では、症状が慢性化することもあり注意が必要です。

適応障害とは簡単に言えば「ストレスが原因で体調や精神面が良くない状態」とイメージするとよいかもしれません。

 

2,適応障害とうつ病の違い

適応障害は短期的であり、「ストレスにさらされてから比較的すぐに発症しやすい・ストレスから離れるとすぐに良くなる傾向」、「うつ状態の間でも楽しいことがあれば楽しめる」、「セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンなどの神経伝達物質は正常のため薬が効きづらい」、などの特徴があります。以下にわかりやすくまとめました。また「うつ状態」というのはこれらの症状の総称です。

3,適応障害の症状

精神面では、抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などの症状が出やすいです。行動面では、暴飲暴食、無断欠席、無謀運転や暴言など攻撃的な行動がでることもあります。不安が強く緊張が高まると、身体にもいわゆる自律神経失調症のような症状も出ます。めまい・耳鳴り・胃腸の不調・首肩のコリ・腰痛・頭痛・吐き気・微熱・疲れが取れない・不安感が続く・動悸がする・・・などです。

4,どんな検査をしてどんな治療をする?

診断基準があるため適応障害か?うつ病か?の判断は自分ではせずにまずは診療内科の医師など専門家を頼りましょう。ICD-10の診断基準では「通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて上記のような症状が1カ月以内にあり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない」とされます。ストレスが慢性的に存在する場合は症状も慢性化するため注意が必要です。診断では、ほかの病気が除外される必要があり、統合失調症、うつ病などの気分障害や不安障害などの診断基準を満たす場合はこちらの診断が優先されます。有病率は、ヨーロッパでの報告で人口の1%といわれていますが適応障害と診断されても、5年後には40%以上の人がうつ病などの診断名に変更されています。その後の重篤な病気の前段階の可能性もあるため注意が必要です。

治療はまずはストレスから距離を置くことが最優先となります。薬物療法は補助的に、対処療法的に行われます。認知行動療法なども有効ですが時間もかかるため少しハードルが高いかもしれません。休息は大事ですが気分転換と称して極端に楽しいことをしようとしたりまたお酒に手を伸ばすことは避けた方が無難でしょう。医師とよく相談をしながら治療方針を決めていくのが良いでしょう。

5,適応障害と鍼灸治療

前述のとおりまずは病院での診察を受けましょう。職場を休むことになる場合は医師の診断書が必要な場合も出てきます。*弊所では心療内科もご紹介できますが、心療内科に行くのがなんとなく抵抗がある場合は漢方内科などもご紹介しています。ほとんどの場合で鍼灸施術と併用可能です。鍼灸治療は「緊張緩和」などを目的に補助的に行います。(上記写真のように頭や眼の周りに鍼を刺すこともございます。)その結果、ストレスに対して強くなったり休息に向かうことで回復が早まることも多いです。お困りの方はまずはご相談ください。詳しくはこちら 初回料金:7150円 2回目以降:6600円 *継続通院する方はプリペイド優待もございます。

なかなか治らないストレス性の腹痛について

先日、著者の5歳になる子どもが毎日腹痛を訴えるので小児科を受診させました。

さほど痛みは強くないようなのですが、1週間連続して腹痛を訴えていることからまずは小児科を受診して医師の判断を仰ぐようにしました。医師の診断名は「臍疝痛(さいせんつう)」とのことでした。これは反復性臍疝痛とも呼ばれ小児科の臨床でよくみられる一過性の、しかも毎日起る反復性の腹痛のことのようです。器質的な問題はないです。(参考:小児の痛みの発達とその臨床)とくに薬の処方もなし。ストレスや便秘などで症状が強くなるのことなのでそれらを避けるような生活をするよう指導がありました。また、小児科の医師からは緊急性がある腹痛かどうかを見る一つの目安として「子供の姿勢をよく見るように」と教わりました。痛みをこらえて背中を丸めたりしているような姿勢を取っている場合には本当に痛みが強いことが多いそうです。今回のようなストレス性の腹痛のケースは「痛みを過敏に感じている」、という見方もできるのです。子どもの訴えは素人には判断がつかない場合がありますが姿勢が一つの目安になるとのことでした。

・・・このような原因不明の腹痛の場合、大人でも子供でもまずは病院で診断を仰ぐのが無難です。腫瘍や潰瘍など器質的な問題がない場合は喜ばしいことなのですが、一方でストレス性疾患の場合は特に対処のしようもないためにお薬も出ないことが多くストレスを避けながら生活し様子を見るようになります。その後、しばらく様子を見ていても症状が変化せず不安になったり悩む方がいらっしゃいますがそのような場合には漢方や鍼灸は得意分野となることが多いです。ストレスを軽減し自律神経の安定なども図れるために痛みの緩和、体調の管理などの効果が期待できます。私も子供にさっそく小児鍼(子供用の刺さない鍼)をしたり温める灸の施術をしたりしました。気持ちの面も含めてだいぶ症状が改善されたようでした。ご自宅でもカラのペットボトルなどにお湯を入れて使い(ペットボトル温灸)お腹を温めるだけでも痛みが緩和できると思います。過敏性腸症候群や過敏性大腸炎などもストレスが大きく関係していると言われていますが鍼灸や漢方で早めに対策をしておけば痛みや症状が緩和できるかもしれません。

大人でも器質的問題ないがストレス性疾患で長期間腹痛に悩まされている方がいます。まずは同様に病院で器質的な病変がないか?原因は何か?判断を仰ぐことが大切ですが自身のセルフケアだけでは解決しない・なかなか改善しないとお困りの方はぜひ鍼灸を生活に取り入れることを検討してみてください。お悩みの場合一度弊所までご相談ください。治療期間の目安やセルフケアなどご説明させていただきます。